みなさんこんにちは!今日も知って役立つ情報を皆さんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害 スペクトラム」です。
自閉症やアスペルガーとは違うんですか?
今日は自閉スペクトラム症について意味や内容、違いを分かりやすく解説していきます!
目次
発達障害の「スペクトラム」ってなに?
発達障害のスペクトラムについて、詳しく解説していきます。
「自閉スペクトラム症」とは
聞いたことのあることばでもそれぞれの意味や使われ方は意外に分かっていないですよね。いきなり言われてもなかなか理解できません。
自閉スペクトラム症というのは、自閉症やアスペルガー症候群などの発達障害をひとまとめにした呼び名なのです。
そして広汎性発達障害とほとんど同じ意味に使われていますが、厳密には広汎性発達障害に含まれる分類のひとつになります。
「スペクトラム」の意味
語源は英語のspectrum(スペクトラム)からきています。光の波長が虹のように境界があいまいに分布している様子を表すことばです。
「つながった・連続の」という意味で使われることもあります。発達障害も境界があいまいではっきり線引きをして区別することはできません。
いつから変わったの?
2013年アメリカの精神医学会(APA)が診断基準を発表したときから次の4つの特性をまとめて「自閉アスペルガー症(ASD)」と表現するようになりました。
- 自閉症
- アスペルガー症候群
- 特定不能の広汎性発達障害
- 小児期崩壊性障害
ASD(Autism Spectrum Disorder)とは?
- Autism…自閉症
- Spectrum…連続する物
- Disorder…障害
ことばの由来の通り発達障害には個々に特徴の違いや程度の差があるので、一人一人に合った支援を目指そうという考え方からうまれたものなのです。
参考:e-ヘルスネット ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群について|厚生労働省
広汎性発達障害との違い
広汎性発達障害は、自閉スペクトラム症にレット症候群を加えたものをいいます。
しかし境界線の曖昧な発達障害の特徴から、自閉スペクトラム症とほとんど同じ意味に使われているのが現状です。
レット症候群:生後6か月ごろから発達に障害が見え始める特徴を持つ難病です。
広汎性発達障害とは
コミュニケーション能力や社会性に関連する脳の領域に関係する発達障害の総称です。
政府広報オンライン 発達障害ってなんだろう
自閉スペクトラム症に含まれるもの
自閉症
人と目が合わず、相手の気持ちを想像するのが苦手です。
「対人関係の障害」「コミュニケーションの障害」「こだわり、興味のかたより」の3つの特徴が3歳未満で見られるようになったものです。
アスペルガー症候群
人とのコミュニケーションが苦手でパターン化した行動をとりますが、知能や言語に遅れが見られないという特徴をもっています。
特定不能の広汎性発達障害
自閉症やアスペルガー症候群の特徴は不十分で軽症ですが、傾向は強い場合にこの分類に入ります。
小児期崩壊性障害
自閉スペクトラム症に含まれていますが、ほかの者に比べて症例が少なくあまり知られていません。
乳幼児期には発達障害の特徴が見られず、出来ていたことがあるときから急にできなくなってくる症状です。
10歳前に特徴が認められたときにだけ診断がつきます。
小児期崩壊性障害
ヘラー症候群、幼児性認知症、崩壊性精神病、共生精神病とも呼ばれるこの障害は、小児の0.005%に発症するまれな障害であり、男性に多いとされています。
小児期崩壊性障害とは?症状・原因・治療法・療育法は?他の障害との違いは?(2016年12月1日)|ウーマンエキサイト(1/7) (excite.co.jp)
それぞれの違いや困りごと、相談先など詳しく説明されたサイトはこちらです。
広汎性発達障害とは?自閉症スペクトラムとの違い、原因と症状、診断、受けられる支援を紹介します|LITALICO仕事ナビ
自閉スペクトラム症の特徴
主な特徴
- 身近な人との交流が難しい
