皆さんは「発達障害」という言葉をご存じですか?

発達障害というのは脳の機能の発達が関係する障害のことです。 発達障害の方は対人関係を構築していくことや、コミュニケーションをはかる事が苦手だという特徴があります。

また、はっきりと目に見えない障害であるため、気づきにくく、周りからも理解されない…どうしたらいいの??といった悩みを抱えていらっしゃる方、もしかして、「我が子は発達障害かも?」「なぜか周りの子と違う」「周りの子たちと理解力に差がある」などと悩みこのページにたどり着いた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そのような方々へ向けてこのページでは「発達障害」「家庭教師」についてお話していきます。

発達障害を持つ子におすすめ学習方法

発達障害を持つ子は自分の世界を強く持っていることも多いです。そのため、自分自身の計画や流れとは異なることやいつもと違う場所など、環境の変化に戸惑い強い不安を持つ子もいます。

そのため、なるべく普段の慣れ親しんだ環境での学習がオススメです。

家庭教師

上記のように、大きな環境の違いは不安要素です。

また、毎回先生が変わるということも大きな環境の変化となるため、個別で指導が行える環境を作ることが大切です。

個別対応という点では、個別指導の学習塾という選択肢もありますが、慣れない場所に行くこと自体に不安を抱えたり、他の人の存在に気を取られ集中できなくなる事もあります。

ですが、家庭教師だと、慣れている自分の家で、人目を気にせず個別に勉強ができるため、大変良い勉強法だと考えられます。

家庭教師の利点

発達障害を持つ子どもを教える家庭教師は、勉強面に限らずコミュニケーションを重視することが多いといいます。

苦手な部分を分かりやすく説明しながら学習面に生かしていくだけでなく、子どもとのやりとりを通して信頼関係を築いていったり、子どもとの対話を大切にするのです。

発達障害を持っている子は周りとの違いを感じたり、周りの人たちから困ったような対応をされることもあり、「なぜ自分だけ分からないのだろう…」と感じ自信を失う子も少なくありません。

まずはコミュニケーションからお互いに心を開き、「この先生は自分のことを分かってくれる」「この先生とお話をすると楽しい」等の気持ちをいかに子どもが持ってくれるのかが大切となります。

習った内容を身に着けられるかは「学びたいする姿勢があるかどうか」「集中できる環境があるかどうか」で大きく変わってきます。家庭教師が子供の興味をうまく学習につなげたり、会話や行動で信頼関係を築いていくことでその後のスムーズな学習へ繋がるのではないでしょうか。

学習面での問題

発達障害といってもみんな同じではなく、一人ひとり得意なことや苦手なことは違います。ですが、小学生に進学し、集団生活を行うことになった時にこのような課題に悩まされる可能性があります。

  • 大人数がいる中で授業を受けることができない
  • 文字の読み書きが苦手
  • 計算がなかなかできない
  • 集中が長く続かない
  • 長時間椅子に座っていることができない
  • 突発的、衝動的な行動をする
  • 同じことを何度やっても理解できない
  • すぐに飽きてほかの事に目移りしてしまう

上記のような様子から学習面での問題が起きてきます。

発達障害の子に対しての関わり、工夫点【実体験】

私自身が幼稚園教諭として発達障害を持った子と関わる機会も多く、個別対応も行ってきました。その中でも私が関わり方で工夫した点をお伝えします。

  • 先の予定まであらかじめ伝えておき、急な活動の変更に戸惑わないでいいようにした。
  • なるべく大人数の中でなく、少人数の静かな場所(刺激の少ない場所)に移動し、話をしたり聞いたりした。
  • 全体への一斉指示を行った後、個別に声をかけ、理解できているのかを確認していた。
  • 困るような行動をした時も注意を促す(怒る)のでなく、なぜそんな行動をしたのかを尋ね、突発的な行動に移らないよう配慮した。

発達障害の種類について

発達障害の種類

発達障害の種類について簡単に説明します。

注意欠陥多動性障害(ADHD)

