皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害 中学生」についてです。
- すでに発達障害と診断済みの子が中学生になった。親の対応も変えていかないといけないの?
- 子どもが中学生になったけれど、「もしかしたら発達障害?」と疑うような症状があるのでは?
などと思われている親御さん。成長過程にある年代の発達障害に対して、どうやって向き合えばいいの……、と思ってしまうことはよくあることです。
そこで今日は、発達障害とはそもそもどんなものがあるか、中学生の子が発達障害になったらどうすればよいか、向き合い方などを紹介します!
目次
そもそも中学生にありうる発達障害とは?
発達障害は、大きく分けて次の3つがあります。
- ASD(自閉スペクトラム症):対人関係、コミュニケーションが苦手
- ADHD(多動性障害、注意欠如):落ち着きがなく、ソワソワしている
- LD(学習障害):読み書きといった学習の基礎能力が発達していない
発達障害の見分け方について詳しく解説した記事はこちら↓
これらの障害が中学生という友達の関係などに敏感な時期に起こると、友達とのトラブルや、それによってうつ病を引き起こしてしまう例も少なくありません。
早めの対策、正しい向き合い方、心のケアが必要ですね。
分類別に見られる中学生の発達障害のサイン
それぞれのケースごと、1つずつくわしく見ていきましょう。
1.ASD(自閉スペクトラム症)の場合
あまり友達がいない、いつも1人でなにかしている、といった場合は、ASDの傾向があります。
自閉スペクトラム障害は、「対人関係、コミュニケーションが苦手」であることが特徴だからです。
具体的には、次の通り。
- 相手の話を理解すること、自分の考えや気持ちを言葉で伝えることが苦手
- 言葉による表現がわかりづらい
その他には、「1つのものにこだわって、環境が変わることを嫌う」といった症状もあります。
小学生から中学生という急な環境の変化があり、何かと不安を持つ子供は多いものです。そういった環境の変化で悩んだり、体調を崩したりしてしまう子は、ASDの傾向があるといえます。
2.ADHD(多動性障害、注意欠如)の場合
ADHDの場合は、「ソワソワしている」「単純なミスが多い」「忘れ物が多い」のがサインです。
ADHDは注意力が低下することによって起きる発達障害だからです。具体的には、次の通り。
- 人よりミスが多いなどの「不注意性」
- じっとできず、動き回っている「多動性」
- じっくり考えずに行動に移す「衝動性」
中学生になると、小学生とはまた違った環境になるので、忘れ物の症状は特に出やすいです。
ただ、忘れ物が多い場合もありますが、毎日してしまう場合など明らかに異常な場合は、発達障害の可能性もあります。寝坊など、時間に弱いのも可能性がありますね。
3.LD(学習障害)の場合
LDの場合は、「読み書きが苦手」「簡単な計算が苦手」というものがサインです。
LDは、基本的な計算技能、生活に必要な字の理解が遅れている、という発達障害だからです。具体的には、次の通り。
- 漢字を思い出しにくくなる
- 文字を読むのに時間がかかる
- 引き算足し算など、桁が大きくなると途端にゆっくりになる
- 数の大小を比較するのが苦手
しかし、「他の分野での学習には問題がないことが多い」「むしろ他の子よりも優れている」といったことが多く、診断されるまでのプロセスに時間がかかるケースも多いため、注意が必要です。
簡単に発達障害チェックができる動画を参考にされるのも一つの方法です↓
中学生の発達障害とはどう向き合うべき?
では、もしも中学生の子供が発達障害だとわかったら、どのように向き合えばいいのでしょうか?
