皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害 ひとりごと」についてです。
発達障害の子どもを育てる中で、子どものひとりごとの多さに不安を抱えてしまう方もいるのではないでしょうか?
些細な一言のつもりが、子どものひとりごとは時として他人を傷つけてしまったり、周囲とのトラブルの元となったりしてしまう場合も。
この記事では発達障害から見たひとりごとについて解説していきます。
目次
発達障害の子どものひとりごとには理由がある?
発達障害の子どもには、ひとりごとが多いという特徴があります。主に自閉症スペクトラム障害の子どもに典型的に見られる症状のひとつです。
子どものひとりごとに悩まれている方も多いです。
例えば、ごっこ遊びなどでセリフを一人で呟くことは、一般の子どもでもよくあることですよね。
発達障害の子どもで問題となってくるのは、日常的にひとりごとを呟いているパターンです。ところ構わずひとりごとを繰り返してしまうので、周囲からは白い目で見られてしまいます。
では、なぜ発達障害の子どもはひとりごとが多いのでしょうか。ここでは3つの理由をあげてみます。
声に出して自分の心を落ち着かせようとしている
自分の心を落ち着かせるために無意識にひとりごとを言っている場合があります。
なぜなら、自己表現が苦手なばかりに、伝わらないことによるストレスを溜め込んでしまうからです。
伝えたいことをうまく伝えることができず、周囲にも理解してもらえなければ、私たちだって苛立たしい思いをしますよね。
自分が抱えている不安や苛立たしさなどの心理的なストレスを解消するためにひとりごとを言ってしまいます。
気に入った言葉を繰り返してしまう
響きが良い言葉や好きな言葉などを繰り返してしまうことも理由のひとつです。
例えば、好きなアニメの曲のワンフレーズなど。ところ構わず同じフレーズを何度も歌っている場合もあります。
イントネーションが面白かったり、言葉の流れが綺麗だったりするものは子どもが気に入ってしまい、何度もひとりごととして呟いてしまいます。
反射的に声が出てしまう
子ども本人も意図せずに、半ば反射的に声が出ていることがあります。こうした場合はチック症の症状による可能性も考えられます。
チック症とは、「運動チック」「音声チック」の2つからなり、本人の意図とは関係なしに、素早く短い身体の動きや声などを癖のように繰り返してしまうものです。
チック症、中でも「音声チック」の症状により、反射的に声が出てしまっていることがあります。
※チック症については本サイトで解説している別記事もありますので、こちらも合わせて読んでみてください。
ひとりごとって対策できるの?
子どものひとりごとは、本人のストレスの捌け口にもなっていることがあります。
周囲を困らせるほどのひとりごとでない場合は、あえて指摘しないというのもひとつの手でしょう。
しかし、子どものひとりごとによって、本来子どもを支えてあげるべき親がイライラして叱責してしまっては、子どものメンタルにも悪影響を与えてしまいかねません。
そうならないためにも、以下2つの対策を実践してみることをオススメします。
アプリを使って声の大きさをコントロール
ひとりごとでもボソボソと小声で言っている分にはまだいいのですが、ひとりごとが大声に変わってしまっては、周囲に迷惑をかけてしまう場合もありますよね。
例えば、電車の中など。静かな車内で一人だけ大声でひとりごとを言っていれば…想像に難くないですよね。
実は発達障害の子どもは「声を出す筋肉をうまく使えない」という特徴が現れることもあります。もしも周囲の環境に合わせて、自分の声量を変えられないということで悩んでいる場合には、アプリを使っての声のボリュームコントロール方法を学ばせてみましょう。
上から落ちてくる果物を動物がキャッチするというシンプルなものですが、動物は声のボリュームによって「ネズミ、ネコ、ライオン」の3種類に変化します。
アプリを使用していくにつれて、「ここではネズミさんくらいの声でいいよ」と声かけすることもでき、抽象的な表現を理解しづらい発達障害の子どもでも、わかりやすく声量のコントロールが行えます。
ひとりごとを言ってもいい場所や時間などを設けてあげる
ひとりごとを言ってもいい場所や時間を設けるようにしてあげましょう。
例えば、「授業中はダメだけど、家の中でならOK」など、具体的に場所や時間を子どもに提示してあげます。また、口頭で子どもに伝えるよりも、イラストや文字を使って視覚に訴える方が発達障害の子どもは理解しやすいです。
子どもの目につく場所にイラストや文字を用いた張り紙をしておくなどの工夫をしてみましょう。
「この場所や時間はダメ」ということを子どもが理解すれば、「ひとりごとを言っている自分」に気付き、意識的にひとりごとをやめるという効果が期待できます。
チック症より重い?トゥレット症候群!
発達障害の子どもがひとりごとを言ってしまう理由のひとつとして、チック症によって反射的に声が出てしまうということはお伝えしましたね。
小児期であれば、大人になるにつれて自然と消えてしまうこともあるチック症ですが、さらに重篤な状態に発展してしまう場合もあるのです。
チック症が「運動チック」と「音声チック」の2つの症状からなることは説明した通りですが、この症状が1年以上続いている場合は、トゥレット症候群と診断される場合があります。
トゥレット症候群による症状は慢性的かつ多発性を持っているため、日常生活において支障が出ている場合が多いです。
・「アッ」「ンッ」などの単音を発する
・奇声、叫び声を発する
・相手の言ったことを繰り返してしまう
・汚い言葉、卑猥な言葉を言ってしまう
こちらの動画では、チック症(トゥレット症候群)の症状に苦しんでいる方が、どんな病気であるかを解説されています。
チック症状は、脳神経の発達を促進させることで改善の可能性も出てきます。子どもの生活環境を見直したり、運動を促したりしてみましょう。
チック症やトゥレット症候群が気になる場合はお近くの精神科や小児科で相談してみましょう。以下のサイトより医療機関を探すこともできます。
チック症(トゥレット症候群)専門の医療機関を探すならこちら!
まとめ
発達障害の子どものひとりごとについてお伝えしました。
・ひとりごとを言う理由は気持ちを落ち着かせようとしている、
気に入った言葉を繰り返したり、反射的に声が出てしまうため!
・対策はあえて指摘しない、アプリを使って声量のコントロール、ひとり
ごとを言っていい場所や時間を設けてあげる!
・子どものひとりごとはチック症やトゥレット症候群の可能性も!不安な
時は医療機関に相談してみよう!
子どものひとりごとにも、子どもなりの理由があります。
しかし、それだけではなく、発達障害の影響やチック症などの症状が原因でひとりごとを言ってしまうことがわかりましたね。
子どものひとりごとを無理に抑え込む必要はありません。
暖かく子どもの様子を見守ってあげることも必要なのではないかと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。