皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害と診断されたら」についてです。
お子さんや大人であるご自身が発達障害と診断されても心配しないでください。
それでは早速、見ていきましょう!
目次
発達障害とはどんな病気?
まずは、発達障害の特徴をこまかく見ていきましょう!
発達障害とは?
発達障害は、脳機能(認知)の障害です。あなたの育て方やしつけが原因などではなく、精神疾患でもありません。
もしあなたのお子さんが万が一発達障害と診断されても、あなたのせいではありません。
ただ、見聞きしたものを理解し記憶する、過去の経験に照らして計画を立ててやるといった、脳のさまざまな機能「認知機能」に偏りがあるだけのことです。
つまり、発達障害は脳機能の障害なのです。
1人に複数の発達障害の症状があることも珍しくありません。
同じ発達障害と診断されていても、症状はその人によって違います。同じ発達障害でも同じ症状にみえないことがあります。
発達障害の種類は?特徴は?
発達障害は大きく分けて3つの種類があります。
- ADHD(注意欠如・多動性障害)
- ASD(自閉症スペクトラム障害)
- 学習障害
それでは早速それぞれの病気がどんなものなのか、おもな症状はどんなものなのかを見ていきましょう
①ADHD(注意欠如・多動性障害)
ADHDとは
年齢や発達とは関係なく、不注意や、落ちつきがない、衝動性があり、衝動性のせいで生活や学業に悪影響を及ぼす発達障害。
悪影響を及ぼした状態が6ヶ月以上続いている時に、ADHDと診断されます。
ADHDの具体的な症状とは
不注意が多い、注意を持続することができない、気が散りやすい、忘れっぽい、静かに遊べない、順番を待てない、他人の邪魔をするなどです。
② ASD(自閉症スペクトラム障害)
ASDとは
社会的なコミュニケーションや他人との交流が上手く出来ない、興味の範囲や活動の範囲がかたよるという特徴を持っている発達障害。
自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群という呼び方をされることもあります。
ASDの具体的な症状とは
表情が乏しい、マイルールにこだわる、不器用、切り替えや集団での遊びが苦手で1人の遊びに没頭するなどです。
③学習障害
学習障害とは
脳や視聴覚に特に障害がなく、教育環境も整っていて、本人の努力に問題がないのにもかかわらず、「読み書き」や「計算」など特定の領域での学習の遅れがみられる発達障害。
学習障害の具体的な症状とは
字を読むのを嫌がる、文章を正確に読めない、指で押さえながら読むと少し読みやすくなる、見慣れた漢字は読めても抽象的な単語の漢字を読めない、書くことにも読みと同じような症状が出るなどです。
発達障害の原因は?
いざ、発達障害はあなたのせいじゃないよと言われても、では、なんでうちの子だけ発達障害と診断されてしまうのでしょうか。
主な原因は以下の2つだと言われております。
①遺伝的要因
もって生まれた遺伝的な素因があるため脳機能に障害がでることで発達障害となる
②環境的要因
環境汚染物質である水銀、鉛などの物質が体内に蓄積されることにより発達障害となる
原因は以上2つと言われておりますが、現在も研究中で、はっきりとした原因は研究中です。
しかし、いずれの原因にせよ、あなたのせいではありません。あなたの親のせいでもありません。
今は遺伝子や物質が原因だと考えられています。
うちの子発達障害なの?
発達障害のサインはあります。知っておきましょう!
発達障害のサインってあるの?
