皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害くもん」についてです。
「うちの子もなにか習わせたほうがいいのでは?」と考え始めた方のために、今回は「くもん」についての記事を紹介します。
今回は、自閉症スペクトラムのお子さんを公文に通わせているAさんの意見をもとに、発達障害のお子さんにとっての公文のメリット・デメリットをまとめました。
目次
発達障害のお子さんにとってのくもんの3つのメリット
成功体験を重ねることで発達障害のお子さんの自信になる
発達障害の子供は「苦手」が多い
発達障害のお子さんは、苦手なことが他のお子さんと比べると多いものです。
集団生活を送っていると、周りの友達と比較して「ぼくは何をやってもだめだ」と自信をなくしてしまうかもしれません。
発達障害の子供の苦手については、こちらの記事で確認しておきましょう。
「くもん」で発達障害のお子さんにも得意なことができるかも!
かけっこで一番になったり、素晴らしい絵を描いたりすることは、発達障害のお子さんにとっては一朝一夕では成し遂げられないことかもしれません。
しかし、公文では、毎日コツコツと努力していれば、少しずつ前に進んでいくことが出来ます。
春には全然書けなかった漢字を夏休み前にはすらすらと書けるようになっている。そんな成長を親子で確かめ合う瞬間は嬉しいものです。
「公文なんて計算だけ」
よく耳にする評判ですが、たとえ計算だけでも、クラスのみんなより早く出来たとしたら。「字がきれいだね」と先生に褒めてもらえたら。
こちらの動画では、お子さんが計算問題に取り組んでおられます。保護者の方も温かく見守っていらっしゃることがうかがえます。
表彰制度もある
公文では学年相当の教材より先取りして頑張っているお子さんのために、様々な表彰制度があります。3学年以上先取りすることでもらえる「オブジェ」の獲得は、大きな励みとなるでしょう。
公文での成功体験が、「苦手なことにも挑戦してみよう」という勇気を与えてくれるのです。
より高度な内容を理解するための学習の基礎が身に付く
公文では、出来るようになるまで同じプリントに繰り返し取り組みます。
問題文を何度も声に出して読んでいるうちに、文章の内容を理解し、日本語の表現方法を学ぶことが出来る
漢字を何度も練習することによって定着させることが出来る
同じ問題を繰り返し解くことによって、計算のやり方に気づき、自分で工夫して解けるようになっていく
公文は自学自習スタイルなので、個人のペースに合わせて、学習の基礎を「身体で覚える」ことが出来ます。
このように述べると
「思考力がつかない」
「数の概念が身につかない」
という疑問が湧いてくると思います。この点についてはデメリットの部分で述べていきます。
しかし、この「基礎を定着させる」ことが、発達障害のお子さんにとって重要な役割を果たすのです。次の項目では、具体例を挙げて説明していきます。
発達障害のお子さんが算数の文章題を解くことの難しさ
ここでは、算数の文章題を例に挙げます。
リンゴが12個あります。みかんは3個です。リンゴとみかんの数のちがいはいくつですか。
この問題を解くには、次のステップが必要です。
①文章の意味を理解し、問われていることを正確に捉える
②数の「差」を求める引き算の問題であることを見抜く
③12-3=9 と計算して答えを求める
公文で身につくのは、主に③のステップです。
発達障害や学習障害があるお子さんにとって、①や②のステップは大きな課題となります。
言葉の理解が遅れているお子さんは①のステップは難しいでしょう。数の概念が苦手なお子さんが②を理解するためには、手厚い支援が必要となります。
それに加え、③のステップで繰り上がりや繰り下がりなど、計算の作業にも難を抱えていたとしたら・・・
「算数は嫌い」と投げ出してしまうことになりかねません。
また、ADHDで注意力が不足しているお子さんは、①や②はクリアしても③でミスを連発し、これもやはり「算数嫌い」に結びついてしまいます。
発達障害の子供にとって基礎を固めることが大切な理由
このように、「発達障害」「学習障害」のお子さんが学習していく上では、本人のつまずいている所を確認し、根気強く解説していくことが必要となります。
公文で計算の作業をスムーズにしておくことによって、数の概念を身に付けることにじっくりと取り組めます。
国語においても、公文で基本的な日本語の読み書きを身に付けておくと、文章を深く理解することに時間を使うことが出来ます。
くもんの特長が合っているお子さんは飛躍的に成長する
ここでは、公文の4つの特長を紹介します。
1それぞれに合った進度で学習できる
年齢に関係なく、一人一人のペースに合わせて、学年を超えて学習することができます。
2 自学自習の学習方式
公文では、先生が解き方を教えるのではなく、生徒が教材を自分で読み、考えて解きます。自分で考える力を身に付けることで、自ら道を切り開いていく力を養います。
3 スモールステップの教材
公文式の教材は、「スモールステップ」で構成されています。学習において壁に直面することが少なく、スムーズに進んでいくことが出来ます。
4 指導者の存在
公文の教室では、先生が一人一人の様子をこまめに観察し、把握してくれています。子供の性格や学力、気持ちに寄り添い、きめ細かなサポートをしてくれます。
このような公文の特徴がお子さんの個性に合っていると、発達障害のお子さんも驚くほど成長していきます。
子育てブログなどを検索すると、発達障害と診断されているお子さんが公文に取り組み、小学生で高校生の内容を学習しているなど、目覚ましい成果を上げている例も見られます。
ASDのお子さんにくもんをおすすめする理由
特に自閉症スペクトラムのお子さんには公文式が合っていると言われています。
ASDと診断されたAさんのお子さんも年長から公文を始め、毎日地道に取り組んでいたら2年生の終わりには小学校の範囲を終了することが出来ました。今は中学過程に取り組んでいます。
