皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害 接し方」についてです。
発達障害のあるお子さんへの接し方に悩んでいる親御さんは、少なくないでしょう。
発達障害のあるお子さんは認知に凸凹があり、理解の仕方にも個性があります。
なので、お子さん一人一人に合った方法で接してあげることが求められます。
また、接し方には重要なポイントがあり、それを外してしまうと、何をやってもうまくいかない…ということも。
発達障害のあるお子さんへの接し方を学んで、ぜひお子さんとのコミュニケーションを楽しんでくださいね。
発達障害のあるお子さんへの効果的な接し方について、いくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
発達障害の子供への接し方で最も重要なこと2つ
発達障害の子供に接する上で、最も重要なことは2つあります。
・接する人自身が、自分を大切にしていること
・子供をよく観察すること
接する人自身が、自分を大切にしていること
発達障害のある子供と接する上で最も重要なことの1つは、接する人自身が、自分を大切にしていることです。
発達障害のある子供は、その子独自のコミュニケーションの方法が必要な場合があります。
それゆえに、言いたいことが伝わらなかったり、何度も同じことを言わなければならなかったり、時には子供が癇癪を起してしまったりすることもあるでしょう。
発達障害のあるお子さんに接するには、体力や精神力が要るのです。
接する大人に心身の余裕がなければ、発達障害のあるお子さんに根気よく接することは難しくなります。
なので、接する大人が自身を大切にして、きちんと自分の時間をとり、休養をとって、子供に接する余裕をもてるようにしましょう。
日本では、ベビーシッターをお願いしたり、自分が休むために子供を預けることに抵抗を感じる方は多いですが、子供のためにも、サービスを上手に活用してください。
親御さんがリフレッシュすることで、余裕をもって接することができるようになり、お子さんとのより良い関係を築いていくことにつながるかもしれません。
子供をよく観察すること
発達障害のある子供に接する上で大切なことの2つ目は、子供をよく観察することです。
発達障害とひとことで言っても、子供は一人一人違います。
「こうやって接すればOK」といった万能な方法は、残念ながらありません。
言葉で伝えた方がわかりやすいのか、絵で見せた方が伝わりやすいのかなど、子供に合う伝え方や接し方は様々です。
お子さんがどのような言い方ならば落ち着いて聞けるのか、何を使えば伝わりやすいのか、それは観察と実践で見極めていきましょう。
ただ、障害特性に応じて、「この方法なら伝わりやすい」という話し方や伝え方、接し方の傾向がありますので、下記でご紹介していきます。
これらの方法を色々と試して、目の前のお子さんに合う接し方を探してみてくださいね。
冷静にお子さんを理解するためにも、まずは親御さん自身が気持ちに余裕をもつことが大切になってきます。
発達障害のある子供への接し方|具体例
では、発達障害のある子供に有効だとされる接し方をご紹介していきますので、試したり、参考にしたりしてみてください。
<接し方のポイント>
- 伝え方
- 時と場
- その他
接し方のポイントを上記のように分類しました。
それぞれ見ていきましょう。
伝え方
発達障害のあるお子さんに、自分の伝えたいことをきちんと伝えるために、どんな方法が有効なのでしょうか。
具体的な言葉で
曖昧な言い方は避け、具体的な言い方をするように心がけましょう。
これは、発達障害のあるお子さんに限らず、全てのお子さんにとって伝わりやすい言い方です。
「ちゃんと座って」とつい言ってしまいがちですが、子供にとっては曖昧で分かりにくいもの。
「ちゃんと」がどういうことを指すのかわからず、お子さんは「私はちゃんと座ってるのに」と思ってしまうかもしれません。
「前を向いて座ろう」や「背もたれから背中を離して座ろう」など、どのような姿勢にしてほしいのかを具体的に伝えるようにしましょう。
合言葉化
朝の支度の確認事項などは、合言葉のように、親子間で唱えられる言葉にしてしまいましょう。
「水筒持った?」「マスクして」など、朝は伝えたり確認したりしなければならないことがたくさんありますよね。
<合言葉化の例>