自閉症スペクトラム障害(ASD)は、比較的早く症状が出やすい発達障害です。
早い子だと1才頃から、子供と視線が合わない、ほかの子供に関心を持たないなど、少しあなたが気になるサインが見え隠れするようになります。
また、学習障害は、就学した後の6歳以降になり、勉強に集中できないの?とか、うちの子覚えが悪いのかな?といったことがサインとなります。
これは特に気にかけていないと気づけないこともあります。
ADHD(注意欠如・多動性障害)においては、注意力が足りず危険な目に合うことがあるなどがサイン。
ですが、注意が足りないだけのか、それとも症状なのかの判断はつきにくいため、10歳以上になって周りの子が落ち着いてこないと気づけない場合も。
発達障害を疑って受診する年齢も、幅が広く、1歳~10歳までが一番多くなっております。
サインはあるのですが、それが病気なのかその子の特性なのかがわからいないのが発達障害の特徴と言えるでしょう。
病院を受診するかしないかは、日常生活に困っているか困っていないかを考え、あなた自身で判断してください。
気になることがあったら「発達相談の窓口」へ
日本には発達障害者本人やその家族を支援する『発達障害情報・支援センター』があります。もちろん、相談窓口も設置されています。
下記のURLで、子供の発達障害に詳しいお医者さんを紹介してもらったり、探したりすることもできます。
日常生活に困っているのか、困っていないのかわからないよって思う人は、気軽に問い合わせてみてください。
一番いけないことは、ひとりで悩むことです。
人間ひとりで悩んでいると必ず悪い方に考えてしまします。だから、ひとりで悩まずに、悩んだら必ず「発達相談の窓口」に相談してください。
▼『発達障害情報・支援センター』
発達障害かもしれないと思ったら、どうすればいい?
続いては、対処法について見ていきましょう!
発達障害の診断はどこで受けられるの?
今はネットで「発達障害+子供+病院」で検索すればお住いの地域のさまざまな病院の情報が出てきます。
つまり「子供が発達障害かも?」という不安があるなら、病院を受診してみることであなたの不安は解消されるかもしれません。
また、自己診断する親御さんも多くいると思います。今の生活に困っていないのであれば、それでも構いません。
発達障害は専門家であっても一回の診察で判断することはできませんので、ご注意を!
発達障害は検査や何度も面談し、専門医と話すことで、発達障害と診断される病気です。
時間をかけて診察し、その子の状態を何度も確認することによって、やっと診断できるものなのです。
病院によっては、検査までで時間がかかるところもあるようです。
うちの子大丈夫かな?
この場合、とりあえず病院にコンタクトをとってもいいかもしれません。
不安なら、安心するために検査してもらうようにしましょう。
受診の準備って何かある?
受診の際には、どんなことで生活に支障をきたしているのかをメモしておいてください。
簡単に、すぐ飽きる、好きなことにしか集中できないなど簡単なお子さんの特徴を書いておくだけでも先生に聞かれて時に答えやすくなるので、できる限りメモをとるようにしましょう。
そして、できればもう少し具体的にいつ・どこで・どのようなことがなったのかをメモしておくとよいでしょう。
また、小学生であれば学校の通知表や先生とのやり取りなどの資料があると、先生もわかりやすく診断しやすくなると思います。
診察や診断ってどんな感じなの?
発達障害の症状は個人により様々であり、原因も多種多様です。
発達障害の原因が遺伝子や環境物質だとある程度わかっていても、現代の医学では、発達障害を遺伝子の検査や血液検査といった検査の数値で診断できません。
また、今後も発達障害の検査方法を症状で確立するのはかなり難しいとも言われています。
また、症状がどのぐらい出ていたら、発達障害ですという基準もないので、風邪などのように病院に行ったその場で発達障害と診断されることはありません。
そのため、実際の医療機関で診断を受ける場合は、あなたが先生に告げた症状について
①お医者さんが問診や行動観察を行う
②問診で得た情報をもとに、心理検査や発達検査などを行う
③問診や検査や結果から、①を行う
①~③を何度か繰り返し行うことにより、発達障害の診断基準を満たしているかどうかや日常生活・学校生活において問題が生じているかなどを総合的にみて、発達障害かどうか診断されます。
また、発達障害の診断に際しては、その症状が一定期間以上(通常6か月程度)持続していることが条件となっているため、先ほどの①~③を繰り返し行い、経過を見て診断されることが多くなっております。
うちの子発達障害と診断されました
では今度は実際に診断された場合の対策を見ていきましょう!
具体的な治療は?
