みなさんこんにちは!今日も知って役立つ情報を皆さんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害 ペアレントトレーニング」です。

avatar
小野田
ペアレントトレーニングってよく聞くけどなんだろう?
avatar
都築
お子さんを持つペアレント(親)のための教育プログラムのことです。

ペアレントトレーニングには4つの大きな利点があります。

  • 子育てに対するストレスを軽減
  • 同じ境遇の仲間と出会うことが出来る
  • 新しい観点で子供を見ることが出来る
  • 実践力が身に付く

今回の記事では、発達障害を持つ親御さんに対するお悩みを解決するペアレントトレーニングについて解説します。

この記事を読み終わるころには、一歩踏み出す勇気が湧いていますよ!

ペアレントトレーニングの4つの利点

ストレスが減る

講座を主催している自治体の調査によると、参加した方のストレス軽減は全体の70%にもなります。

子育てに対する悩みは尽きません。

時には自分を責めてしまったり、攻撃的な態度を取ってしまったりすることは当たり前のことです。

これは、頑張っているいるからこそ、生まれる感情です。

ペアレントトレーニングは、その感情をコントロールすることが出来るようになるトレーニングです。

これまで瞬間的に感情で対応していたものが、「ひと呼吸置いてから行動できるようになる」ことが大きな変化でしょう。

また、環境の整え方も学ぶので、部屋の散らかりにイライラすることも減らしていけるようです。

お子さんの笑顔が増えることも期待出来るでしょう。

参考:「市町村が実施するペアレント・プログラム」に関する調査(平成27年障害者支援状況等調査研究事業 報告書)

「25%ルール」で良いところが見えてくる

25%ルールとは

100%出来ていなくても、25%出来ていたら褒める考え方です。

ここで上手く褒めるためには、何か作業に取り掛かったタイミングが大切になります。

褒めるタイミングの例

・「お片付け」をしようとした瞬間
・「お風呂掃除」をしようとした瞬間
・「歯磨き」をしようとした瞬間

好ましいと思われる行動を始めた段階から25%前に進めば「良くできたね。」「えらいね。」と褒めてあげます。

こうすることで、お片付けが上手くいかずぐちゃぐちゃになってしまった。

という結果に対してイライラするのではなく、きちんとお片付けをしようとした意思に対して褒めることが出来るようになります。

参加者の声

「今までできていないことばかり注目して、できていることは”あたりまえ”と思ってほめていませんでした。25%ルールで少しでもできたらほめてあげよう、と見方を変えたらほめられるところがたくさんあることに気づけました。」

ペアレント・トレーニング参加者の声 厚生労働省

話せる仲間が出来る

ペアレントトレーニングに参加する人はみな、発達障害をもつお子さんの親です。


同じ悩みを持つ仲間との情報交換は孤立しがちな親の心を救ってくれるでしょう。

avatar
都築
先輩ママの経験談は貴重です!

実践力がつく

独学で学んで試してみるのももちろん効果は得られるでしょう。
しかし自分だけで試していると上手くいかないことも出てきます。

トレーナーのもとでプログラムにそって仲間と一緒に進めることで、質問したり相談したりしながら進めていけるのは心強いですね。

このしくみは実践力を身に付ける近道になるでしょう。

【要問い合わせ】ペアレントトレーニングを実施している施設

年間で1~2講座ほどしか開催されていないところがほとんどなので、すぐに定員いっぱいになってしまうこともあります。

現在未開催の施設は、今後の開催予定がある可能性があります。気になる方は一度お問い合わせをしてみることを推奨します。

施設名地域備考
エルムおおさか大阪市
発達凸凹親の会プティパ松原市
わわのわ福祉アカデミア和泉市現在未開催
(2022/3月時点)
SSTのコーチング大阪市オンライン有り
ペアレントトレーニング連続講座門真市現在未開催
(2022/3月時点)
リタリコジュニア府内全域

大阪おすすめプログラム

大阪市発達障害児支援センター エルムおおさか 

発達障害全般の支援をしている大阪市の施設です。
ペアレントトレーニングの対象児は「幼児期」と「学齢期」から選べます。

エルムおおさか参考ホームページ

大阪松原市発達凸凹親の会プティパ

全10回 受講料 20,000円(2021年より改訂・税込表示なし)

参加者が集まってからの日程調整になるようです。
参加希望の場合はメールにてお問い合わせください。

大阪松原市発達凸凹親の会プティパ ペアレントトレーニング申し込み
ペアレントトレーニング 受講料等

わわのわ福祉アカデミア

ペアレントトレーニングがどんなものか知りたい方のために無料相談会です。
回数・受講料などは相談会で要問合せ。

わわのわ福祉アカデミア 無料相談会参考ホームページ

SSTのコーチング(オンライン可)

全10回 入会金18,700円 受講料(10回)87,780円 合計106,480円

完全マンツーマンの講座です。
通塾、オンライン、電話での受講が選択できます。

SSTコーチング 参考ホームページ

門真市ペアレントトレーニング連続講座

全6回 受講料 無料

あらかじめYouTubeで学習してからの参加です。
(令和3年以降は開催されていませんが)問い合わせてみると良いです。

門真市ペアレントトレーニング講座 参考ホームページ

リタリコジュニア(オンライン)

