皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所となることを願って投稿させて頂きます。今日のトピックは「発達障害・習い事」についてです。
発達障害があると集団の中でうまく活動できないことがあり、それが重なると「いつも僕ばかり叱られる。なぜできないんだろう。」と自信をなくすことに繋がりかねません。
目次
得意な事が見つかる
親の思いとその子の特性にズレがないようにする
習い事をさせようと思ったのは「苦手を減らして得意なことを伸ばしてあげたい」「楽しめることを増やしてあげたい」と思ったからです。好きなこと、得意なことって何だろうと考えてもすぐには思い浮かびませんよね。そこで、育ってほしい能力と子どもの特性を考えて選ぶことにしました。
- ワーキングメモリーを鍛える:ピアノ・そろばん
- コミュニケーション能力を高める:サッカー
- 空間認知力のトレーニング:習字
「大人数での集団活動が苦手」「刺激に対して興奮しやすく、感情のコントロールが苦手」という特性があるのでサッカーは難しいと判断し、音楽は好きだったのでピアノを習うことにしました。
しかし、グループレッスンでハードルが高かったようで、みんなと同じペースで進めて行く事ができませんでした。大人数の中でのコミュニケーションや急な変更が苦手、こだわりが強いということもあり、途中でレッスンが止まってしまったり、途中からレッスンに入れず時間だけがすぎていきます。
そうなってくると、ピアノのレッスンに行きたがらなくなり、習い事の曜日には気持ちが不安定になる事が増えました。得意なことを見つけるために始めたピアノだったのに、できないという「失敗経験」をさせてしまったのです。
理論上は「特性」を克服するのに良い習い事のはずでしたが、なぜ我が子に合わなかったのかを考えていくと2つの事がわかりました。
1つ目は、「特性」と言ってもあまりに多様で必ずしもその習い事がその子に合うわけではないということです。
2つ目は、理論上は発達障害の特性に良いことであっても、先生が発達障害に理解があったり、発達障害の子どもでも集中して取り組めるような環境設定が出来ていなければ負担になってしまうという事です。
やはり、その子自身や、習い事の環境も一人一人で違うので合っているかを見極める必要があるということを実感しました。
習慣化することで得意になる
もう1つの習い事である「習字」は、息子に合っていました。それは、まず自分のペースで進められ習慣化できたこと。そして、先生が特性を理解してくれ配慮してくれたことでした。
時間帯によっては、人数が多かったり、出入りが頻繁だったりして気が散りやすいですが、人数の少ない時間帯に行くようにしたり、出入りがわかりにくい席にしてもらったり、息子が取り組める量や内容にしてもらうなど配慮してもらったおかげで自分のペースで学習を進める事ができました。
また、初めはそんなに好きではなかった習字でしたが、週に2回続けていくうちにできる事が増えていきます。「新しい漢字をかけるようになった。級が上がったよ。先生に褒められた。」と嬉しそうに話をしてくれるのです。特性のある子は、決まったルーティーンがあると安心します。
始めは好きでなくても、取り組んでいくうちにそれが習慣になり、自分でできる、得意な事と変わっていくのではないでしょうか。息子の様子からも、まずは好きでなくても続けられる事を見つけると、それができる事になり、得意になっていくという事がわかりました。
生活や気持ちが安定してくる
いつもと同じルーティーンが気持ちを安定させる
習字を始めて、できる事が増え、字を書く事が得意な事になりました。その中で、「自分にも得意な事があるんだ。やればできる。先生やお友だちにも褒められた。」という経験をたくさんする事ができ、気持ちが安定してきました。
学校以外の場所で成功体験ができた事が大きかったようです。学校へ行き、週2回の習字の習い事をするという生活リズムが整う事で気持ちも安定してきました。
習慣化できる生活環境を整える
しかし、リズムが変わる新学期、長期休みは要注意です。いつもと違う生活リズムになると、落ち着かなくなるようで、変わり目の時には「休みは嬉しいけど、落ち着かない。習字に行きたいな。」「今まで休みだったのに、明日から学校が始まる。落ち着かないよ。」ということがあります。
「学校のある時」「長期のお休みの時」でなるべく生活リズムが変わらないように、「習字が週2回ない時は家でする時間を確保する」「学校で勉強している時間は、短時間でも家で勉強する」など、生活環境を整えてあげる必要があります。
習い事を通して自信がつき、笑顔が増える
集中力と書き写す力が身についた
習字を習い始めて、集中力がついてきました。作品を1枚完成させるまで集中して取り組む事ができるようになったのです。
そして、今までは学校で先生が黒板に書いている文字をノートに書き写す事ができませんでしたが、お手本を見て書き写す力がついてきたので、授業中の板書も写せるようになってきました。頑張っている様子を先生やお友だちからも褒められ、学校の授業も落ち着いて受けています。
習字を通して、得意なことができ、自信がついたことで笑顔が増えてきました。そして、自信がついてきたからか、少し難しくてできない事にも諦めす頑張ろうとする姿も見られてきたのです。なわとびのあやとびができなかった時に、「2回でもいいから飛べるようになりたい」と言って、家や学校でも練習しています。
まとめ
- 最初は好きでなくても、習慣化できれば、その子の得意を育ててあげられる。
- できる事が増えると自信になり、笑顔が増える。
- 習慣化する事で気持ちが安定してきて落ち着いて生活する事ができる。
- 習い事を選ぶときには、その子が楽しく取り組めるか、習慣化できるかを考えて選ぶ。