皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害とスマホ依存」についてです。
現代生活において欠かせないアイテムといっても過言ではない「スマートフォン(スマホ)」ですが、依存症が深刻な社会問題になっていますよね。
発達障害を持つお子さんのスマホ依存に悩んでいらっしゃるお母さん・お父さんもおられるでしょう。小さな画面を見続けることでの目の負担や、スマホに費やしてしまう時間・お金の問題など、心配が積み重なってはいないでしょうか。
この記事では、発達障害とスマホ依存の関係、スマホに依存しそうな時の対処法や、困った時の相談先を紹介していきます。
問題の解決に向けて一緒に勉強していきましょう!
目次
発達障害とスマホ依存の関係
先に結論からお伝えしますと、発達障害を抱えている場合、スマホ依存になりやすいそうです。
いずれも発達障害の特性や生活環境が関わってくるのですが、どのような例がスマホ依存に繋がりやすいかは個人によって異なります。また、発達障害を抱えているからといって必ずしもスマホ依存になるわけではありません。
生まれつき脳の構造に特徴があり、「できること・できないこと」の差が大きく開いてしまう障害の総称。
特性に応じて「ADHD」「ASD」「LD」とさらに細かく分類があります。
スマホ依存に繋がりやすい理由
発達障害とスマホ依存には、下記のような関係があると考えられます。
- 脳への刺激を求めてしまう
- 衝動性でスマホが我慢できない
- 知識や行動のこだわりでつい没頭してしまう
- ストレス解消・現実逃避の手段になっている
では、まずは発達障害のどのような特性・環境がスマホ依存に繋がりやすいのか、パターンごとに詳しく解説していきたいと思います。
脳への刺激
スマホによるコンテンツは、視覚や聴覚、思考を強く刺激します。脳が刺激されることで快楽物質であるドーパミンが分泌され、「楽しかった」「またやりたい」と脳がスマホの良い効果を記憶してしまうのですね。
発達障害の1つADHD(注意欠如・多動症)では、脳の活性が低いといわれています。脳が刺激を求めて、強い刺激を与えてくれるスマホに依存してしまうパターンです。
衝動性
発達障害の症状の1つで、強い「衝動性」を持っている場合は、「やりたい」という欲求を我慢することが難しくなります。
そのため、理性では「今、スマホをするべきではない」と本人自身わかっていても、衝動性の方が勝ってしまい、スマホを触ってしまうということもあるでしょう。
知識や行動のこだわり
発達障害の症状で強い「こだわり」を持っている場合、納得できるまでとことん知識を吸収しようとしてしまったり、「ゲームを全部クリアする」といった行動に強く引き付けられてしまったりすることもあるでしょう。
高い集中力を発揮できる長所が裏目にでてしまい、時間や体調不良に気付かずにスマホに没頭してしまうのです。
ストレス解消・現実逃避の手段に
スマホの向こうにいる気の合う友達や、現実の嫌な事を忘れさせてくれる楽しいゲームなど、スマホには安心感もありますよね。
発達障害を抱えている人は、できないことへの難しさや周囲とのトラブルなどで日常的にストレスを抱え込みやすいといわれています。
こうしたストレスの解消や、現実問題からの逃避の手段として、安心感を得られるスマホに依存してしまう可能性もあるかもしれません。
「発達障害=スマホ依存」ではない
上項で4つのパターンを紹介しましたが、いずれも発達障害を抱えていない人でも陥りやすいパターンといえるのではないでしょうか。実際に、いわゆる定型発達の人(発達障害を持たない人)もスマホ依存になるケースはありますよね。
最初に「発達障害を抱えている場合は、スマホ依存になりやすい」とお伝えしましたが、スマホ依存になりやすい傾向はあっても「発達障害があるからスマホ依存になる」わけではありません。
また、「スマホ依存だから発達障害だ」というわけでも無いのです。
スマホ依存が心配な時は……【対処法】
