皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害目が泳ぐ状態」についてです。

人と会話をする時、よく「目を合わせる」のがマナーと言われることがあります。人は会話をしている相手の目をみて感情を汲み取ったり、意思を確認したりと、「目」も大切なコミュニケーションの一部として扱っているのですね。

発達障害を持つ場合、目が合わせられないことがあります。

「目が泳ぐ=目を合わせない」と途端にコミュニケーションが難しくなってしまいます。相手によっては「何を考えているの?」と不審や不安を感じてしまうこともあるでしょう。そこから対人トラブルに発展してしまうことも少なくないようです。

この記事では、発達障害と「目が泳いでしまう」ことの関係、本人・周囲はどうすればいいのかをお伝えしていきます。

発達障害と「目が泳ぐ」ことの関係は?

生まれつき脳の構造に特徴がある発達障害では、特性の1つで「コミュニケーションが苦手」「集中することが苦手」である場合があります。

これらの特性が表面化して、「話している相手の顔を見ない=目が泳ぐ」状態が起こっているのかもしれません。

「目が泳ぐ」の意味

「目が泳ぐ」とは、視線が定まらない時に使われる慣用句です。
瞳が左右に揺らいだり、集中せずに別の方向を見てしまう時などに使われます。

発達障害の特性で「目が合わせられない」ことがある

コミュニケーションが苦手

発達障害の分類のうち「ASD(自閉症スペクトラム障害)」では、対人してのコミュニケーションが苦手である場合があります。

このコミュニケーションの苦手が「目を合わせる」に結びついた時、たとえば下記のような状態が考えられるでしょう。

  • 対面すると緊張してしまう
  • 相手の表情から感情を汲み取ることが苦手
  • 自分の考えが上手く言葉にできない
  • 興味の無い話題に集中することが苦手

緊張して相手の方を向くことができなかったり、「目を合わせる」ことが意識から抜け落ちてしまっていたり、会話に参加するだけで精いっぱいだったり、といったケースです。

集中することが苦手

発達障害の分類のうち「ADHD(注意欠如・多動症)」では、じっと集中することが苦手・他のことに気が移ってしまう、といった特徴が出ることもあります。

会話中であれば、次のようなケースが考えられるでしょう。

  • 他のことに気を取られている

たとえば、会話相手の服装・周囲の出来事などが気になってしまっているのかもしれません。

目が泳ぐ=発達障害、ではない

ここまでで発達障害と「目が泳ぐ」状況の関係についてお伝えしましたが、「目が泳ぐ」こと自体は、発達障害の有無に関わらず誰にでも起こり得るものです。

「会話中の無意識で起こるパターン」と、「斜視の症状を持っているパターン」の2つです。

そのため、会話中に目が泳いでいるように見えるからといって、必ずしも発達障害であるわけではありません

無意識の行為で起こるパターン

たとえば、下記のような状況の時に目を逸らしてしまう・目を合わせない(合わせられない)ことがあります。

  • 嘘をついている時/これから嘘をつこうとしている時
  • 別の事を考えている時
  • 相手のことが好きではない時
  • 相手のことが怖い時  など

斜視のパターン

斜視は、見ようと思った方向と実際の眼球の動きが合わない状態にある眼科の病気です。

本人・周囲にできること

人とコミュニケーションを取る時、多くの人は無意識に相手の顔や目を見つめます。表情やどこを見ているかなど、言葉だけではわからない情報をそこから得ようとしているんですね。

そのため、会話相手と目が合わないと「何を考えているの?」と不安に感じてしまったり、「嘘をついているんじゃないか?」と不審に思ってしまったりして、対人関係がギクシャクしてしまうこともあります。

発達障害からつい目が泳いでしまう仕草が多いと感じたら、本人や周囲はどうすればいいのでしょうか?

たとえば、下記のような工夫ができます。

【本人にできること】

  • 思っていることを言葉で伝える
  • あらかじめ「目を合わせにくい」と伝えておく
     

【周囲にできること】

  • わざとではないと知っておく
  • 横並びで会話する

本人にできること

思っていることを言葉で伝える

目を合わせないと視線から表情を読み取りにくくなってしまうので、その分、思っていること・考えていることを言葉で伝えてみると良いかもしれません。

直接話すのが難しい場合は、メールや、カードなどにメッセージを書いて渡してみるのも良いでしょう。

あらかじめ伝えておく

目を合わせにくいことで相手が不安・不審を感じるようなら、あらかじめ「人と目を合わせることが苦手です」と最初に断りを入れてしまうのも1つの方法です。

目を合わせないことがわざとではないと事前にわかるだけでも、相手は心構えができるでしょう。

周囲にできること

わざとではないと知っておく

発達障害の症状で目が合いにくい場合は、「本人も悪意があって目を逸らしているわけではない」とあらかじめ知っておくと心構えができます。

横並びで会話する

対面しての会話が苦手なようなら、横並びになって同じ方向を見ながら話してみるのも良いでしょう。

困った時の相談先

相談先

「目が泳ぐ」ことで相手との関係がギクシャクしてしまったりと、対人トラブルに繋がってしまうこともあります。対応や改善に困った時は、専門機関に相談してみることも検討してみてください。

下記のような相談先があります。

周囲も無理をしないで相談しましょう

話す際に目が合わず感情が読み取れないと、人によっては不安を感じて困り果ててしまうこともあるでしょう。

目が合わないことで精神的なつらさを感じる場合は、周囲も無理をせず、専門機関やカウンセリングに相談してみて下さいね。

まとめ

この記事では、発達障害と「目が泳ぐ」状態についてお伝えしました。

【目が泳いでしまう原因】

  • コミュニケーションが苦手
  • 集中することが苦手
     

【本人にできること】

  • 思っていることを言葉で伝える
  • あらかじめ「目が合いにくい」ことを伝えておく
     

【周囲にできること】

  • わざとではないと知っておく
  • 横並びで会話する

会話中に目が合いにくいことは、対人トラブルにもなりかねません。発達障害の特性などで対応や改善に困った場合は、本人も周囲も無理をせず専門機関にも相談してみて下さいね。

より良いコミュニケーションに繋がりますように。