皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害児と親のストレス」についてです。
子育てをしていると、毎日のように子どもに振り回されてしんどくなることがありますよね。いくら言っても言うことを聞いてくれないし、遊んだおもちゃも出しっぱなし。我が子は可愛いと思いつつも、どうしてもイライラしてしまうことも。
「子育てにはストレスがつきもの。」
そんな風に、自分の気持ちを抑えて頑張っている親御さんも多いかと思います。
この記事では、発達障害児を育てる親が抱えるストレスについて解説します。記事の前半では、ストレスを抱えやすい3つのポイントを紹介。後半では、今日から使えるストレス対処法を3つ説明していきます。
子育て真っ最中の親御さんのため息が少しでも減って、いきいきと過ごせるヒントになれば嬉しいです。
目次
親がストレスを抱える3つのポイント
発達障害児の子育てには、健常児を育てる以上にストレスがかかりやすくなります。しかし、ストレスは、子どもの障害特性だけではありません。ここでは、ストレスポイントを3つに分けて紹介します。
子どもの特性からストレスを感じる
- 友達とのトラブルが多く、いつも友達のママに謝罪。
- 危なっかしい行動が多く、いつも目が離せない。
- 新しいことへの不安が高く、通院や旅行への抵抗が強い。
- 少しの変化に動揺し、パニックを起こす。
発達障害の特性から、周囲とうまくやれないことが多くなります。思ったことを言葉にしてしまい、周囲から反感を買ったり、相手の冗談を真に受けて怒り出してトラブルになることもあります。その都度、学校の先生から連絡が入ったり、友達の親に頭を下げて謝罪する場面もあるでしょう。
また、環境変化に対して敏感で、普段の生活パターンが変わったり、行ったことが無い病院や旅行先に行くといった場面で、強い不安を感じます。
その結果、「ヤダ―行きたくない!」と強く抵抗をしたり、時にはパニックを起こすこともあるでしょう。「なんでこんな些細なことで…。」と考えてしまう様な場面で、時間がかかる為、ほとほと疲れた…とストレスが溜まりやすくなります。
親自身の傾向からストレスを感じる
- 親自身がストレスを抱えやすく、周囲に相談をすることが難しい。
- ストレスから、不眠やうつ状態など精神的な不調を起こす。
- 自分のせいで子どもが発達障害になったと、自責の念にかられてしまう。
発達障害児を育てる親の傾向として、周囲に相談をせず自分でストレスを抱え込みやすい傾向があることが分かっています。
この背景には、「自分のせいで、子どもが発達障害になってしまったんだ…。」と、障害があることを親自身のせいだと考えてしまう思考が関係しています。
周囲から、「そんなことはない。一定の割合で生まれる脳の障害なんだよ。」と伝えても、素直に受け入れらない方も多くみられます。自分でストレスを抱えることを良しとし、身体やこころの不調をきたしてしまいます。
育児ノイローゼになったり、うつ病などの精神的な病気になってしまう方もいます。
まわりの環境からストレスを感じる
- 周りの人から、「子育てが原因」と問題がある親だと言われる。
- 子どものことで夫婦関係が悪化し、孤立しやすい環境になる。
- 利用できるサービスが限られていたり、情報を知らなかったことで利用できない。
いまでも「発達障害は、親の子育てが原因」だと考えている人がいます(子育てのせいではありません)。特に親の親世代の人の中には、「子どもの言動は、親の躾しだい。」と考える人も多くいらっしゃいます。
その結果、子どもがうまく出来ない場面で、親がしっかりしていないと注意をされたり、否定的な視線をぶつけられ苦しくなってしまいます。
また、夫婦関係においても喧嘩のきっかけになりやすく、夫婦仲が悪くなってしまうことがあります。
現在は以前と比べてサービスは少しずつ充実してきましたが、個々の子どもの特性に合わせたサービスは限られており、さらに適切な情報にたどり着くまでも容易ではありません。いつも何かに追われているような感覚は、ストレスになりやすいでしょう。
親が抱えるストレスの対処法を3つ紹介
発達障害児を育てる中で抱えやすいストレスについて、どうやって対処すれば良いでしょうか?ここでは、3点に絞って紹介します。
周りからサポートを貰いましょう
学校
子どもが通う学校の先生との関係はとても大切です。子どもにとって学校は、一日の大半を過ごす大切な場所です。特に担任の先生が、お子さんの特性を理解し、本人にあった学習環境を整えてくれると、子どもは過度に叱られたりする場面が減ります。