発達障害の特性によっては、依存してしまう原因と強く結びついてしまったり、なかなか依存状態から抜け出せないということもあるでしょう。そのため、発達障害の特性に合わせたスマホ依存の対策が必要です。
できること
まずは、簡単なことから始めましょう。下記の4つを試してみて下さい。
- いつ・どのくらい使ったかを記録してみる
- 使用時間を決める
- 使用場所を決める
- 別のストレス発散方法を見つける
いつ・どのくらい使ったかを記録してみる
どのような状況の時に、どれくらいの時間スマホを使用しているか、お子さんと一緒に記録してみましょう。行動のパターンがつかめれば対策を立てることもできるかもしれません。
たとえば、学校から帰宅後にすぐにスマホを触ってしまうようであれば、「帰宅したら●●する」と別の習慣を挟んでみるなどの工夫も良さそうですね。
スマホの使用時間が数字で客観的に見える事で、お子さん自身にも「ちょっと控えた方がいいかな」と伝わりやすくなるでしょう。お子さんの認識しやすい形に合わせて、グラフやイラストに描きだしてみるのもおすすめです。
使用時間を決める
スマホを完全に取り上げてしまうのではなく、「●時~●時までは使っても良い」と使用時間のルールを決めてみる方法です。
スマホによってはアプリの使用時間を制限する機能がついていることがありますので、そうした機能を使ってみるのも良いかもしれません。
使用場所を決める
「リビングで使うこと」「自分の部屋には持ち込まない」など使用場所のルールを決めてみるのも1つの方法です。
お子さんがつい集中し過ぎてしまう場合でも、家族の目に留まりやすい場所なら「もう1時間経ったよ」など声を掛けやすくなりますね。
しかし、思春期のお子さんでしたら、スマホでのやり取りを見られたくないなどの感情もあるでしょう。仕切りを作って「お母さんは絶対に画面をみない」などのルールを一緒に考えていくと、お子さんも受け入れてくれやすいのではないでしょうか。
別のストレス発散方法を見つける
日常生活のストレスや不安がスマホで発散されている場合は、別のストレス発散方法を見つけていくことでスマホを手放していけるかもしれません。
お子さんの話をじっくりと聞く時間をつくったり、趣味や習い事をはじめてみたりするなど、お子さんがスマホ以外で楽しめる時間を見つけていきましょう。
カギは「成功体験の積み重ね」
無理な制限をすることで本人のストレスになってしまっては本末転倒です。スマホを制限するルールを作ったら、「今日は達成できた」を積み重ねていくことで自信につながるでしょう。
お子さん自身も、スマホを触り過ぎてしまうことを「どうにかしたい」と思いつつ、スマホを手放せないことに悩んでいるかもしれません。スマホ以外の楽しいことを一緒に見つけながら、徐々にコントロールしていけるといいですね。
スマホ依存で困った時の相談先
依存症は、1度陥ると「やめたい」と本人が強く思っていても抜け出すことが難しいといわれています。ルールを決めるなどの工夫をしても改善しない場合は、専門機関への相談も検討してみて下さい。
外部の人を頼ることは勇気がいると思います。相談先によっては氏名を明かさずに相談することもできますので、まずは電話やメールから試してみて下さいね。
下記のような相談先があります。
- 発達障害者支援センター
- 住んでいる地域の保健センター
- 依存症の自助グループ など
まとめ
この記事では、発達障害とスマホ依存についてお伝えしました。
【スマホ依存が心配な時の4つの対処法】
- いつ・どのくらい使ったかを記録してみる
- 使用時間を決める
- 使用場所を決める
- 別のストレス発散方法を見つける
発達障害を持つお子さんの場合、特性や日常生活のストレスからスマホに依存してしまいやすいです。
お母さん・お父さんが心配になるほどスマホに夢中になっているようなら、お子さんのストレスにならない程度にルールを決めるなどの対策も必要かもしれません。改善しない場合は専門機関などへの相談もご検討下さいね。
お子さんと一緒にスマホ以外の楽しいことを見つけながら、少しずつコントロールに挑戦していきましょう。