皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!

今回のキーワードは「発達障害 見え方」についてです。

発達障害の子供たちにとって日常の光景はどんな見え方をしているのでしょうか?

見え方が分かれば、子どもたちの苦手に寄り添うことができ、困り感を少しでも緩和できるかもしれません。
今回の記事では、発達障害を抱える子どもの見え方とその具体例、困り感への対策についてご紹介します。

ぜひ、最後までお読みください。

発達障害の子は見え方が違うの?

発達障害は生まれつきの脳の特性によるものです。
そのため、発達に凹凸のある人の感覚(視覚、聴覚、嗅覚など)は健常者とは異なると言われています。
これらの感覚は、障害の有無を問わず人それぞれ違いがあるものの、発達障害を抱える人にとってはその違いが大きく、日常生活に支障が出てしまうこともありうるのです。

avatar
都築
視力に問題がなくても見え方に違いがあるとは知りませんでした。
avatar
小野田
違いがあると知ることでコミュニケーションを工夫できますよね。

タイプ別の見え方の違い

それでは、発達障害のタイプ別にどんな見え方をしているのか、具体的に紹介します。

自閉スペクトラム症(ASD)の場合

自閉スペクトラム症(ASD)は瞳孔サイズの調整能力が弱い傾向にあることが分かっています。

そのため明るいところに行くと、瞳孔サイズがうまく調整できず、まぶしさを強く感じてしまう方が多いと言われています。
多くのASDの方は視覚に限らず感覚過敏の特性を持ち合わせています。

(※感覚過敏とは、五感から受け取る情報(音や光など)を過剰に強く感じ、激しい苦痛やストレスを感じる状態を指します。)
感覚過敏によるストレスは理解されづらく、我慢や努力が足りないとされることもあり、特に子どもは何にどのように不快さを感じるか伝えることが難しく、支援者を困惑させることもあるのではないでしょうか。

そのようなときには叱ったり責めたりするのではなく、苦手の元を探すこと、その苦手をどう補うか工夫することが大切です。

例えば、光を過度にまぶしがる場合にはサングラスを使用したり、照明の明るさを調節したりすることが有効です。

学習障害(LD)の場合

学習障害(LD)の中で最も多くみられる識字障害の場合、文字が図形に見えたり、逆さに見えたりするなど、読み書きに困難を感じるケースが多くあります。
小学校就学前には、漢字やひらがななどが書けなかったり読めなかったりしても識字障害を疑われることはありませんが、小学校に進学し、授業で読み書きを習い始めたとたんに困難を感じ、先生から「努力不足、やる気がない」など間違った捉え方をされることがあります。

LDの場合、文字で書かれた資料や教科書、本を代読したり、読み上げソフトを使用したりして、音として情報を受け取ることができるようにするなどの配慮が必要です。

発達障害を抱える中学生の子どもが直面する問題と対応策をまとめた記事はこちらです。

アスペルガー症候群、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の場合

アスペルガー症候群や注意欠陥・多動性障害(ADHD)の場合、周囲が二次元的に見えたり、自分が存在しているのに客観的に見えたりすることがあると言われています。
特にADHDは目の前のできごとに注意し続けることが難しく、すぐに別のことを考えてしまう傾向があります。

物をよく無くすことが特徴の一つとして挙げられますが、その原因として見え方の一例を挙げると、たくさん物があるとただの平面の物体が並んでいるようにしか見えず、目の前にあるものでも認識できなくなるようです。

治療薬を飲むことで思考や視界をすっきりさせたり、物の場所にラベリングしたりして探し物の負担を減らすことなどが対策として考えられます。

子どもの見え方に違和感を感じたら

「知的な遅れがないにもかかわらず、勉強に苦手意識を感じているのは何でだろう‥。」「視力に問題はないのに、動くボールなどが見えづらそう‥。」そんな疑問を感じた場合には、『見え方』によるつまづきなのかもしれません。

子どもがどんな場面で困っているのか、何を苦手と感じているのかよく観察したうえで、医療機関と療育機関に相談してみましょう。

医療機関で目の疾患がなく、見え方に問題があると判断された場合は、「視覚機能検査」を受けたり、見る力を養うための「ビジョントレーニング」を受けたりもできます。

ビジョントレーニングは一部の療育施設や民間のトレーニングセンターなどでも受けられますので、体験してみたいと思われた方は事前に問い合わせされることをおすすめします。

また、市販の本やインターネット上に公開されている教材を利用すれば、自宅でもビジョントレーニングができます。

まとめ

・発達障害の子どもたちは見え方で困っている場合が多い。

・何に苦手を感じているかによって対応策も異なる。

・見る力を養う「ビジョントレーニング」の利用もおすすめ。

親や支援者にとって、何よりもまず見え方に”違いがあること”を知ることが重要です。
健常者は周囲の環境から感じる音や光などの情報を無意識のうちに取捨選択していますが、発達障害の人たちの多くにとって、これらの情報は常に新しく強い刺激と感じ、さまざまな情報が同時に入ってくるために混乱してしまうことが多くあります。


人によって見え方に違いがあることを理解し、コミュニケーション方法を工夫することで子どもたちの負担を軽減できるのではないでしょうか。

この記事が発達障害を抱える子どもたちとの向き合い方の参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。