「水筒持った?」「マスクは?」「ハンカチは?」
↓ 合言葉化
「1番ハンカチ、2番マスク、3番水筒、最後にランドセル」
「水筒は?」「マスクは?」など、バラバラに確認するよりも、朝必ず持たなければならないものなどは、順序つきで合言葉化して確認しましょう。
子供も唱えられるようになると、朝の支度が確実になり、お子さんも「自分でできた」という達成感を得られるでしょう。
過去との比較で褒める
他者との比較ではなく、その子の過去と比較して、たくさん褒めましょう。
発達障害のお子さんは、発達の凸凹から、他のお子さんに簡単にできることができないということも少なくありません。
他者と比較すると「できない」が目立ってしまい、褒めることがないと思ってしまいがち。
そこで、他者と比較するのではなく、お子さんの過去、つまり、できなかった時と比べて「今日は昨日よりも長い時間座っていられたね」などと褒めてあげましょう。
また、叱る場合も「Aちゃんはできるのに」などと他者と比較はしないようにしましょう。
寄り添う叱り方
叱る時でも、子供に寄り添うような言葉かけをしましょう。
発達障害のお子さんは、どうしても人から叱られたり怒られたりすることが多くなりがち。
しかし、そんな経験が重なると、自信をなくしてしまったり、物事へのやる気が出なくなってしまったりするかもしれません。
叱る場面であっても、なるべく子供に寄り添う言い方を心がけましょう。
「悔しくてたまらなかったから、叩いちゃったんだね」と、まずは気持ちに共感し、「叩く代わりに、何をされて嫌だったのか、言葉で伝えよう」と、問題行動の代わりになる行動を教えてあげたり、一緒に考えたりするのがオススメです。
▼発達障害のあるお子さんへの効果的な言葉かけの方法が、とても参考になります!
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イラストや写真などで視覚的に伝える
イラストや写真を使い、視覚的に伝えるとよく理解できるというお子さんもいます。
発達障害のあるお子さんは、言葉での指示がなかなか入っていかないという場合も多いです。
そんなお子さんには、簡単な絵で伝えてみましょう。
「絵は苦手なんだよな」と不安になる必要はありません。
丸と直線で描くだけの、いわゆる棒人間でいいんです。
むしろ、余計な情報が入らないよう、イラストは簡単に描きましょう。
絵カードを作成すると、すぐに提示できるので、よく使うものは絵カードを活用しましょう。
▼絵カードの例がたくさん載っていて、コピーしたり切り離したりして使いやすい本です。
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時と場
発達障害のお子さんに接する場合「時と場」という、接する状況も大切になってきます。
時間を区切って
発達障害の中でも、ADHD傾向のあるお子さんは、何かするときに時間を区切ると良いでしょう。
ADHD傾向のあるお子さんは、長い時間、集中を保つことが難しいです。
なので、タイマーを使って「タイマーが鳴るまでは宿題するよ」などと、時間を区切って、集中できるような環境を作ります。
一方で、発達障害のあるお子さんは、集中しすぎて他のことが考えられなくなる過集中という状態になってしまうこともあります。
そんな時もタイマーで時間を区切ると、集中しすぎて時間を忘れていた、ということも予防できます。
▼アプリのタイマーを利用すれば、外出先でも使いやすいです。
大切な話は刺激の少ない場所で
大切な話をする時は、なるべく刺激の少ない場所でするようにしましょう。
刺激の少ない場所とは、視覚・聴覚・嗅覚的に子供が気になるもののない場所のことです。
多くの人がいる場所では、人が行き来する様子が目に入り、多くの人の話し声や音がし、色々な人が発する匂いがします。
発達障害のお子さんはこれらの刺激に敏感なので、このように五感を刺激するようなものの多い場所では、話に集中できません。
なので、大切な話をする時は、できれば誰もいない、物の少ない場所に連れていけるのがベストです。
外出先でそのようなことが難しい場合、人から離れ、何も書かれたり貼られたりしていない壁の方に子供を向けて話すだけでも、刺激のシャットダウンになります。
その他
その他にも、発達障害のあるお子さんに上手に接するポイントがいくつかあるので、ご紹介します。
地雷の把握