言葉の理解に遅れがあり、運動はとても苦手。学校では理解が難しい分野も多いのですが、漢字や計算のテストでは100点を取れるということが励みになっているようです。
シンプルな教材で分かりやすい
公文の教材は白黒で大きさも統一されています。
一つのプリントに絵や図など、沢山の情報が盛り込まれていると、情報の取捨選択が難しくなることもあります。
変化が苦手なASDのお子さんにとっては、いつも変わらない公文の教材は安心して取り組むことができるでしょう。
スモールステップの教材でつまずきが少ない
公文は、少しずつステップアップする「スモールステップ」で構成されています。
階段状だと壁にぶつかって自信をなくす恐れがあります。
ですが、公文は「なだらかな坂」のような構成であるため、歩いているといつの間にか高いところまでたどり着くことができるのです。
実際にプリントを見てみると、同じような問題の中に少しずつ変化を持たせ、非常に細かいステップが敷かれていることが分かります。
また、新しい単元の前には必ず、その単元の学習に必要な復習のプリントが入っています。突然難しい問題に入るようなこともありません。
Aさんのお子さんも、分からないという状況になるとパニックになり、耳をふさいでしまったりします。確かに、公文でも難しくて混乱することはあるようです。しかし、少し前のプリントに戻ったりして新しい単元と見比べながらゆっくり考えると乗り越えることが出来るとのことです。
自学自習のスタイルでお子さんにあったペースで学習できる
公文は一日に何枚と枚数を決め、お子さんのペースで進めることが出来ます。
教室に行く時間も自由です。
そのため、やる気を出したときは枚数を増やし、難しいときや忙しいときは枚数を減らすなど、それぞれに合ったペースで取り組めます。
毎日宿題に取り組むことで生活のリズムが整う
公文では、教室に通わない日は家庭でプリントに取り組みます。
ASDのお子さんは、毎日決められたスケジュールをこなすことがとても得意です。公文を取り入れることで生活のリズムが整い、先の見通しがたつことで心が安定するというメリットがあります。
発達障害のお子さんにとってのくもんの3つのデメリット
ここまで公文のメリットについて述べてきましたが、公文ではカバーできない分野もあります。
また、公文が合わないタイプのお子さんもいらっしゃいます。
ここでは公文のデメリットについて説明します。
学校の勉強すべてをカバーできない
ここでは公文で身に付けられないスキルについて考えていきます。
長文を読んで答える問題では、文章からの抜き出しが中心なので、自分で考えをまとめて説明する力は身につきません。
物語を深く考察する問題はないので、このような思考力は他の方法で磨く必要があります。
公文の教材はマス目が小さいので、漢字が苦手なお子さんは、大きなマス目で練習したほうがよいでしょう。公文の教室には漢字を練習する用紙が準備されていることもあるので、教室の先生に相談してみましょう。
漢字が書けないお子さんについての記事はこちらで確認してみてください。
単位(長さや時間など)、図形(平面や立体など)の問題はありません。また、文章題についても参考程度に出てくるのみです。
「視覚優位」のお子さんが数の概念を理解するには、ブロックや図を用いて説明したほうが効果的です。
算数障害の支援については、こちらの記事を参照してください。
このような分野については、別の教材や方法を通して学ぶとよいでしょう。
好奇心旺盛なお子さんにとっては退屈かも
公文は白黒で挿絵も少なく、非常に単調な教材です。
ADHDなどの特徴があり、目新しいもの、面白いものに夢中になるタイプや創作意欲があるタイプのお子さんにはとても苦痛でしょう。
そのようなお子さんには、カラーの絵や図を使って目を引く工夫がされた教材を使うほうが楽しく取り組むことが出来ます。
また、手先を使うことが得意なお子さんは、公文のようなドリル教材ではなく、工作や実験など、実体験を取り入れたほうが長所を伸ばし、生き生きと活動出来るでしょう。
公文が合わないお子さんはすぐに宿題をため込んでしまい、ストレスになってしまいます。お子さんの長所を伸ばす教材を選ぶことも大切です。
お子さんが教室で集中できない可能性も
公文では、教室が空いている時間ならいつ行ってもよいので、生徒が来る時間はばらばらです。ですので、常に子供たちが出入りしている状況です。自習形式なので、先生たちもそれぞれの子供の対応に追われ、教室は騒がしい環境にあります。
聴覚過敏、感覚過敏なお子さんは教室では集中できないかもしれません。また、周りに気を取られやすいADHDのお子さんも注意散漫になってしまいがちです。
まずは問い合わせを
公文式教室は、発達障害の人々への学習支援活動を行っています。
放課後デイサービスや療育施設などの中には、公文式学習を学べるところもあります。
また、家庭で取り組める通信教育も展開しています。
また、お問合せページには以下のように述べられており、教室の設備によって受け入れ態勢が違うようです。
公文式教室では、多様な障がいのある方が学習しています。しかし残念ながら、教室の施設・設備、人員などの事情により学習していただくことが困難な場合もあります。まずはオフィシャルサイトのフォーム、またはフリーダイヤルでお問い合わせください。担当者へお取り次ぎいたします。
公文公式サイト:その他のよくある質問
まずは電話で問い合わせをするか、近隣の教室をいくつか見学し、ゆっくり相談して検討してみましょう。
まとめ
公文は発達障害、学習障害のお子さんの学習の基礎を築くことができる教材です。
自学自習のスタイルで、お子さんの学習習慣を整えることもできます。
一方で、どうしても公文式が合わないタイプのお子さんがいらっしゃるのも事実です。
まずは電話で相談し、お子さんに合った教室を探してみましょう。発達障害のお子さんの習い事は、無料体験を受けてお子さんに合っているかどうか、楽しめそうかどうかを見極めて選ぶことが大切です。
最後まで読んでくださってありがとうございました。