皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!
今回のキーワードは「子育てコーチング」についてです。

近年よく聞かれる「子育てコーチング」。
自主性を育む教育方法といわれますが、一体どんなものか気になりますね。
早速見ていきましょう。

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都築
要支援の子育てでも使えるのかな?
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橋口
子育てが楽になるとかよく聞きますよね。

コーチングって何?

コーチング(coaching)とは、「目標達成を目的としたコミュニケーション技法」をさすビジネス用語です。

上司が部下に自主的に考えられる人になってもらうための、相談や指南の技法というところです。
相談しやすくて、自分の思いを役立ててくれる上司だと、のびのび成長できそうな気がします。
そんなところを子育てに落とし込んだものが、いわゆる「子育てコーチング」というわけです。

よく比較される考え方は、コーチ(coach)とティーチ(teach)の違いと言われます。
「コーチ」は、目標成功のために「どうすれば良いと思う?」というスタンスであって、「ティーチ」のように「にどうしなさい」ではないのが特徴です。

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都築
自分で考えられるようにアプローチするんですね
期待できる効果

・自主性・自発性
・計画性
・向上心
・自尊心

この技法には①傾聴(話を聞く)、②承認、③質問などの基本的な技法が挙げられます。

①傾聴(けいちょう)

傾聴(けいちょう)」という言葉を聞いたことがありますか?
カウンセリングの最も基本的対話の方法です。

カウンセリングを受けたことはなくとも、保健師さんなどに話を聞いてもらって、すごく肩の荷が降りたといった経験はありませんか?

自分のことをよく知りもしない人が、今自分が話したことをしっかり聞いてくれて、一時間後には誰よりも正しく理解してくれているという実感が得られたという人もいるでしょう。
そのとき保健師さんが使ったのが「傾聴」です。

おそらく、上手な保健師さんは「アドバイス」なんて、面談時間の後半より後でしかしなかったのではないでしょうか。
とにかくあなたの言葉を共感的に聞き、把握するための質問をし、一切の否定をしなかったはず。

そんな姿勢に自分がとても大切にされ、許されたような、安心した気持ちになった事と思います。

こんな風に相手の言葉を否定せずに聞くのが傾聴です。

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橋口
ついついアドバイスや口出しをしたくなるので難しいですよね。
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小野田
傾聴の方法については後述しますね。

②承認

コーチングは親子といえど、お子さんとの間に節度のある信頼関係が必要です。
「承認」という言葉ですが、「何でも言うことを聞く」というよりは、「人としてのマナー」というところでしょうか。

相手の存在を承認する

コーチングの承認とは、「あなたはダメだ」「あなたは優秀だ」など人格や存在をジャッジすることではありません
あくまであなたはお子さんに対して「私はこう感じたよ」「こんな気持ちになったよ」という「返答(=承認)」する役割なのです。
この技法は「Iメッセージ(アイメッセージ)」と言われます。

「あなたは○○だ」という、「YOUメッセージ(ユーメッセージ)」ではありません。
あるいは「みんなこう言っている」とか「お友達に嫌われるよ」という、その他大勢を勝手に代表した憶測の押しつけでもありません。

「自分はどう感じる」というシンプルかつ対等なメッセージです。

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都築
I メッセージをとっさに使うのは結構難しいですね。恥ずかしいというか言い慣れない。
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小野田
普段から、感情の言葉を親子で練習すると良いですよ。
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都築
子どもと一緒にコーチングの練習をするって良いですね!

自分の気持ちの言葉を発信できるようになることは、支援を受けながら生きていく上でも、とても強力な力になります。
自分の気持ちや相手の気持ちが、人の心を動かすという経験や実感を親子の中で身につけられると素晴らしいですね。

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相手の意思決定を承認する

コーチングでは、「どうしたいかの答えは、その人の心の中にある」という考えがあります。そこが自主性を育むゆえんです。子どもがしたいことは、子どものもの。ぐっとこらえて見守る姿勢が大切です。
しかし、かといって、相手を放任したり無関心になるわけでもないのです。助けを求められたときは事実を整理し、サポートする役割につとめます。

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都築
「だから言ったじゃない」とか「もう知らないからね」とか
言ったらNGですね。気をつけなきゃ(汗)
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小野田
開かれた態度で見守る方が、大人も気持ちがいいですからね。

③質問

お子さんが目標達成のために、次に何をするべきかを自分で考えるよう、質問して促します
注意点としては、このとき、お子さんの自主性をそぎ、威圧感を与えるような質問はNGです。

NGその1「YES・NO」を答えさせる質問

「やるの?やらないの?」などの2択の質問。
○「どうしたいと思ってる?」

(ただし、2択や3択の質問は、選択肢のハードルを下げる目的では有効な場合もあります)

NGその2「なんで!?」という質問

「何で(そんなことしたの)?」
○「どうしたの?」「何か困ったことがあったの?」

ようするに、失敗してしまった子どもが答えにくい質問ではなく、答えたくなるような質問方法を選ぶのです。

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橋口
「何でそんなこともできないの?」って言ってしまったことを思い出してしまいます(涙)
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小野田
言ったことのない親はいませんよ。
その分切り替えて、より良くしていきましょう!