また、同じクラスの子どもたちも、時にはサポーターとなって手助けをしてくれるようになります。ひんぱんに担任の先生と連絡を取り合ったり、協力できる関係性を築くことが出来ると、家と学校の対応方法を統一することが出来ます。
学校と家庭のやり方が一緒だと、子どもは混乱することなく過ごせるようになります。
家族
一番身近にいる家族に協力をしてもらいましょう。子どもが他の家族と一緒に遊ぶ時間を持つことで、あなたが少し自由になれることもあります。または、家事などのお手伝いをしてもらうことでも、楽な気持ちを持てるようになります。
一人で抱え込みやすい子育ての悩みや、今後の方針などを一緒に考える時間を持てるでしょう。
同じ仲間
発達障害児の子育てをしていると、他のママと話が合わないことがあります。お子さんのつまづくポイントが発達障害児の場合は、ずれてしまうことが多いからです。
同じように発達障害児を抱える親御さんと出会えるだけでも、こころ強く感じられるでしょう。同じ悩みを抱えている同士だと、親近感を持ちやすく、情報共有などもしやすくなるでしょう。
その他サービス
放課後等デイサービスは、放課後や長期休みの間、子どもが通う場所です。子どもが個別学習をする時間や、ほかの子どもたちと過ごせる時間をもつことができます。
また、地域にある子ども家庭支援センターでは、子育てに関する悩みの相談窓口です。子どもの対応方法を知ることが出来たり、お母さんの気持ちを整える方法として、カウンセリングを行っている場所もあります。
日頃のストレスを誰かに聞いてもらえる時間は貴重です。対応方法を知る以外に、母親が元気になれるサポートがあります。
変化を目指さず、受容する
発達障害児の中でも知的な遅れが見られない、軽度発達障害児の場合は、一見、障害があるようには見えません。高い能力を持っている子も多いため、どうしても他の子と同じを目指したくなります。
しかし、本人の特性による難しさを治そうとするあまり、変化をしていくことばかりに注力を注いでしまう場合があります。
変化を求めるというのは、今の状態を否定していることに繋がります。否定され続けると、子どもはしんどく感じることが多くなってきます。そして、親自身も変化が見えないことにイライラしてしまったり、時には「どうしてうちの子は…」と気持ちがふさぎ込んでしまうこともあります。
子どもの特性なんだと、一旦受け入れることも大切です。苦手なことがあるのは、健常児も一緒。その特徴の差が大きいことで生活の中でつまづきやすくなるのが、発達障害児です。
子どもが難しさを感じていることを受け入れることは、とても難しいでしょう。変わりづらいという事実を受け入れてしまったら、この子に未来が無いのではと考えてしまうかもしれません。
「うちの子には難しいこともあるんだよな。けれど、それはこの子の一部であって、全部が出来ない訳じゃないよな。」
そんな風に、子どもの難しさを受け入れながら、出来る部分にも注目出来ることが大切です。
自分が幸せになることを目指す
いつでも何かしらトラブルを起こしやすい発達障害児を育てていると、どうしても子供中心の生活になりがちです。学校に行っている間も、「誰かと衝突していないかな。」「友達からいじめられていないかな。」などとネガティブな想像ばかりしてしまうこともあるでしょう。
子どもの為になると考えて、本を読んだりセミナーに参加したりと、一生懸命に頑張る親御さんもいらっしゃいます。
子どもの為に頑張ること自体は決して悪いことではありませんが、すこし子どものことから意識を離して、自分の時間をつくることも大切です。親御さんが自分が楽しいと思える時間を過ごしたり、時には子どもよりも自分を優先してみてはいかがでしょうか?
「自分優先なんてムリ。子どもがかわいそう。」
そんな風に考える方もいらっしゃるかもしれません。
けれど、時には必死になりすぎることで、子どもが負担に感じてしまうこともあります。親からの期待が重く、ちゃんとやらないといけないと気が抜けなくなります。
発達障害児にとって、学校のような集団で過ごす時間は、どうしてもストレスを抱えやすくなります。その為、家に帰った時ぐらいは、一人でのんびりする時間も大切です。
親御さんが自分の趣味や時間を楽しんでいれば、子ども自身も自分の時間を楽しむことが出来ます。
まとめ
この記事では、発達障害児を抱える親御さんのストレスについて、背景と対処法について紹介しました。
子育ては毎日のこと。なかなか気持ちが休まることがありません。
けれど、大変さを一人で抱えず、たくさんの人に協力してもらいながら過ごしていきましょう。親御さんの気持ちに余白が出来ることで、自分に対しても、そしてお子さんに対しても優しい気持ちで過ごしやすくなるでしょう。