お子さんがどんなことにイライラしたり、パニックを起こしたりするのかという「地雷」を把握しましょう。
ゲームをしている時に話しかけると、イライラして落ち着いて話せなくなるお子さんには、ゲームが終わってから話しかけるようにしましょう。
「親が子供のゲームの都合に合わせるなんて」と感じられるかもしれませんが、その後のイライラやパニックを考えれば、それも間違いとは言えないのでは。
発達障害のお子さんの場合、地雷を踏んで爆発させてしまうと、冷静な状態に戻るのに時間がかかります。
地雷を踏まないようにするだけで、親子間の無駄な衝突を避けられるでしょう。
できないことは手伝う
全てのことをできるようにしようとするのではなく、苦手なことやできないことは手伝うようにしましょう。
発達障害は「治る」というものではなく、生涯に渡って上手に付き合っていかなければならないものです。
できないことも手助けがあればできるかもしれませんが、子供が自分の力だけでできるようになるには、かなりの時間がかかったり、いつまでたってもできなかったりします。
できないことを一人でさせて時間をかけたり、失敗経験を増やしてしまったりするよりも、手伝ってあげることでサクッと終わらせましょう。
「できない」という思いより、手伝ってもらった上でも「できた」という思いを積み重ねていく方が大切です。
自分の気持ちを言葉にできる練習を
「うれしい」「嫌だ」といった自分の気持ちを言葉にできるように、親子で練習しましょう。
発達障害のお子さんは、自分の感情を言葉にすることが苦手な子が多いです。
しかし、自分の気持ちを言葉にできないことで、手が出てしまったり、自分の気持ちをずっと伝えられなかったりするかもしれません。
お子さんが自分の気持ちを話すことが苦手だと感じたら、「Aちゃんは、今悲しいんだね」などと、親御さんがお子さんの気持ちを代弁することで、「この気持ちは『悲しい』なんだ」と教えてあげましょう。
自分の気持ちを言葉にできる力は、お子さんにとって一生役立つものになるでしょう。
また、担任の先生など、普段のお子さんの様子を知っている方に相談するのも良いでしょう。
動画で解説!
ここでは、発達障害のあるお子さんとの接し方について、動画でわかりやすくまとめているものをご紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。
▼ASDの特徴と接し方のポイントをイラストでわかりやすく解説しています。
▼ADHDのお子さんとの上手な接し方のポイントを端的にまとめています。
▼発達障害のあるお子さんへの言葉かけについて、とても参考になります。
それでも接し方に悩んだら
これらの方法で接してみても、なかなかうまくいかないという場合には、専門家に相談してみましょう。
相談先には、以下のようなところがあります。
・担任の先生
・スクールカウンセラー
・保健センター
・児童相談所
一番は、お子さんの担任の先生に相談できると良いですね。
授業中や保育中に、先生が接し方を何か工夫されているかもしれません。
学校や保育園・幼稚園と同じ対応を家庭でもできると、関わりに統一性が生まれ、お子さんにも伝わりやすくなります。
その他のところでも、専門家の意見を聞くことができるので、うまくいかずに悩んでいるという時は、ぜひ抱え込まずに相談してみてくださいね。
▼発達障害のこと全般についての相談先をまとめていますので、参考にしてみてください。
それこそ、一番大切な「接する人の余裕」が失われてしまいそうです。
私たち放課後デイサービスも、発達障害をもつお子さんに接するプロですので、ぜひ一度ご相談くださいね。
まとめ
- 発達障害のあるお子さんと接する上で重要なのは、接する人が自身を大切にすることと、子供をよく観察すること。
- その他には、伝え方や伝える時と場所などに留意すると良い。
- それでも悩む場合は、担任の先生などの身近な専門家に相談。
発達障害のあるお子さんへの接し方は、悩ましいですよね。
しかし、親御さんが悩み過ぎてお子さんと接することが辛くなってしまうことが、一番良くない状態です。
気長に気楽に、お子さんとのコミュニケーションを楽しんでください。
辛くなってしまう時は、誰かに相談して、一緒により良い方法を探してもらいましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。