「わからない」ものは「わからない」

言葉にするのがまだ難しいお子さんは、度々「わかんない」となってしまうでしょう。
またその場合、本当にわからないわけでも、めんどくさいからそう答えるわけでもなく「言っても良いかがわからない」という場面でもこの言葉が出るようです。
そういうときは、「そっか~。わからなかったのね」と、そのままうけとめ、深追いしない姿勢が良いでしょう。

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小野田
何度も考えるきっかけがあれば、答えられるときが来ますよ。
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都築
答えることが目標ではないんですね。

承服できない答え

「何して遊びたい?」と言われて「ゲーム!」など、こちらが承服できない返答だったとき、「他には?」と、質問を広げるなどの方法があります。
ゲームがいけない理由を聞かれたときは、こちらの理由と合わせて、話し合う良い機会になるでしょう。


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要支援子育てでのコーチング

そもそも要支援子育ては、ティーチより、コーチでなければ言うことを聞いてくれないお子さんも多いですね。
思考に時間がかかることも多く、難しいハードルを与えられ続ける事で、お子さんが目標達成の前に疲弊してしまうことも。
そのため、よりお子さんの力に寄り添ったティーチが必要になる事でしょう。その上で、コーチを受ける決定権をお子さんに渡すことができるのです。
子どもの気持ちや理解力に応じて情報を伝え、自分の気持ちで動いてもらう・・・そいうった丁寧な課程の積み重ねです。

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都築
え?それってもうやってることじゃないですか?
(完璧かどうかは別として)

そうです。
実はこれらのことはすでに、特別支援教育のメソッドでは、ある程度当たり前にされてきたことでしかありません。
あるいは、さらに実践者が学び続ける事によって、ブラッシュアップされたり、昔からある方法論が改めて見直されている事の一つであると言えるのです。

要支援の子育てでは、子どもとの対話に、より特別なスタンスが必要となります。

単に対話ができるかどうかではなく、それぞれの特性による課題など、専門家によるアセスメントがお子さんを理解する上で必要な土台です
安直に違う発達特性のお子さんと比べて、お子さんの現在の発達課題と見合っていないアプローチを強要したり、すでに低くなったハードルをマンネリにしてしまうのもよくありません。

個別の支援を受けている場合は、担当の先生からも、お子さんの発達課題と見通し、日常のおうちで取り入れられるポイントを聞くことで、すでに実践されていたご家庭も多いのではないでしょうか?

そのような事を踏まえた上で、改めてお子さんに合ったアプローチを検討して、豊かなコミュニケーションが見いだせていけたら良いですね。

デイサービスでの現場から

児童デイサービスで日常的に行われている、コーチング的アプローチをいくつかご紹介します。

「○○ちゃんはどうしたいの?」

ケンカになってしまったり、パニックが少し治まった後に、落ち着いて聞いてみると良い答えを出してくれることが多いです。
一生懸命葛藤しながら考えていたんだなぁと感じます。

「何に使うの?」

普段、デイサービスのお部屋では、はさみは手の届かないところに置かれています。
先生にはさみを借りに来たのは元気なAちゃん。
いつも次々に楽しいアイデアが浮かびます。
「先生、はさみ貸してください!」と言いましたが、先生は「はいどうぞ」と、すぐに渡してはくれません
必ず「何に使うの?」と聞いてきます。
Aちゃんはじっと考えて、折り紙で動物を作るつもりだと先生に説明できました

これは意地悪ではなく、考えてもらうための声かけです。
「危ないものだから気をつけて」「必ず返して」と言うところですが、この先生の場合は、あえてそうは言いません。

彼女もはさみを使う目的は当然ありましたが、何に使いたいのか計画を自分で考えて、それを言語化することで、「自分ははさみをどのように使いたいのか」を改めて認識できます。
そうすることで、はさみを使う責任感が自分の中で定着します。

注意をした後は

B君は乱暴なことをしてしまって、お友達を泣かせてしまいました。当然先生にお呼び出しです。
しっかり反省してもらったあとは、必ずフォローを入れてもらいます。
「B君は、良いところがたくさんあるんだからね」。
元気をなくしていたB君ですが、一転目を輝かせて同じ事を繰り返さない決意を新たにしてくれました。


RISEでも日々、このような関わりが行われています。
要支援子育ての「声かけ」の方法については、ABA(応用行動分析学)の記事も参照になさって下さい。

「コーチングで、子どもも自分も楽になる」という意味は?