集中ができない

じっとしていることができない

衝動的な行動をする

コミュニケーションの困難さ

※自閉症と似ているが言語の遅れや、知的な発達の遅れはない。

広汎性発達障害(ASD)

  • 自閉症

言語の発達の遅れ

パターン化した行動や、特定のものへのこだわりがある。

コミュニケーションの困難さ

  • アスペルガー症候群

パターン化した行動や、特定のものへのこだわりがある。

学習障害(LD)

知的な発達の遅れはないが、「読み」「書き」「計算」などのうち特定のものが極端に苦手で、バランスに偏りが見られる。

※この他にも吃音症(チック)や発達性協調運動障害なども含まれます。

※上記3つに主な特性を紹介しましたが、特性は複合的になる場合もあります。

発達障害のサイン

注意欠陥多動性障害(ADHD)

幼児期としては「落ち着きがなさすぎる」、「常に動き回る」、「非常に活発」、「かんしゃくがひどい」などが見られます。しかし、ADHDでない子との見分けがつきにくく、分かりにくい様子もあります。幼少期にこのような様子が見られていたとしても、少しずつ成長とともに落ち着きが見受けられることもありますが、小学校に上がってから「授業に集中できない」「椅子に長時間座ることができない」「忘れ物が多い」「すぐに気が散ってしまう」などの特徴から学校の先生に発達障害を疑われ、報告を受けたということもあるかもしれません。

成人期としては、仕事面で「締め切りや、約束が守れない」「長時間座って事務的な作業を行うことができない」「途中で作業を中断してその後忘れてしまう」などの特徴がみられるようになります。

広汎性発達障害(ASD)

障害の症状は程度や年齢によって様々ですが、幼少期としては、大きな特徴の、「視線が合わない」、「言語の遅れ」、「他人に無関心」、「気持ちの切り替えができない」などがあります。成長するにつれ、「一人で遊んでいることが多い」「大人数の人がいるところを嫌う」などの特徴が強くなってくることもあります。

成人期としては「全体像を捉えて優先順位をつけて仕事ができない」「臨機応変に対応することが難しい」など、コミュニケーションをとることが困難で、相手の気持ちや、社会的なマナーが理解できずトラブルになってしまうことがあります。

学習障害(LD)

幼児期としては、「言語の遅れ」、「数が数えられない」、「手先が不器用で細かい作業が苦手」などの特徴がみられます。小学校などに就学して教科学習が始まり、「誤字、脱字が多い」「数の意味を理解できない」「計算が苦手」などの特徴がみられるようになります。

成人期としては「メモが取れない」「マニュアルを読んだりすることが苦手」「計算が苦手」などが難しいといった特徴がみられます。

発達障害の捉え方

「発達障害」の言葉の響きだけで、「治らないの??」「病気なの??」「症状は改善されないの??」と捉えてしまいがちですが、そうとは限りません。多くの場合が発達の進み具合がゆるやかであり、定型の発達とは異なるだけで、現在過ごしている環境に左右される事が多いのです。

発育環境により症状を悪化させている場合もあるため、周りが正しく理解して改善していくことで、本人の得意な分野を伸ばしたり、症状も改善していく可能性があることを理解していくことが大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか、ここまでの記事をまとめていきます。

  • 慣れ親しんだ環境での学習がおすすめ
  • 人目を気にせず集中できる環境作り
  • コミュニケーションで心を開くこと
  • 信頼関係を築いた上で学習に取り組むこと
  • 個別に指導してもらえる家庭教師という選択

学習面での悩みが出てきた際、とても不安で、これからどうしていったらいいのだろうという気持ちになると思います。しかし、周りが少しでも発達障害について理解を持ち、個性として捉えてあげること、または、習環境を整えたり、接し方を工夫することで、発達障害の方々の救いになるのではないでしょうか。自分らしさを存分に伸ばしていける環境で過ごしていける子が増える事を祈っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。