皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害 算数」についてです。
子どもの算数の成績が良くない、算数が苦手なのかなと感じたことはありませんか?
周囲の子どもと比べて、算数の理解が遅れているようであれば、発達障害の可能性も考えなければなりません。
このような方にとって、本記事は悩みを解決する手助けとなるでしょう。
さらに、本記事では私たちが子どもにできる支援や困ったときの相談先などを紹介していきます。
目次
子どもが算数を苦手としているのは発達障害だから?
算数に苦手意識を持っている子どもは多いですよね。他ならぬ私もその一人でした。
しかし、単に算数が苦手なだけなら発達障害の可能性は低いです。
他の教科と比べて極端に計算ができなかったり、数の概念が理解できていない場合は、発達障害の可能性が出てくるでしょう。そのような子どもは学習障害(LD)という障害を持っています。
学習障害は発達障害のうちのひとつで、読み書きや計算などに困難が生じる障害です。
学習障害は以下の2種類に分けることができます。
- 読み書き障害
- 算数障害
「算数ができない」という悩みは障害の名前の通り、算数障害に分類されるものです。
学習障害・算数障害について知ろう!
学習障害のうち、計算などに困難が生じるものが算数障害です。算数障害のある子どもは、具体的にどんなことに困っているのでしょうか。
例えば、以下のような困りごとがあります。
- 数字を見比べてどっちが大きいか小さいかを理解できない
- 学年が上がっても指を折って計算をしている
- 数字の繰り上がりや繰り下がりが理解できない
- 算数の文章問題、図形などの問題が理解できない
指を折って計算することは、経験のある方も多いでしょう。しかし、学年が上がるにつれて、私たちは指を使うことなく頭の中で計算することができてきますよね。
算数障害のある子どもは、頭の中だけで計算したり、筆算を使って計算することにも困難が生じます。そのため、計算に人一倍時間がかかってしまう、2桁以上の計算で桁を間違ってしまうといった困りごとも出てくるのです。
算数障害の原因は?
今のところ算数障害になってしまう原因はわかっていません。
一説によると、私たちが皮膚や耳といった感覚から情報を受け取り、伝達を行う脳の機能に異常があるのではないかと言われています。
そのため、算数障害を完治するということはできませんが、それぞれの子どもにあった対応をしていくことで、子どもの困難に感じていることを緩和してあげることは可能です。
そもそも学習障害の定義って?
算数障害、大元の学習障害は次のような定義があります。
学習障害とは、基本的には、全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するなどの特定の能力の習得と使用に著しい困難を示す、様々な障害を指すものである。
学習障害は、その背景として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、その障害に起因する学習上の特異な困難は、主として学齢期に顕在化するが、学齢期を過ぎるまで明らかにならないこともある。
学習障害は、視覚障害、聴覚障害、精神薄弱(注)、情緒障害などの状態や、家庭、学校、地域社会などの環境的な要因が直接の原因となるものではないが、そうした状態や要因とともに生じる可能性はある。また、行動の自己調整、対人関係などにおける問題が学習障害に伴う形で現れることもある。
引用:学習障害児に対する指導について(報告)より
注目すべき点は、学習障害は全般的な知的に遅れがないということです。「知的な遅れがあるから算数ができない」という場合は、学習障害、算数障害には該当しません。
知的に遅れがあり、日常生活に支障が出ているのであれば知的障害の可能性があります。
以下の記事では、発達障害と知的障害についてまとめていますので、あわせて読んでみてください。
本人の努力不足というわけではありません!
学習障害の定義にもあるように、算数障害は知的な遅れを伴うものではありません。そのため、他の教科の理解や日常生活で必要になる動作など、難なくこなす子どももいます。
算数障害の子どもが計算や数の概念の理解が追いついてない場合は、「努力が足りない」「もっと勉強しなさい」と周囲から誤解の目で見られてしまうことも多いです。
子どもは一生懸命できないことに取り組もうとしています。周囲の理解がなければ、自分に自信を無くしてしまったり、勉強を投げ出してしまうことも考えられますよね。
まずは、「努力すればできるようになる」という考えは、算数障害の子どもに当てはまらないことを理解しましょう。
私たちにできる算数が苦手な子どもへの3つの支援とは?
