皆さんこんにちは!本日も発達障害等に関する学びや情報交換の場所となることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックは、「発達障害こだわり」です。

発達障害児は様々なものへのこだわりが強いと言われています。

様々なこだわりの中でも、色に対するこだわりが強い場合、どのように接すれば良いのでしょうか。

色の統一感や配色など、個人のこだわりが思い通りにいかないと泣いたり叫んだりして、周囲への迷惑を気にしたり、周囲からの理解がなかったり、どのように対応すればいいかわからずに悩んでいる保護者も少なくありません。

発達障害児が持つ色へのこだわりについて理解し、どのようなサポートができるか見ていきましょう。

色へのこだわりは発達障害によるもの?

色に対するこだわりが強いと、発達障害の可能性があると考える保護者がいます。色へのこだわりと発達障害の関係性について見ていきましょう。

発達障害である場合

上記のように、発達障害児の中で色に対する強いこだわりがある場合があります。単なる好き嫌いではなく症状の1つとして現れるので、様々な常識がある現代では生活しづらく感じている場合があるかも知れません。

色へのこだわりが発達障害による場合、いくつかの理由が考えられるでしょう。

統一感や規則性がないと落ち着つかないため

自閉症スペクトラム障害の症状の一つであり、決められた一連の流れで物事をこなしたり、決められた道順しか通らないと言った「規則的なことを好む」傾向があります。

学校生活のように毎日起こることが不規則だったり、いつも歩く通学路が工事中で通れなかったりすると、どうすればいいかわからず自身や他人を攻撃してしまったり、かんしゃくやパニックを起こしたりしてしまいます。

そして、「規則的なことを好む」ことが色に現れる場合もあり、身の回りの物を特定の色で統一したり、個人的な規則性に沿った色の配置をしないと、同様の反応をすることもあるのです。

周囲の人々に理解してもらうことが難しく、保護者もどのように対応したり、説明すればいいのかわからないでしょう。

視覚過敏によって特定の色に敏感になるため

視覚過敏とは、感覚過敏の1つであり、光や色など視覚からの刺激に敏感であることです。

この症状があると、黄色のように明るい色は刺激が強いと感じるので苦手な傾向がありますが、逆に、緑や茶色のように自然に多い色に対しては刺激が強いと感じないので好む傾向があるという研究結果があります。

障害のない者であっても黄色に長時間にわたりさらされると感覚疲労をおこすことが知られていますが、一般的に通常より知覚水準が過敏である自閉症児では、日常的にこれと類似した状態にあるとも考えられます。

引用:自閉症スペクトラムの子どもは黄色が苦手で緑色を好む傾向を確認

色に敏感になることは、色に対する感じ方が異なることであり、焼かれているような痛みや刺されているような痛みを感じることもあるのです。

そのため、外に出れば様々な光や色にあふれている現代、視覚過敏の子どもにとって辛い環境に置かれているのかも知れません。これも中々周囲に理解してもらうのが難しいでしょう。

特別な色彩感覚を持つため

健常児とは異なった色彩感覚を持つ理由として、上記で述べた視覚過敏が影響していますが、色の見方や感じ方が異なると、新たな才能を見つけることも可能です。

画家のピカソやゴッホ、芸術家のダ・ヴィンチは、発達障害だった可能性が高いと言われています。もしかしたら、特別な色彩感覚を持っていて色にこだわりがあったため、今でも多くの人に知られる作品を残せたのでしょう。

片付けや整理の時、何かを買う時など、子どもの色へのこだわりがあって困る保護者もいるかも知れませんが、周りに影響がない程度に見守ってあげることもできます

長所として見れば、正そうとするのではなく伸ばしてあげるようなサポートをすることもできるでしょう。

発達障害でない場合

先に述べてきたように、発達障害児は色に対する強いこだわりを持っています。しかし、「色への強いこだわり」だけで発達障害と決めつけることはできません

発達障害でなくとも、多くの子どもは成長過程で色への強いこだわりがある時期があります。発達障害であるかどうか悩んでいる時、以下の症状があるか確認してみてください。

  • 言葉通りに会話を受け止め、冗談相手の表情が理解できない、空気が読めないなど、コミュニケーションを取ることが難しい
  • 聴覚や味覚、嗅覚など視覚以外の感覚も敏感である
  • 授業中の集中力が続かなっかたり、忘れ物や物をなくすことが多かったり、注意散漫な時が続く
  • ずっと座っていたり落ち着いていたりするのが難しく、自分の発言や感情を抑えることが難しい時が多い

これらは発達障害児の代表的な症状ですが、もしこのような症状がなければ、心配し過ぎずに見守ってあげましょう

しかし、発達障害児にとって早期発見が最大のサポートにもなるので、もしこのような症状が見られたり続いたりしている場合は、医師による診断を受けてみてください。

定期健診時で発達障害であると気づく場合が多いのでその際に小児科医に相談してみたり、以下のリンクからお住いの地域で発達障害の診療に応じている医師を探してみましょう。

参照:日本小児神経学会 発達障害診療医師名簿

保護者にできること

先に述べてきたように、色に対するこだわりがあるだけで発達障害と断定することはできませんが、色に対するこだわりで発達障害の早期発見につながることもあります。

保護者として子どもにどのようなサポートができるのか、いくつか挙げるので実践できることから始めていきましょう。

境界線を認識させる

色へのこだわりが強い場合、家の中でも外でも自分のこだわりに基づいた行動をして、時には周囲に影響を及ぼす場合もあるでしょう。

例えば、色の順番に関して独自のルールがある場合、自分の物だけではなく、友達の物やお店の商品を勝手に入れ替えてしまったり、自分のルールと違う色の順番だと落ち着かなくなったりする子どももいます。

