皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害二次障害」についてです。
さて、発達障害における二次障害についてあなたは理解していますか?
中には、「聞いたことがない!」という方もいるかもしれませんね。
この記事では、発達障害における二次障害がどういったものか、その予防法や対処方法について解説していきます。
目次
発達障害における二次障害って?
二次障害とは発達障害を持つ子どもに現れる、発達障害の症状に伴って発症してしまう病気や状態です。
主に、子どもの精神的な面や行動に症状が現れます。
・うつ病
・適応障害
・社交不安障害…など
・家族や他者への暴言や暴力
・目上の人に対する反抗的な態度
・他人や動物に対する攻撃性
・窃盗や脅迫などの非行…など
発達障害による症状はさまざまです。
例えば、自閉症スペクトラム障害の子どもであれば、コミュニケーション能力に問題があったり、強いこだわりがあったりしますよね。
こうした発達障害の症状を一次障害と呼んでいます。
この一次障害の背景に隠れており、さまざまな要因によって、上記のような疾患や症状が表に現れてしまいます。
二次障害の原因って?
二次障害の原因の多くは外的要因によるものが多いです。
- 周囲の理解が得られない
- 人間関係の悩み
- 失敗や挫折を経験する
- 自己肯定感の喪失
例えば、子どもの特性を理解していない親からの叱責を受けている発達障害の子どもは、「自分はダメな子なんだ」と自己肯定感を喪失し、ストレスを溜めていきます。
このことにより、精神面や行動に歪みが生じてしまい、うつ病をはじめとした二次障害を発症してしまうのです。
しかし、発達障害があるからといって、必ずしも二次障害を発症するわけではありません。ストレスの感じ方も子ども一人ひとりで違ってきます。
二次障害を引き起こさないためにも、日頃からの予防が大切になってきます。
こちらの動画でも二次障害についてやその原因に関しても解説していますので、合わせてご覧ください。
二次障害の2種類の分類!
二次障害は次の2種類の障害に分類されています。
内在化障害
1つ目は内在化障害です。
内在化障害は自分の精神状態に大きく影響してくる障害です。その多くは精神疾患であり、精神的な面での二次障害でも紹介した通り、うつ病や適応障害などがあります。
外在化障害
2つ目は外在化障害です。
外在化障害は他人に悪影響を及ぼすような行動面での問題がある障害です。外在化障害はさらに2つの障害に分類されます。
反抗性挑戦性障害
反抗挑戦性障害は親や周囲の目上の人に対して、反抗的な態度を取ったり、わざと周囲をイライラさせるような行動をとる障害です。
こうして見ると、「反抗期なのでは?」と思うかもしれません。反抗期との違いはその行動の頻度や、症状の継続期間などで判断されます。
行為障害
行為障害は素行症とも呼ばれており、人や動物に対しての攻撃性や、物を破壊したり、窃盗などの年相応の社会のルールを逸脱した行動を継続的に行う障害です。
このように反抗挑戦性障害も行為障害も、他者に対して有害な行動を取るということは共通しています。
私たちにできる二次障害の3つの予防法!