基本編 3歳~小3年生
全6回 受講料1~2回…13,200円 3~6回…22,000円 合計35,200円

オンラインで受講できる講座です。応用編、思春期編、個別ペアトレ(1家族のみで行うプログラム)が用意されています。

リタリコジュニア オンライン講座参考ホームページ

 リタリコジュニア ペアレントトレーニング紹介動画 ↓ ↓ ↓

おすすめの本

どうしても受講する勇気がでない、環境的に難しいという方には本で体験してみることをお勧めします。

自分一人で実践するのは難しいかもしれません。
しかし、考え方が変わるだけでも見え方が変わってくるでしょう。

マンガでわかる魔法のほめ方PT:叱らずに子どもを変える最強メソッド


著 横山浩之 明野みる  小学館

税込1,650円 送料無料 (参考:Amazon2022年3月現在)

マンガなので気楽に読めて、具体例も豊富!
参考に参考になる本です。
マンガは4コマではなく長めのストーリー。
子どもの褒め方が分かりやすく試しやすいと言う口コミが見られます。

参考口コミ Amazonカスタマーレビュー

【発達とグレーゾーン】子どもの未来を変えるお母さんの教室


著 吉野加容子 青春出版社

税込1,452円 送料無料 (参考:Amazon2022年3月現在)

グレーゾーンの子どもも対象にした、すぐに取り組める対処方法が取り組みやすいと評判の本です。
親が子どもを理解し褒める関わり方を学ぶことができます。

発達障害のある子と家族の支援―問題解決のために支援者と家族が知っておきたいこと


著 中田洋二郎 学研プラス

税込1,760円 送料無料 (参考:Amazon2022年3月現在)

発達障害の子どもを育てる親の苦悩に寄り添った優しい本です。
子どもの困った行動に対応する方法や、子どもの行動を捉えて変える具体的な方法が紹介されています。

プログラムの内容

それでは実際のプログラムがどのようなものか見てみましょう。

基本情報

対象主に3歳~小学3年生くらいの発達障害のあるお子さんを持つ親
年齢別・思春期などを対象にしているところもあります
人数5人~10人程度 マンツーマンや大勢で開催するところもあります
回数6回~10回
時間90分~120分/回
受講料無料~約100,000万円 ※有料の平均は約20,000円
自治体主催では無料、マンツーマンでは高額になる傾向です
主催団体自治体・発達障害児支援団体・病院 など

受講料に大きく差が出ていますが、ほとんどの講座は20,000円前後になっています。
無料で受けられる自治体の講座はやはり人気が高いようです。

プログラム例

1回目オリエンテーション
自己紹介やペアレントトレーニングのしくみを確認します
2回目~・子どもの行動を3つのタイプに分ける
・子どもの行動を理解する(ABC分析)
・褒める機会を増やす
・子どもが達成しやすい指示を出す
・困った行動への対応(行動の無視)  
など
最終回まとめ

プログラム終了後に数か月おいてフォローアップを行うところもあります。

ペアレントトレーニングをもっと詳しく知る

国が勧める親のためのプログラム

ペアレント・トレーニングとは


ペアレント・トレーニングは1960年代から米国で発展してきました。ペアレント・トレーニングでは、子どもの行動変容を目的として、親がほめ方や指示などの具体的な養育スキルを獲得することを目指します。専門家による療育場面でのトレーニングだけでなく、親が日常生活で子どもに適切にかかわることができるようになることで、子どもの行動改善や発達促進が期待できます。

ペアレント・トレーニングガイドブック 厚生労働省

アメリカから始まったペアレントトレーニングは日本でも2016年の発達障害者支援法の改正から家族支援の一環として推進されています。

さらに2021年からは支援活動の基準にしようと検討されています。
つまり、国が勧めるプログラムなのです。

参考 ペアレント・トレーニングガイドブック 厚生労働省

コアエレメント

日本で行われている「プログラムの核となるもの」をコアエレメントといいます。

トレーニングを通して学ぶ6つの要素

1.子どもの良いところを伸ばし褒める
2.子どもの行動タイプを3つに分けて分析する
3.行動を理解するためのABC分析
4.行動が起きるのを未然に防ぐ環境調整
5.子どもが達成しやすい指示の出し方
6.好ましくない行動への対応

子どもの行動を分析して、よりよい効果のある対応、環境の整え方を身に着けていきます。

avatar
小野田
出来たことに注目して、褒める機会を増やしていくことを目指します。
avatar
都築
怒ることが減ったら嬉しいですね!

子どもを伸ばす言葉かけと、ペアレントトレーニングでも良く使われる「ABA(応用行動分析学)」について書かれたこちらの記事も参考にどうぞ!
↓↓↓

褒める

ここまでにも何度か「褒める」という言葉が出てきました。

「褒める」ことで子どもの「できた」を認め、さらに褒められる良い行動を引き出していくのです。

・褒めるポイント

・タイミング

・褒め方

など実際に練習しながら習得します。慣れてくると、「いかに今まで褒めてこなかったか」ということが分かりますよ。

まとめ

ペアレントトレーニングがどんなものか見えてきましたか?

「子どものため」と思って必死に叱ってきたけど、何も変わらなくて苦しんでいた方へ。

関わり方を変えるだけで、現状を良い方へ変えていけるんだと実感できたらどんなに明るい気持ちになれるでしょう。

ペアレントトレーニングに参加して得られるもの

・子育てに対するストレスを軽減
・同じ境遇の仲間と出会うことが出来る
・新しい観点で子供を見ることが出来る
・実践力

「接し方が変われば相手も変わる。」
これは発達障害のお子さんだけでなく、誰が相手でも同じです。

結果的にお互いの笑顔が増えたらそれが一番ではないでしょうか。

子育て行き詰りの迷路から抜け出す手助けになれば、幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。