発達障害の治療は、主に薬物療法と対症療法の二つがあります。
どちらの治療法にせよ、現在発達障害を完全に「治す」ことのできる治療法はありません。
①薬物療法
ASDやADHDなどの場合、薬が処方されることがあります。
また、よくうつ病などの二次障害を併発する場合があるので、その場合は、抗うつ薬や睡眠導入剤などが使われることがあります。
自分に本当に合う薬が見つかるまで多少時間がかかります。
②対症療法
お子さんの思考や行動の癖を把握し、行動のパターンを捉え、それに対処しストレスを減らしていくことで症状の出方を抑えていく方法のことを一般的に「認知行動療法」といういい方をします。
薬物を使わずに治療できるメリットはありますが、観察が必要となるため、ある程度の時間を要する治療法となっております。
発達障害の特性は、その人が生まれもった「ものの感じ方・考え方・行動の仕方」と深く結びついていて、それを根本的に変えることはできないからです。
つまり「治療」の目的地は、生活上困っているところを軽減し、「発達障害」を個性の範囲に入れるような策を見つけることが目的地となります。
その目的地に行くためには、まず、なぜ適応できないのか(それは発達障害の特性そのものかなのか、二次的な要因によるものか、周りの環境によるものなか など)を検討し、どうすれば不適応を減らせるのかを検討してください。
なぜ適応できないのかを徹底的に探ることで、安心できる場所や学校での居場所を見つけることにつながります。
その際、なぜ適応できないのかを考えたり、様々なアプローチの方法を探ることをひとりでやるのは大変です。
支援機関はたくさんあるので、是非支援機関を活用しましょう!
発達障害を完全に治す方法はまだわかっていません。
しかし、薬の服用や対症療法により症状を軽くしたり、生活上困っていることを解消していくことは可能です。
少しずつで構わないので、環境や状況を整えてあげるようにしてください。
診断を受け止め、今後の見通しを立てて見ましょう
診断を受けた直後は今後について考えるのは難しいかもしれません。
また、自分を責める可能性も充分あります。「どうして、もっと早く病院に連れて行ってあげなかったのか?」「私の育て方が悪かったのか?」などです。
でも、何度も言っておりますが、あなたの育て方は何も関係ありません。発達障害の原因は遺伝や環境物質と考えられております。育て方はなんの関係もありません。
主治医と相談してもいいですし、支援センターなどに相談しても構いません。
症状のでかたや対症療法の効果によっては、進学や就職などの未来について考えなくてはなりません。
全てを悲観せず、他人に任せられるところは任せて、自分にできることだけをやることで、お子さんも症状が良くなるかもしれません。
逆にあなたが余裕を持つことは、あなたのお子さんによい影響を与える可能性が高いと言えると思います。
発達障害の子が進学するために家庭でできることとは?
発達障害でも問題なく進学できます。
小学校・中学校あれば、公立の通常学級に通うこともできますし、支援学級に通うこともできます。
また、通常学級でも「通級」という指導方法もあり、通常は普通の生徒と一緒に過ごして、週に何時間かだけせおれぞれに併せた課題の支援・指導を受けることもできます。
これが高校となればさらに選択肢は広がります。しかし、高校なので、試験はあります。高校入試には合格する必要があるので、ご注意ください。
高校では、もちろん公立・私立という区分があり、公立よりも私立の方がお金はかかりますが、より個別で対応してくれる高校もあります。
また、通い方も全日制から定時制や通信制などもあります。
授業形態も学校によっては単位制と学年制があり、学年性は通常の高校と同じで、クラスのみんなで1年・2年・3年と進級していきますが、単位制であれば、単位をとるだけなので、ある程度自由に高校に通うことができます。
「発達障害+高校+地域」などで調べれば、いろんなところが出てくると思います。
また、私立の高校では発達障害に対応できても、公表すると人が集まりすぎるという理由で、公表していない高校もあるので、自分で確かめてみるといいと思います。
発達障害の診断を受けることで生じるメリットやデメリット
結論からいうと、以下で説明する様々な理由からメリットがあると言えます。
「うちの子は発達障害なのかもしれない」と思っている人の中には、お医者さんに「あなたの子は発達障害です」と言われることが怖い方がいるかもしれません。
確かに、きちんとした病院で診断を受け、発達障害があることを学校でもオープンした時、思うように発達障害だということに理解が得られなかったり、不当な扱いを受けたりする可能性はあります。
しかし、それは周りの評価であって、親御さんにとってはいつも感じていた自分の子供に対する違和感やこらえきれない性格がうちの子の努力不足ではないことがわかるだけでも救われるのではないでしょうか。
「どうしてうちの子はできないの?」それはひとえに自分の育て方がよくないからだと。
でも、自分の子が発達障害だと診断されれば、その意識から解放される人も少なくありません。
発達障害だと診断されれば、本格的な治療や様々な環境の調整、公的・私的な機関からの支援の利用などの対処法がわかります。
自分の子供の症状や困っていることの改善に向けての具体的な解決方法が見えてくるはずです。
医療機関を受診することで、今まで見えなかった自分の子の特性が分かる場合もあります。
うちの子のためにできること
①学校生活で困ったりすることがありますか?
