皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害と好きな色」についてです。
普段から何気なく生活している私たちですが、発達障害を持つ子どもには周囲の様子は一体どのように見えているのでしょうか?
そういった子どもたちは、どのような環境だと過ごしやすいのかについても解説していきますので、ぜひ最後まで読んでください!
目次
発達障害児の色彩感覚って?
発達障害を持つ子どもの脳は非常に敏感です。色というは目から入った光の反射によって脳で識別します。感覚が敏感な発達障害の子どもたちには、発達障害ではない子どもたちと色の識別が異なる場合があります。「感覚過敏(かんかくかびん)」や「感覚鈍麻(かんかくどんま)」と呼ばれる発達障害に見られる感覚の違いによって、色彩感覚にも影響していきます。
発達障害の子どもは外界からの刺激に対して非常に敏感です。音や光、色など普段から何気なく過ごしている私たちですが、発達障害を持つ子どもたちには特に、日常の中で多くの刺激を感じることが多いのです。
例えば、外を散歩するだけでも日差しや車の音などの騒音、視覚や聴覚など外界から入ってくる情報量が多いため、結果として受け取る情報量が多くなることでストレスが強く感じることがあります。外を歩いていると刺激が多いことで突然パニックを起こしてしまうお子さんもいるのです。
発達障害児が黄色が苦手
2016年に発表された霊長類研究所教授の正高信男氏と、マリン・グランドジョージ レンヌ第一大学講師らの研究によって、自閉症スペクトラム障害(ASD)は黄色が苦手で緑色を好む傾向があることが判明しました。
この研究結果により、環境を整えるうえで色彩にも配慮する必要があることが証明されました。
この研究だけではなく、2014年の日本福祉大学の研究「自閉症者の描画における色彩傾向」では、塗り絵のテストで自閉症と色彩の関係を調べると、16色中で青、 緑、赤、水色、茶色が多く使われています。
黄色というのは、白色の次にまぶしく感じる色です。黄色は、普段の生活でも注意の看板や危険なもの、特に目立たせたいものに使われることが多いですよね。
例としては、踏切や立ち入り禁止のテープは黄色と黒を使うことでより目立たせているので特に警戒心を強くさせる色彩になっています。
無意識のうちに生活にある色ですが、普段から何気なく見ている色でも特に黄色は、人間の本能的にも注意を引くような刺激的な色であることがわかります。
刺激が少ない色は?
では、逆に落ち着く色というのが緑や茶色という自然界になじむ色です。
発達障害にかかわらず、自然の中を散歩したり、森林浴をしたりすると精神的に落ち着きますよね。それは、マイナスイオンやその他の要因もありますが、視覚から得られる癒しの効果でもあるのです。
特に子どもたちは、外で体を動かすことでストレス発散にもなります。天気が悪くて外に出られない日以外は、なるべく自然の中を散歩したり遊ばせてあげるといいですね。
普段の生活で取り入れるには?
日常生活の中では、主に生活している部屋の色彩を落ち着いた色にしてみることもおすすめです。
部屋の中に細かい物が置いてある環境では、視界から入ってくる情報量が多くなるため、発達障害の子どもたちが落ち着く環境を整えるには、なるべく物は箱や棚にしまっておくといいでしょう。
色だけではなく、日光が直接入るところでは壁の白色が反射してとてもまぶしく感じることがあります。レースカーテンするなどして、視界から入ってくる刺激を減らしてあげるのもいいでしょう。
屋外の公園や自然の中を散歩することは自然を感じることで精神的にも良い効果があり、軽い運動になるのでおすすめです。ですが、日差しが強い日は逆に強い刺激になってしまうので、帽子をかぶったり日陰で遊ぶなどしてまぶしさを減らす対策してあげるといいですね。
まとめ
障がいの有無に関わらず、黄色など人間は自然界には少ない目立つ色は緊張感や警戒心を持つことがあり、人によっては苦手に感じるということです。
発達障害を持つ子どもには少しの要因でも敏感に反応し、その苦痛を表現するために必死で伝えようとしています。もし身の回りの色彩によって気持ちの乱れがあるとするならば、それを取り除くことで本人の気持ちが穏やかになるかもしれません。
ですが、それは一つの要因であり、苦痛のうちの一つでしかありません。発達障害の子どもたちは言葉で伝えることが難しい分、周りの支えやサポートが重要になります。
最初は何に苦痛を感じているのかわかりにくいですが、子どもたちが安心できる環境を与えてあげられるよう、試行錯誤を繰り返しながら過ごしやすい環境で生活できるといいですね。