算数障害の特性に困っている子どもに、親として私たちができることは何でしょうか。ここでは3つの支援方法について見ていきましょう。
日常生活で数字に触れる機会を増やそう
日常生活において、子どもに「数」を意識させるようにしましょう。
算数障害の子どもは、口頭で数字を伝えても理解できない場合があります。
例えば、「みかんを3個取ってきて」と頼んだ場合、3個という数を理解することができず、違った数のみかんを持ってきてしまうことがあります。
こういった時は口頭だけでなく、指を3本立てて視覚的にも数を意識させていくのが効果的でしょう。
また、子どもと一緒にお風呂に入ったときに、「10秒数えたら出ましょう」と伝え、一緒に数を数えることで子どもの数の理解につながります。
さらに、おもちゃを使って数の理解を深めることも効果的です。
こちらは可愛い動物をあしらった天秤のバランスゲームです。
動物のおもりと数字型のおもりの重量が一緒であれば、天秤は水平になります。
おもりを使っての足し算や引き算といった計算も、ゲーム感覚で学ぶことができます。
・数字を楽しく覚えてくれる!
・夢中になって遊んでくれる!
・コスパが良く、動物も可愛い!
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マス目付きのノートを使わせよう
算数のノートはマス目がついたものを使わせるようにしましょう。
筆算の苦手な子どもは、2桁以上の計算になると桁がずれてもそのまま計算してしまうことがあります。キチンと桁を揃え、書いて計算するためには各桁に「仕切り」があったほうがわかりやすいですよね。
桁がずれる以外にも、子どもの書いた計算式がアンバランスだったり、書かれている数字の大きさがバラバラになってしまうこともあります。
こうした時もマス目がついたノートを使ってみることをオススメです。
できないところは受け入れ、できることを伸ばそう
さまざまな対策をしても、上手くいかないことはよくあります。そんな時は子どもに無理やり試させても、かえって子どものストレスになってしまうことも。
ある程度は「障害の特性だから」と受け入れる必要があります。
子どもができなくて苦しむよりも、できることに目を向けて伸ばしてあげることが、発達障害の子どもを育てていく中で大切なことです。
以下の動画では、算数障害の子どもへの教育方法や日常での支援方法などを解説しています。
算数障害が気になったらどこに相談すればいい?
子どもが算数障害かもと思っても、どこに相談したらいいのかわからないという方もいるでしょう。できることなら気軽に、親身に相談に乗ってもらえる所を探したいものです。
困ったときの相談先としては、以下のような相談施設があげられます。
- 各市町村の保健センター
- 児童相談所
- 発達障害者支援センター
いきなり病院に行くというのも、やはり多少は勇気のいることですよね。
相談機関では、「発達障害かな?」と思った場合でも気軽に相談することができます。
各相談施設から、専門病院への受診が必要と判断された場合は、お近くの医療機関を紹介してもらえることもあるので、最初に利用してみることを検討してみましょう。
大阪府内の各相談施設はこちらを参考にしてみてください。
また、電話で子どもの障害について相談を受け付けている機関もあります。
24時間対応している機関もあるため、時間を気にせず相談することが可能です。また、近くに相談施設がない場合などは、優先して活用していくとよいでしょう。
・受診に足踏みしている場合は、まず相談施設へ相談してみよう!
・相談施設が近くにない時は、電話相談できる施設もある!
上記の施設やその他施設、電話相談先をまとめた記事もありますので、詳しく知りたい場合はこちらもあわせて読んでみてください。
まとめ
- 極端に算数を苦手としている子どもには学習障害、中でも算数障害の可能性がある!
- 算数障害は計算や数の概念の理解などを困難に感じる障害!知能の遅れは見られない!
- 算数障害になる原因はわかっていない!子どもの困りごとへのサポートが大切!
- 本人の努力不足ではない!周囲の誤解は子どもに悪影響を及ぼす!
- 算数障害かな?と思ったら各相談施設や電話相談などで気軽に相談してみよう!
算数ができない子どもと発達障害、主に算数障害についてお伝えしました。
算数が嫌いな子どもはやはりどの世代でも多いですよね。
嫌いな理由が単に苦手意識を感じているのか、または数の概念が理解できていないのか。両者では大きな違いがあります。
子どもが「算数嫌い!」と言った時は、「どうしてなの?」と理由を聞いてみましょう。その背景には、算数障害の特性が隠れているかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。