皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害のASD」についてです。
おそらくお子さんが発達障害のASDではないか?と疑われて、この記事にたどり着いた方が多いのではないかなと思います。
ASDってよく聞くようになったけれど、いまいちわからない。自分の子が当てはまっているのか知りたい。大切なお子さんが生まれ持った特徴にいち早く気がつきたいですよね。
そこでこの記事では、子どものASDの特徴とセルフチェック、そしてASDとはどのようなものなのかについて紹介します。この記事を通して、あなたのお悩み解決の一助となれば幸いです。
目次
発達障害ASDの特徴は「対人関係」と「こだわり」
①対人関係を築くことが苦手
②強いこだわりがある
ASDの特徴としては、主にこの2つが挙げられます。
この状態が強いか弱いかの程度はもちろんですが、これらが日常生活を送る上で支障をきたしていたり、福祉サービスや医療サポートが必要な状態であれば発達障害として当てはまることがあります。
特性の強さや現れ方は子どもによってそれぞれです。早期に特性を発見して、その子に合ったケアの仕方を考えていきましょう。そのためにも、まずはセルフチェックをしていきましょう。
セルフチェック……具体的にはどんな状況や行動で言えるの?
早速セルフチェックをやってみましょう。この記事では『対人関係面』と『こだわりの強さ』面で分けています。お子さんの普段の様子を振り返ってみて、当てはまるかどうかを確認してみましょう。
①対人関係面でこんなことありませんか?
まずは対人関係面でのセルフチェックをしてみましょう。
- 乳幼児の時、あやしても目が合わない・反応が乏しい
- 手を振って「バイバイ」する時、手のひらを自分に向ける
- 視線を合わせると、視線が合わない・笑わない
- 表情が乏しかったり不自然だったりする
- 名前を呼んでも振り向かない
- 人見知りしない、もしくは親の後追いをしない
- 言葉を話すようになっても、棒読みするような話し方、大人びた言葉遣いをするなど、不自然
- 表情や話しぶり、視線などから相手の気持ちをくみ取ることができない
- 表面的な会話だけでは問題が起きにくいが、空気を読めないなどの特徴のために周囲の人のひんしゅくを買ったりすることがある
- 孤立する・受け身過ぎる・一方的過ぎるなど、双方向の対人関係がうまくとれない
- 自分の好きなことを話す時に饒舌になりすぎることがある
- 友人と親密な関係を築けない
- 普通に話しているつもりなのに相手を不愉快にさせたり、怒らせてしまったりする
- 独り言が多い、他人の言ったことをオウム返しする。
- 抱っこや触られるのを嫌がる
- 一人遊びが多く、友達とのごっこ遊びを好まない
発達障害の見分け方については、以下の記事でも紹介しています。こちらもぜひお読みください。
「発達障害かも!?」その見分け方と発達障害の特徴とは?
②こだわりの強さ面でこんなことありませんか?
次にこだわりの強さ面をセルフチェックしてみましょう
- 親が何かを指し示しても、そちらを見ない(自分が興味あるものばかり見る)
- 食べ物の好き嫌いが激しい
- お気に入りのものがあるとそればかりで遊ぶ
- 新しい場所や人に接するのがを非常に嫌がる・不安がる
- 「手足をばたつかせたり、ぴょんぴょんと飛び跳ねたり、おもちゃの車のタイヤを回し続けたりするなど、同じ行動を延々と繰り返す
- 何かをするときの方法や手順、物の並べ方などにも強いこだわりがあり、いつも同じでないと気が済まない。状況に合わせて柔軟に変更することができない
- 特定のものごとに強い興味や情熱を持つが、その範囲は狭い
- 興味のあることでは優秀な結果を出すが、興味のないことはほとんど手を付けない
- 順番や競争などで一番になれないとパニックを起こしたり、相手とトラブルになったりするほど強いこだわりをみせることがある
- インターネット、携帯、ゲーム、アニメなどへの没頭
- 一つのことに集中しすぎて周囲がみえなくなる
- スケジュール管理が上手くできない
こちらは「こころの健康情報局すまいるナビゲーター」の『自閉スペクトラム症ABC』と『自閉スペクトラム症の子どもの特性』を参照させていただきました。
また、わかりやすく書かれているものとして参照した『HanakoママWeb』もぜひご覧ください。
お子さんはいかがでしょうか?これは当てはまるな、当てはまらないな、色々な子がいるかと思います。
こだわりの強さについては以下の記事もぜひ読んでみてください!
発達障害者のこだわりの強さとは?不安を受けとめて安心できる環境にしよう
あてはまらないからといってASDではないというわけではありません。ASDの傾向を持つ「グレーゾーン」と呼ばれる判断のつきにくい位置もあります。
もし気になるようならば医師などの専門家の意見を聞いてみるのもいいかもしれません。
そもそもASDとは何か?
この章ではASDについてより学術的な詳しい説明をしていきます。
ASD(自閉スペクトラム症)は、下記などの条件が満たされたときに診断されます。2013年に発表されたアメリカ精神医学会(APA)の診断基準DSM-5には次のように記述されています。
1.複数の状況で社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応における持続的欠陥があること
2.行動、興味、または活動の限定された反復的な様式が2つ以上あること(情動的、反復的な身体の運動や会話、固執やこだわり、極めて限定され執着する興味、感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さなど))
3.発達早期から1,2の症状が存在していること
4.発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること
5.これらの障害が、知的能力障害(知的障害)や全般性発達遅延ではうまく説明されないこと
厚生労働省 健康情報サイト e-ヘルスネット
中でもグレーゾーンという位置も存在しているので、傾向があまりないからといって可能性が全くなくなるわけではないです。
グレーゾーンは特に大人になってから仕事や生活に支障をきたしてしまうことも少なくありません。また早期の療養や治療をしないまま大人になってしまったが故に二次障害を併発してしまうなどの危険性があります。
子どもの約20人から50人に1人の確率で、女性よりも約2倍から4倍男性に多いそうです。誰にでもなりうる障害であることが伺えます。
以下の動画は0歳から4歳までの小さな子どもにおけるASD(自閉スペクトラム症)のサインについてわかりやすく説明しています。ちなみに、近年では自閉症とアスペルガーをまとめて「自閉スペクトラム症」と呼んでいます。
大事なことは受け入れること
ASDは発達障害ですが、これは生まれつきの特性であるため、程度を低くすることはできても「治す」ことは基本的には難しいです。先天的なもののため、完全になくすことは困難です。
日常生活を整えつつ、『個性』と捉えることで受け入れてあげることも必要です。例えば一人遊びの傾向があるなら、一人遊びが好きなだけかもしれません。発達障害は特性ですのでありのままを受け入れてあげましょう。
お子さんの「対人関係」と「こだわりの強さ」が気になるようであれば医師などの専門家の判断を仰ぐのもいいかもしれません。ASD傾向の子どもは約20人から50人の確率ですから、可能性がないとは言いきれません。
もし発達障害だと診断されても、効果的な療養と対策でスムーズに生活できるようになります。
まとめ
この記事では発達障害のうちASD(自閉スペクトラム症)のチェック項目やどのような障害であるかをまとめていきました。
- 発達障害ASDの特徴は「対人関係を築くことの難しさ」と「こだわりの強さ」
- ASDのセルフチェック(対人関係とこだわりの強さに分けて)
- ASDの学術的な定義
- 大事なことは「個性」を受け入れること
もしこの記事を読んだあなたがお子さんのASDに気がついて、大切なお子さんが適切な治療や療養を受けられるようになることを願っています。