また、身の回りの物が特定の色でないといけない場合、似た色合いでも異なった色に見えてしまい、怒ってしまったりパニックになったりする子どももいます。

こうなることが分かっていれば、家の中では自由に入れ替えることを許したり、子どもの物やその部屋の物をその子が受け入れている特定の色に統一してみましょう。

同時に「家に帰ったら好きにして大丈夫だから外にいる時は少し待っててね。勝手に動かさないで、友達に入れ替えていいか許可をもらってから動かしてね。」というように、自分と他人の境界線の認識をはっきりしておきましょう

こちらの動画では、「こだわり」への対応について良い例と悪い例、悪い例を実践した際に子どもはどう学習するのかを5分で紹介しています。

そして、この動画でも言われている通り、一度許してしまうとそのこだわりは続いたりさらに強いこだわりになったりする可能性があるので、認識させる際には、はっきりとした言葉と態度で言いましょう。

それぞれの症状の程度によって、どのぐらいの期間が必要になるかが異なるので、焦らず子どものタイミングに合わせることを心がけてみてください。

先生に伝える

園や学校では、遊具、おもちゃ、壁にある貼り物など、多くの色が集まっている場所です。先に述べたように、視覚過敏がある子どもにとって苦痛に感じて、園や学校に通いたくなくなる子どももいます

そのため、どの程度色に敏感なのか、好んでいたり苦手な特定の色があるか、どのような対応ができそうかなど、先生としっかり相談しましょう

園や学校、先生によっては、知識がある場合もありますが、そうでない場合、医師の診断書(もしくは言われたこと)や療育手帳、参考にしている書籍などを持っていった方がいいかも知れません。

発達障害でなくとも色のこだわりがある子どももいて、今までは一過性のことや個性として扱われていたので、発達障害と診断されていなくても、気になっていれば、先生に伝えておきましょう。

理解を深めるために読みたい本3選

色へのこだわりが強い程度というのは、個人差があるので一概に保護者や周囲の人が判断できるものではありません。これから、保護者におすすめする、発達障害によるこだわりに関する本をいくつか紹介します。

以下の書籍の内容に実例が含まれているものが多いので、子どもの様子を見る際の目安として、また、少しでも子どもを理解したり周囲に説明したりする際の知識を増やすために、参考にしてみてください。

こりずに毎日やらかしています。

著者の沖田×華さんは、自閉症スペクトラム障害を含めて3つの発達障害があり、自身が体験してきたことを漫画にして発達障害者が経験することを発信しています。

ご本人の様々な書籍が出版されており、特に今回紹介する「こりずに毎日やらかしています。」では、色のこだわりに関するエピソードを描いています。

大人と子どもという違いはありますが、すべての服を一色のみでそろえるほど色へのこだわりがとても強かった沖田×華さんは、交際相手の行動をきっかけに今まで苦手だった相手を理解する機会になったそうです。

保護者を始め周囲の理解があれば、発達障害児が困難と感じていることもサポートを受けながら乗り越えられていけるでしょう。

「毎日やらしています。」シリーズが他にもあり、自閉症スペクトラム障害の症状だけではなく、他の発達障害の症状によって経験したことが描かれているので、ぜひそちらも読んでみてください。

自閉症スペクトラムとこだわり行動への対処法

こだわりが多く見られるのは自閉症スペクトラム障害のある子どもだと言われており、それは色だけではなく様々なものや場面で現われるでしょう。

本書では、「こだわり」による行動を細かく説明しており、乳児期から大人になるまでの時期別での特徴や、各場面での対応方法、長所として導いて伸ばす方法が書かれています。

先に述べた親にできるサポートから始め、さらに各状況に適した知識を増やせることができる1冊になっており、専門用語が少なくわかりやすく説明されているので、段々と理解しながら実践していけるでしょう。

本書の後半では、健常児とのこだわりの違いも説明されているので、保護者が学校などで話す時にも使いやすく、先生たちにもおすすめの本です。

子どもの未来を変えるお母さんの教室

これまでに発達障害であることを前提に紹介してきましたが、まだ医師に診察してもらっていないけど「自分の子どもは発達障害かも?」と少しでも気になっている保護者に読んでもらいたい1冊がこちらです。

発達障害やグレーゾーンの説明があったり、こだわりも含めた子どもの様々な行動の対処法について書かれてあったり、4つのステップの親子のコミュニケーション方法が紹介されているので、すぐに実践できる内容になっています。

先に述べた「境界線を認識させる」際にも、本書で紹介されているステップで行うとより効果的でしょう。そして、最後まで読むと発達障害児でも親子のコミュニケーションが最大のサポートになることがよくわかります。

発達障害児やグレーゾーンの子どもだけでなく、健常児の育児にも役立つコミュニケーション方法になっているので、すべてのお母さんとお父さんにおすすめです。

まとめ

少し長くなってしまったのでまとめてみました。

  • 色のこだわりがあるだけで発達障害であると断定はできないが、色へのこだわりがきっかけで発達障害の早期発見につながることもある
  • 色へのこだわりは、自閉症スペクトラム障害の症状か視覚過敏によるものと考えられている
  • 保護者にできる最初のサポートは、境界線を認識させること、先生と協力すること、療育施設を利用することである
  • 紹介したおすすめの本は、保護者自身が知識を増やすことができ、先生や周囲に理解してもらうために使うこともできる

保護者が心配し過ぎないためにもしっかりとした知識を増やしていきましょう。

色のこだわりを始め様々な症状は、長所として見ることで「伸ばしていく」サポートに変えていくことができます。

発達障害児のサポートは保護者だけではなく、周囲との協力や療育施設の利用も含むので、抱え込まずに相談してみてください。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。