- 特定のものに強い興味やこだわりを持ちやすい
- 行動をパターン化しやすく、乱れることを極端に嫌う
幼稚園や学校でみんなと同じ行動がとれず、空気が読めないので場違いな行動や発言をしてしまいます。
環境が変化することや自分のルールが乱されることが苦手で、変化に対してパニックを起こすこともあります。
特定の物や事に対するこだわりが強く、同じことをずっと繰り返したり同じものに注意が惹かれたりして他のことに誘導するのが難しいことも。
そのかわり気に入ったものがあれば落ち着いていられるので、お気に入りを上手に活用することもできます。
障害の並存(ADHD・学習障害)
発達障害は大きく分けて3つに分類できます。
- 自閉スペクトラム症(ASD)…人間関係の障害、コミュニケーションの障害、強いこだわりが特徴
- 注意欠陥性多動症(ADHD)…年齢に見合わない不注意や多動がみられる
- 学習障害(AD)…読み書き、計算などの特定の分野における学習に障害がみられる
参考:みんなのメンタルヘルス 発達障害「発達障害とは」|厚生労働省
上記にあげた3つの分類もそれぞれに独立しているのではなく、お互いに重なり合い境界線があいまいです。
重なり合った部分が並存のみられる部分です。発達障害以外にも知的障害や二次障害を起こしているケースもあります。
一人一人に合わせた支援が必要になるのはこのような理由からなのです。
こちらのサイトは発達障害について易しく解説しているので基礎を知るのに役立ちます。
発達障害の支援
発達障害の支援についてはどのようなものがあるのでしょうか、見ていきましょう。
線引きができない
発達障害はさまざまな特徴をあわせ持ち一つの型にはめてとらえることが出来ません。
さらに特徴の現れ方がグラデーションで、グレーや白に近いグレーなど境界線もあいまいです。
分類ごとに一律に同じ支援が出来るものではないので、一人一人に合った支援が必要になります。
それぞれに合った支援
一人一人に合った支援を受けるには、一人一人の特徴をしっかり見て判断しなければいけません。
一人一人特性が違う
似かよった特性に見えても、原因となる部分が違うことがあるからです。
ひとくくりにせず、みんな違うんだと思って目の前のお子さんの特徴をよく観察していきましょう。
お子さんに合った支援を受けるには
専門家の目からも見てもらいお子さんの特性をじっくり観察する必要があります。
境界線があいまいなため診断する先生によって多少変わってくることもあるようです。
そのため複数の専門家がチームとなって診断し支援していきます。
診断・支援してくれ専門家たちの例
医師/臨床発達心理士/理学療法士/作業療法士/言語聴覚/発達支援員/保健師/保育士
その他たくさんの人がそれぞれの立場で診断・支援をしています。
答えが欲しくてどの型に当てはまるのかはっきりさせたくなる気持ちもあるでしょう。しかし目的はお子さんの困りごとを助け、得意なことを伸ばしてあげることにあります。
発達障害は型にはめられないものだという特徴を理解できれば、いかにお子さんの状況をより正確に把握することが大切か分かりますね。
お子さんが何に困っているのかを知るのが先決
診断を受ける
診断は専門の医師が診察し、心理士の検査を受けて総合的に判断します。
このほか生まれたときの様子からこれまでの育ちの記録、日頃の気づきなどの情報を参考にしていきます。
この情報はとても役立つので診断を受ける前にまとめて準備しておくとよいでしょう。
具体的な診断を受ける手順はこちらのサイトに詳しく出ているので参考にしてください。
発達障害の診断が確定するまで——診療の流れについて | メディカルノート (medicalnote.jp)
まとめ
今日は以下のことについてまとめました。
- 自閉症
- アスペルガー症候群
- 特定不能の広汎性発達障害
- 小児期崩壊性障害
そして「広汎性発達障害」は「自閉スペクトラム症」と「レット症候群」を指します。
発達障害はそれぞれが境目なくつながりあっています。似ている部分ちがう部分があり、はっきりと区別することは出来ません。
そのため一人一人に合った、一番よい支援の方法を見つけていけたらと思います。