皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!
今回のキーワードは「発達障害 忘れ物」についてです。
発達障害があり、忘れ物が多くて悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
「やる気がない」「本気で悩んでいないからだ」などと、心無い言葉をかけられた経験のある方もいるかもしれません。
しかし、発達障害のある人がよく忘れ物をしてしまうのは、決して本人の気持ちの問題ではないのです!
そして、発達障害のある人でも、忘れ物を少なくする方法はあります。
忘れ物を少なくし、毎日の小さな悩みを少しずつでも解決していきましょう。
目次
発達障害のある人はなぜ忘れ物が多いのか?
発達障害のある人が度々忘れ物をしてしまうのは、脳の機能に障害があるためです。
発達障害と言っても、よく忘れ物をしてしまうのはADHD傾向のある人が多いでしょう。
ADHDの人は元々忘れ物をしやすいという特徴があります。
その上、注意散漫であったり、整理整頓が苦手であったりといった、忘れ物を誘発しやすい特徴を多くもっているのです。
では、このような特徴が現れてしまう、脳の障害とはどのようなものなのでしょうか。
前頭前野の機能調節の偏り
大脳の前頭前野は思考、判断、計画性を司る部分です。
前頭前野の機能調節に偏りがあると、適切な思考や判断、計画性のある行動をとることが難しくなります。
なので、自分の持ち物や予定の管理が難しいことが多いです。
神経伝達物質の不足
神経伝達物質が不足すると、脳が正しく情報を処理できなくなります。
神経伝達物質は神経細胞の端から出される物質です。
ドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質の名前を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
神経伝達物質は、神経細胞同士の隙間を通ることで、情報や刺激を隣の神経細胞に伝達しています。
したがって、この神経伝達物質が不足していると、見聞きした情報や受けた刺激を、うまく隣の神経細胞に伝達できず、脳は正常な情報処理ができなくなるのです。
このように、ADHDの人が忘れ物をしてしまうのは、脳の機能に障害があるためです。
決して「やる気がない」「本気で悩んでいないから」などが原因ではありません。
なので、根性でどうにかしようとしても、どうにもならないことなのです。
忘れ物防止のポイントと対策方法をご紹介!
発達障害のある人が忘れ物をしないために大切なポイントは、ツールや他の人の助けを上手に活用することです。
上記のように、発達障害のある人がやる気だけで忘れ物をしないようになるのは無理です。
しかし、ツールや手助けを得ることで、忘れ物をしづらくなることはできるのです!
忘れ物防止におすすめのツール
スマートフォン
スマートフォン内のカレンダーやアラーム、リマインダーを使えば、予定や持ち物を自分で管理しやすくなります。
そして、スマートフォンならば、持ち物や予定に変更があった場合、すぐに書き換えが可能です。
しかし、常にスマートフォンを携帯し、使用しなければならないので、周囲の人の了承を得る必要があるかもしれません。
また、お子さんの場合は、スマートフォンの取り扱いに不慣れであったり、スマートフォン自体の管理が難しいことが多いので、使用には注意が必要です。
チェックリスト
いつも持つべき決まった持ち物や、すべきことは、チェックリストの作成をするとよいでしょう。
そして、リストは仕舞い込んでしまうのではなく、玄関のドアなどの目立つところに貼り付けておいてください。
また、できれば、リストはただの紙のメモではなく、チェッカータイプになっているものが望ましいです。
<オススメツール>
・忘れ物チェッカー
持ち物やすべきことのリストは、用意するだけ、壁に貼り付けるだけにしておくと、チェックするということ自体を忘れてしまいます。
忘れ物をチェックする際に、チェッカーを使うと、チェッカーの操作という行動が伴うので、忘れづらくなります。
(楽天市場1078円/2021年1月26日現在)
・おうちの時間割ボード
こちらも、持ち物やすべきことができたらカードを裏返すという行動が伴うチェックリストなので、チェックするということ自体を忘れるということが少なくなります。
また、このようなボードにしておくと、すべきことや持ち物の用意ができたかどうかを、家族も確認することができるので、オススメです。
<おうちの時間割り>(楽天市場1650円/2021年1月26日現在)
ストラップやカラビナ
財布、鍵、定期などの小さな持ち物は、ストラップやカラビナで直接カバンに付けてしまいましょう。
出先でなくす心配も軽減できます。
何でも袋
もらったプリントなどを、とにかく何でも入れておく袋やファイルを用意します。
よく忘れ物をしてしまうADHDなどの発達障害のある人は、整理整頓も苦手な場合が多いです。
プリントの種類別に袋やファイルを分ける方が、わかりやすく感じる方もいるでしょう。
しかし、整理整頓の苦手な人は、手にしたプリントをどのファイルにしまうべきか咄嗟に判断できず、しまい忘れたり、おかしなところに入れてしまったりして、失くしてしまいがちです
そこで、もらったプリントをとにかく入れればよいという「何でも袋」があれば、仕分けをする必要がなく、忘れ物と失くし物を防止できます。
周囲の人の助けを借りましょう!
周囲の人に上手に助けを求められることが、発達障害のある人にとっては(障害の有無に限らず誰にとっても)大切なことです。
障害のある人は、他の人に簡単にできることができなかったり、時間がかかったりしてしまうこともあるでしょう。
それを努力して克服することも大切ですが、他の人の手助けがあれば、すぐに解決するなら、手を借りても良いのです。
上記のようにツールを活用しても、なかなか改善できないことは、家族や学校、職場の人に上手に助けを求めましょう。
自分にできることは精一杯し、難しいことは手を借りてください。
家族
忘れ物を防ぐために、家族の方にお願いできるのは次のようなことがあります。
・整理整頓の手伝い
・持ち物や予定についての情報共有
・確認作業を一緒に行う
特にお子さんの場合は、家族の協力が大変重要になります。
「自分でできるようにさせなくては」という親心もあると思いますが、家族の手を借りてでも「できた」「忘れ物をしなくなった」という達成感を味わえることが大切です。
また、家族に一緒にしてもらった方法を学ぶことで、成長するにつれ、自分に合った方法を一人で実践できるようにもなるでしょう。
学校・職場
学校や職場に一番求めたいことは、「理解」だと思います。
忘れ物をしないために対策をしていること、しかし、それでも至らない点があるかもしれないこと、そんな場合は手助けしてほしいことなどを伝えましょう。
本人の性質を理解し、必要な場合は支援してもらえる環境を作ること、そして発達障害のある人自身が、自分でそのような支援を求められるようになることが理想です。
ADHDの人が実践していること
上記では、忘れ物をしないための対策とポイントをご紹介しました。
ここでは、実際にADHDをもつ方が実践する方法を動画でご紹介します。
<大人向け>
<子供向け>
これらの動画でも、ツールの活用、それと合わせて人の手助けを得ることが述べられていますね。
まとめ
- 発達障害のある人が忘れ物をしてしまうのは、脳機能の障害が原因
- 忘れ物を防ぐには、ツールを活用する
- 忘れ物を防ぐために、人の助けを借りてもよい
発達障害のある人が忘れ物をしてしまうのは、決して本人の気持ちの問題ではありません。
脳機能の障害が原因であり、気合いだけで忘れ物をなくすことはできないのです。
スマートフォンなどのツールを上手に活用しましょう。
また、人の手を借りましょう。
大事なことは、ツールを活用したり、人の手を借りることで、忘れ物をしないようになることです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。