子どもが二次障害を起こさないために私たちにできることは、日頃からの予防が大切であることはお伝えしました。
では、どのように二次障害から子どもを守ってあげればよいのでしょうか。ここでは3つの予防策を紹介します。
子どもの特性に気づいて理解する
1つ目は子どもの特性に気付いて理解してあげることです。
発達障害では、自分の感情や考えを言葉で伝えることを苦手としている子どもも多いです。そのため、自分の思った通りにことが運ばなかったり、嫌なことを嫌と言えなかったりと、ストレスを溜め込んでしまいやすくなります。
そのストレスはいずれ爆発し、二次障害を発症してしまうかもれません。
やはり、子どもにとっての一番の理解者は親であるべきですよね。何気ない言動などの子どもの様子から、「子どもが何を訴えたいのか」を読み取れるように私たちも努力する必要があります。
子どものできることに目を向けて褒める
2つ目は子どものできることに目を向けて褒めてあげることです。
発達障害の子どもを育てていく上で大事なことのひとつに、「子どもの自己肯定感を高めてあげる」ということがあります。自己肯定感を高めるためには、子どもに成功体験を積ませてあげることが一番です。
例えば、ちゃんと着替えをしたり、一人でおもちゃの片付けをしたりといった小さなことでも、それも成功のひとつなのでしっかりと褒めてあげましょう。
「少し大袈裟かも?」というくらいで大丈夫です。子どものできないことではなく、できることに目を向けて褒めるようにしましょう。
否定ではなく肯定的に子どもに伝える
3つ目は否定的ではなく肯定的に子どもに伝えることです。
例えば、子どもが読んだ本を棚に直すことなく、そのまま床に放置している場合を考えてみます。こんな時は、「片付けなきゃダメでしょ!」と言ってしまいがちですが、発達障害の子どもにとっては「どこに片付ければいいの?」と、理解ができないことがあります。
否定的な表現を用いると、子どもは理解できないばかりか、落ち込んでしまったり、自己肯定感が下がってしまったりする場合が多いです。
「本を読み終わったらこの棚に直しましょう」と具体的かつ肯定的に子どもに伝えるようにしましょう。そうすれば子どもも、「ここに直せばいいんだ!」と気付きを得ることができますし、成功体験にもつながります。
もしも二次障害を疑ったらどうしたらいい?
「もしかして二次障害かも?」と、少しでも疑いのある場合などは、早めの対応が必要になってきます。そんな時は、発達障害を診断してもらった行きつけの病院へ相談してみましょう。
例え子どもに対して理解があっても、二次障害を発症してしまったら私たちだけではどうすることもできません。病院へ頼ることをしなければ、症状はどんどんと深刻なものになってしまいます。
もし二次障害の診断を受けた場合は、その症状によって通院や服薬が必要になってくる場合があります。しっかり治療を受けるようにしましょう。
また、症状が良くなってきたからといって、自己判断での通院や服薬をやめてしまうケースもよく見られます。さらに症状を悪化させてしまう危険な行為ですので、しっかりと医師の判断を仰ぎましょう。
二次障害はどこに相談するべき?
二次障害の症状に悩まされたり、疑いを持った場合は行きつけの病院に相談することが一番ですが、病院以外にも以下の専門機関で相談を受け付けています。
精神保健福祉センター
精神保健福祉センターは心に関する悩み事や精神疾患、引きこもりからの社会復帰などの相談事業や情報提供などを行なっている機関です。相談の結果、必要であれば支援機関などを紹介してくれる場合もあります。
各都道府県や指定都市に設置されていますので、お住まいの地域の精神保健福祉センターを確認しておきましょう。
発達障害者支援センター
発達障害者支援センターは発達障害者への総合的な支援や家族からの相談を受けたり、指導を行なっている機関です。
お住まいの地域での適切な支援が得られるように、学校や会社などの支援する側に対しての研修も行なっています。しかし、各センターごとによって支援内容は異なってくる場合もあります。事前に連絡をして、二次障害についての相談を行っているかを確認しておきましょう。
こちらも各都道府県や指定都市に設置されているので、お住まいの地域の発達障害者支援センターを確認しておきましょう。
こちらから全国の発達障害者支援センターを確認できます。
支援機関に行ってみる以外にも、電話での相談も考えてみるのもよいでしょう。当サイトでは、24時間電話相談が可能な窓口をまとめている記事もありますので、参考にしてみてください。
まとめ
・二次障害とは発達障害に伴って発症する病気や状態のこと
・二次障害の原因の多くはストレスなどの外的要因
・二次障害は内在化障害、外在化障害の2つに分類される
・子どもの特性の理解、本人のできることに目を向けたり、否定的でなく肯定的に伝えることで二次障害を予防することが大切
・もし二次障害が気になる時はまずは行きつけの専門医に相談しよう
・精神保健福祉センターや発達障害者支援センター、電話による相談もできる
発達障害における二次障害についてお伝えしました。
二次障害を発症させないためにも、私たちは子どもの些細な言動に気付き、支えてあげる必要がありますね。これは本当に大切なことだと思います。
二次障害は子どもからのSOSです。しっかり受け止めて、対処するようにしましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。