皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害と農業」についてです。
今回はなぜ発達障害の人が農業する機会が増えたのか、また働く上での問題と解決策、そして最後に今後の課題について説明していきたいと思います。
目次
なぜ発達障害の方が農業で活躍しているの?
発達障害の方が農業で活躍する機会が増えているのは、現在の福祉と農業の双方での様々な問題がきっかけとなっています。
・働ける場が少ない
・障がい者は得意不得意の差が大きい
・目に見えない障害だと理解されにくい
・障害があることでの自信喪失
・高齢化での後継者不足
・農作業における人出不足
・耕作放棄地の増加
・日本の食料事情に問題がでてくる可能性がある
・農村での過疎化
福祉と農業を掛け合わせることでの双方のメリットは…
・雇用の場の確保
・働く事での自信や生きがい
・リハビリ
・農業を通した自立支援
・自然の中に身を置くことによる身体的、精神的な面での向上効果
・外で作業することでの地域コミュニティとの接点
・農業労働力の確保
・農地の維持や拡大
・農産物の質や量の向上
・荒廃農地の防止
・地域コミュニティの維持
・障がい者の就業機会を提供する事での社会貢献活動
・過疎地域においては人が流入する事で地域活性化につながる
農福連携とは?
農福連携とは、農林水産省・厚生労働省・民間企業・NPO法人・農家が一体となり福祉における問題と農業における問題の解決に取り組む活動のことです。国は、農業高校などでも農福連携学習や特別支援学校での農業実習なども推進しています。
2022年4月には全国初、奈良県立の高校で知的障害のある生徒が農業を学ぶ「自立支援農業科」が新設されました。
農水省によると、2019年度末の時点で農福連携に取り組んでいる営業経営体は4117体あるそうで、2024年度までに3000増やす目標を掲げているそうです。
そして各地の様々な場所(企業や団体)で農福連携の活動が広がっています。
農業する上での問題と解決策
障害にもたくさん種類があり、それによって得意不得意があり思わぬケガにつながる可能性もあります。発達障害を例に挙げてご紹介いたします。
問題点 | 解決策の例 |
手先の不器用さ | 慣れるまでに時間がかかるため 時間をかけて繰り返し練習 道具の工夫 |
整理整頓が苦手 | イラストや写真を使って 収納場所の明確化 |
曖昧差の理解が苦手 臨機応変、応用がききにくい | 明確な基準を設ける |
マイペース | ゆとりをもった時間配分 |
皮膚などの感覚が過敏・鈍感 | 帽子や手袋などによる紫外線防止 |
行動の切替が苦手 | あらかじめ工程表などの提示 |
優先順位のつけ方が苦手 | 1つ1つ終わる度に次の指示 |
疲労を自覚しにくい | 定期的な休憩の確保 |
もっと詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
http://農業における障がい者就労支援のためのガイドブック
仕事を受ける側もお願いする側も事前に考え予防することも重要になってきます。また農業は作業工程がたくさんあるため1人1人に合わせた作業内容を計画することも重要になってきます。
今後の課題
発達障害などの障がい者と農業の取り組みは徐々に広がりを見せていますが、まだまだ問題はたくさんあります。
・発達障害などをもつ障がい者の雇用・就労の場の拡大
働く場所の確保や受け入れた際の障がい者への支援
・農産物などの付加価値の向上
障害の特性に合わせた分業体制や丁寧な作業のおかげで育てた良質な農産物の生産とブランド代の推進
こちらがその成功例です。http://人手不足の農家と障害者をつなぐ仕組みとは~地域とつながるノウフク#4~
・農業を通じた障がい者の自立支援
働く前に実際に農業を体験してみるのも良いと思うよ。
農福連携の推進で、全国各地で農業体験などができるイベントや場所が増えています。
そして、農家や地方自治体、農業協同組合や個人などが提供しているレンタルできる畑などがあり、中にはサポート付きで農作業のレクチャーやフォローなどのサービスを受けられる所もあります。
また人と関わるのは苦手という方には自宅のベランダや庭、などで家庭菜園を始めてみるのも良いのかもしれませんね。
まとめ
今回は『発達障害と農業』についてという事で、なぜ発達障害の方が農業する機会が増えたのか、そして農福連携とは?また働く上での問題やメリットについてなどを紹介いたしました。
これを機に発達障害と農業について様々な観点から考えていただけたらと思います。
最後までご覧いただきありがとうざいました。