1.発達障害を理解し、受け入れる
まずは、発達障害とは何なのか、自分の子供の発達障害はどういったものなのかをしっかりと理解する必要があります。
中学生になると友達も増え、何かとトラブル、悩みが増えてくる時期です。この時期に発達障害を起こすと、お子さま本人にとってはどんどん悩みが膨らんでしまいます。
もし、そんなときに両親が発達障害をあまり理解していないまま発言してしまうと、さらに傷つけてしまうことに繋がりかねません。
しっかりと診断された発達障害のことを理解し、そしてお子さんのことを優しく受け入れてあげましょう。
2.1人で抱え込まない
困ったことは友達や家族、専門家に相談して、問題を一人で抱え込まないようにしましょう。
発達障害のことは1人で抱え込むと、何かあったときに対応が遅れてしまい、さらなるトラブルを引き起こすことがあります。
それに加え、そのトラブルで抱え込み、さらにトラブルが起き・・・と悪循環にはまってしまうこともあります。うつ病などの二次障害を引き起こすこともあるので、困ったことは友達や家族、専門家への相談を欠かさずにしましょう。
3.絶対に他の子と比較をしない
「絶対に他の子と比較をしない」。これが一番大事です。中学生で発達障害だと、どうしても周りと差がついてしまいがち。
そんなときに「あの子はできるんだから」などど言うと、子供に「僕はだめなんだ」と思わせてしまいます。そうすると、子供がうつ状態になる危険も。
大人の発達障害でも、発達障害が元でうつ病を併発する例も多くいです。同じく中学生でも、他の子と比較することによって思い詰めてしまって発症してしまうケースもあります。
できるだけ前向きな言葉を使い、他の子は他の子、という意識を心がけましょう。とにかく比較は厳禁です。
4.前向きな言葉を使う
お子様に対しても、否定よりは前向きな言葉を使いましょう。めげずに繰り返していくことで、間違いなく子供の自己肯定感を上げることができます。
例えば、「また忘れ物したじゃないか!」などと注意するより、「次は頑張ろうね?」であるとか、「前よりは少なくなってよかったね」というような感じです。
特に中学生は反抗期に入ることもあり、注意や詮索のさじ加減には敏感にならないといけません。
・子供の発達障害のことを理解し、受け入れる
・1人で抱え込まず、専門家や家族に相談する
・友達など周りの子と比較しない
・前向きな言葉を使って、子供の自己肯定感を上げる
焦らずに専門家の意見を聞こう!
困ったら、家族や友達など話しやすい人に相談するべきですが、まずは専門家の意見を聞くのが大切です。先程話したとおり、「自分で抱え込んで考えること」は、様々なトラブルを引き起こしてしまうことに繋がりかねません。
発達障害を扱っている医師がいる病院や、児童精神科などの信用ある機関に相談するのが良いです。場合によっては、児童精神科がない精神科もありますが、精神科によっては専門外来で中学生の診察を行っているところもあるようです。
専門家の方に聞いてこそ、子供の特性をしっかり理解、そして対策へと向かっていく近道となります。
発達障害が完全に治る、ということはなかなか難しいことですが、年を重ねることによって、人生経験から緩和する場合も多い傾向にあります。
まずはお子さま自身も障害にも向き合う気持ちで苦手なところを理解・対策できるようになれば、社会に出ても問題を少なくできるでしょう。
まとめ
【主な発達障害】
- ASD(自閉スペクトラム症):対人関係、コミュニケーションが苦手。
- ADHD(多動性障害、注意欠如):落ち着きがなく、ソワソワしている。
- LD(学習障害):読み書きといった学習の基礎能力が発達していない
中学生という時期に発達障害になると、何かと友達関係や環境の変化によってストレスを抱え込みがちです。しっかりと発達障害を発見し、理解することが大切です。
・子供の発達障害のことを理解し、受け入れる
・1人で抱え込まず、専門家や家族に相談する
・友達など周りの子と比較しない
・前向きな言葉を使って、子供の自己肯定感を上げる
専門家の意見を聞いて、子供の弱点や苦手な所を知り、対応策を一緒に考えれば、大人になったときも自立して生きていけるようになります。
中学生になると反抗期も始まるので、接するときはくれぐれも否定的な言葉を使わないようにしましょう。あくまでも「認める」姿勢を忘れずに、子供のことをしっかりと理解して、発達障害としっかり向き合っていきましょう。