こんにちは、今回も皆さんに知って得する情報を共有していきたいと思います。テーマは「発達障害 脳」です。

脳に関しては最新の科学技術を用いても100%は解明されていません。しかし、現在の脳科学の研究から発達障害との深い関りがあることが判明しています。

今回は発達障害と脳の関りを追及して記事にあげていきますので最後までお付き合いください。

発達障害は脳機能の障害が原因、脳を見れば正しく対処できる

脳の中にある海馬とその周辺の発達状態によって、認知機能(見る、聴く、記憶など)や性格、コミュニケーションなどに影響が見られます。

脳の成長過程を観察する手段にMRI検査(磁気共鳴画像)があります。この検査を行うと脳の成長過程が見られ、脳の部位によって発達障害のタイプがわかると言われています。

脳の未発達な部分と発達障害の種類を照らし合わせ、適切な対応を行う事が大切です。

自閉症スペクトラム障害(ASD)と脳の関係

脳の側頭葉の機能が低く、側頭葉にある神経回路がうまく伝わらないため、人の顔の認識ができなかったり、相手の顔を見て、その表情から気持ちを察することが難しかったりします。

脳の偏桃体という部分の機能低下から、自分の感情の認知、恐怖、不快感など基本的な情動のコントロールも難しくなり、人の顔の認知はできても、表情、特に恐れの表情を読み取ることが難しくなり、恐怖に対するイメージが欠損すると言われています。

前頭前野の機能も低く、こちらは作業記憶や反応抑制、行動の切り替え、プランニング、推論などの認知・実行機能に影響が現れます。このため、ASDの特徴ともいわれる「心の理論」と呼ばれる能力の発達の遅れにつながっていると考えられています。

注意欠陥多動性障害(ADHD)と脳の関係

前頭葉の機能が低下しており、感覚、記憶、思考、感情、集中力の低下が見られます。そのため、その場に適した行動や反応を示すことが難しく、感情や情動をコントロールできない場面が見られます。

側坐核・線条体の機能も低下しており、こちらはやる気や達成感といった報酬系機能に関係しています。

ADHDの場合、この報酬系機能の働きが弱くなることで、さらなる刺激を本能的に求めてしまい、多動、衝動、不注意になると言われています。

大脳基底核にある尾状核という神経核の機能も弱く、この機能が弱いとスムーズな行動や動作の切り替えが難しくなると言われています。

発達障害と神経伝達物質の関係

発達障害の原因については現在も研究が進められていますが、研究の結果から神経伝達物質の働きが関係しているのではないかとも言われています。

神経伝達物質とは脳内のニューロンと細胞との間で信号を出す脳内の化学物質です。少なくとも100種類は存在し、異なる機能を持ちます。

ADHDではドーパミン、ノルアドレナリンといった神経伝達物質が減少していると言われています。

ドーパミンは別名幸せホルモンとも呼ばれ、脳内で分泌されると快感や達成感、幸せな気持ちを感じることができます。

先ほどの文章にも登場した脳内報酬系の活性化にも関わっており、ドーパミンの不足から脳内報酬系の低下が見られ、結果、ADHDの多動性が出現します。

ノルアドレナリンも脳内で分泌される神経伝達ホルモンの一つで別名闘争と逃走のホルモンと呼ばれており、目の前の危機を乗り切るために必要です。ノルアドレナリンが不足すると集中力や判断力が低下します。

自閉症スペクトラム障害ではセロトニンの低下によって、不安や緊張感が高まりやすいのではないかと言われています。

具体的な対策は?

発達障害の原因が何であっても、子供に発達障害の可能性がある場合、適切な支援、療育をなるべく早い段階で受けさせるのが大切です。

人の体は10年以上かけてゆっくりと成人に向けて成長していきますが、脳は生まれてすぐに急激なスピードで成長し、3歳までには生きるために必要な動作を行う部分が発達します。

そして7歳ごろまでには記憶や運動能力、自己認識や自制心などの部分が発達します。

9歳の頃には他者の心を考え、社会性を見につけ、深く思考し、抽象化した考え方を持てます。

このように、体に比べて脳の発達は早いので、脳の神経細胞が完成される前に療育を開始して、社会に適応できるよう支援を行っていく事が大切です。

療育を受けられる際は、お住いの市町村の福祉相談窓口や障害児相談支援事業所などに行かれて相談をしてから利用の検討をしていきます。

実際にどのような療育を行っているのか、事前に見学することをお勧めします。

提供しているプログラムや施設の雰囲気が自分の子供に合っているか、自宅からの距離や通うにあたって送迎などのサポートは受けられるのか、家族が感じるスタッフや施設の印象なども大切な検討材料です。

https://twitter.com/cocohare0401/status/1650249776057962496?s=20

まとめ

発達障害と脳は深い関係があり、脳細胞の発達が遅い部分の特徴が障害として反映されている可能性が高い。

対応策として、脳の神経細胞が完成される前に早期に療育を開始して、発達障害があっても社会に適応ができるよう支援を行っていく。

最後まで見てくれてありがとうございました。この記事が発達障害を持った子供の療育を行っている方や、これから療育を検討されている方の参考になれれば幸いです。