症状によって違いますが、困ったりすることはもちろんあります。
簡単に次の2パターンを参考にしてください。3は対策についてまとめました。
- 授業において
- 学校生活において
- その対策について
1.授業において
- 黒板の内容がノートにとれない
- 先生の言っていることがうまく聞き取れない
- 音読がうまくできない
- 計算ができない
2.学校生活において
- 友達と上手く会話ができない
- 友達とうまく遊ぶことができない
- すぐ1人になってしまう
また、逆に学校生活においては、普通の人よりも計算や絵が得意すぎたり、音が聞こえ過ぎたりすることもあります。
3.その対策について
発達の仕方は子供によってちがうので、困っていることもその子によって違うと思います。
その子の長所を伸ばせるようにし、短所は工夫して補なってあげ、できないのであれば周囲のお友達にやってもらうように予めお願いしておくなどです。
症状をその子の個性だと思って、短所は補い、長所を伸ばしてあげていってください。
短所を伸ばすよりも、長所の方が伸ばしやすいので、長所を伸ばすようにしてあげてください。
発達障害は『個性』ですか?『障害』ですか?
発達障害を「個性」なのか「障害」なのか判断するのは、難しいと思います。
基本的には、発達障害をポジティブに捉えるときは、「個性」、みんなにわかりやすく表現するときには、「障害」と使うというのが、わかりやすいと思います。
しかし、「個性」として捉えて欲しくても難しい場面があります。
例えば、学校であれば他の生徒もいます。その中でその子だけ「個性」として、授業を実施すれば、他の子の授業に影響を及ぼす可能性が高いです。
だから、普通の先生であれば、授業中に発達障害の子を「個性」として対応できないということも致し方ないと思います。
また、すごくよい先生であっても、その先生のみで「個性」として対応していくのは難しく、周りの生徒の協力や周りの先生の協力が欠かせないと思います。
家では、どのようにでも対応可能だと思いますが、学校では、このように「個性」として対応するのが難しい時があります。
そんな時はあえて「障害」と表現してしまった方が、やりやすい場合があるということです。
「個性」として対応可能であれば、「個性」として対応し、難しい場合は「障害」として助けを借りた方がいい場合があるということです。
そうすれば、あなたもしょい込まず、あなたの子にストレスをかけずに対応することができやすくなると思います。
発達障害を持つ子どもを実際に持っている方の体験談
発達障害を持つ子を実際に育てられている親御さんのQ&Aが「ノビシロ」というサイトで紹介されております。
こちらでは、当事者にしかわかりえない苦労話や良い話を実体験をもとにして書かれているので、参考にしてください。
引用:発達障害を持つ子どもと生きることへのQ&A(体験談)
まとめ
・発達障害はあなたのせいではない
・あなたの親のせいでもない
まずは1人で抱え込まずに、相談してください。そして、自分に余裕を与えましょう!
そうすれば、あなたは、あなたの子を愛せるはずです。
それでは、また。