コーチングはそもそも、心理カウンセリングの方法論を、目的に合わせた生活の中で汎用できる形に落とし込んだ一派といえます。その背景には小手先の技術のみならず、対話する双方の根本的な姿勢のあり方が盛り込まれています。

要支援の子育てに限らず、より良い親子関係の中で子どもを育てたい気持ちは、どんな家庭でも同じです。

以下に①傾聴と、②承認の二つの理念を深掘りします。

①傾聴の可能性

傾聴は人の心に触れる行為の基本です。
「相手の言葉を100%受け入れる」・・・このように考えるとちょっと嫌ですね。
中には「自分を押し殺すのは得意」って方もおられるかも知れませんが、そんなあなたこそ、他人の仮面が被れない親子関係の中で、それができるでしょうか?

家庭の子育ての中でのコーチングが難しいという事の根本には、自分を押し殺さなければならないという勘違いがあるからです。

そんな傾聴ですが、どのようにして、聞く方も聞いてもらう方も心地の良い「傾聴」ができるのでしょうか。

ヒントは、「俯瞰」です。

よく、マインドフルネスなどでも取り組むものですが、自分の気持ちや考えに振り回されるのではなく、俯瞰的に自分の感情に気づく感じです。

誰でも人の話を聞いたとき、頭の中に「自分の意見」や「感情」が次々に浮かびます。
そのたびに「押し込めよう」としたり「解決してあげなければ」と、慌ただしく心が騒ぎます

しかしここでは、浮かんできた自分の感情や意見に、何もしないで、「ただ俯瞰する」という立場に立ってみてください。

ああ、私は今こう思ってるんだなぁ・・・というのを、ただ感じる。そしてその感じたことは、何もしないで横に置く。
浮かんできては「置いておく」・・・自分の意見を認識しては「置いておく」。
そうすることで、相手の言葉と自分の思いを対決させなくても、相手の言葉を聞くことができるのです。

「相手の言葉をジャッジメントしない」と、よく言われますが、それができる境地というのが、この傾聴方法です。

自分の意見を戦わせる必要も、気を遣う必要もなく、ただ、相手の言葉を「聞く」という選択を続けるだけ。格段に楽になります。

下記のような実感が得られるなら、自分の意見を横に置いても納得です。

聞いてもらった方:ちゃんと聞いてもらえた

聞いた方:自分を信じて話を聞かせてくれた

▼この傾聴の方法論は「ツレがうつになりまして」の原作者 細川貂々さんと精神科医 水島広子さんの共著に詳しく書かれています。

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・楽になった
『人の愚痴を聞いて自分がドッと疲れる』という事に対する解決法を知れて、心が軽くなった。
・とりあえず実践してみたくなる
①浮かんでくる雑念を脇に置いて、相手の現在に集中する。
②アドバイスはしない。
③評価もしない。
この3点に気をつけて話を聴いてどう感じるか試してみたいです。
参照:Amazon

②コーチング的承認は「アサーティブミュニケーション」

アサーティブという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

コーチングの「承認」の理念は、この「アサーティブ」という概念を抜きにして考えることができません。

ここで唐突に、単純な質問です。
あなたはお子さんに対して、どのような態度で関係性を築いていますか?

①高圧的
②卑屈
③平等

多くの子育ての場面では①の高圧的になる危険性が高いことでしょう。

逆に②の卑屈な態度というのは少し語弊がありますが、デイサービスの場などでは、元気なお子さんに振り回されっぱなしで秩序が保てないなど、よく陥りがちなパターンです。
こういう時は、子どもたちの方にもアサーティブなコミュニケーションに課題があるのかも知れません。気弱な先生は負けてしまうこともありますね(苦笑)

また、「かわいそうだ」と甘やかしてしまうのもこれに当たるかも知れません。

それらに対して「③平等」こそが「アサーティブ」な関係です。
相手にも自分にも、その存在や考えの自由があること、またその自由を認め合った者同士の心地の良いコミュニケーションの形を差します。

子育ての場で起こりがちな、子どもの思いを支配し、コントロールしようとするなどの不適正な関係を「境界線を侵す」といった言葉でNG行為とされます。
このような関係性を強いられて育つ中で、自主性を失ったり親への信頼感のゆがみが生じたり、親子関係のトラブルの元ともなるのです。

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橋口
ヘリコプターペアレントって言葉もありましたね~。

しかし、親が自分の自由を押さえ込んで、子どもの権利を守るという事になるわけではありません。あえて言うなれば、真に押し殺すべきは、子どもの成長の自由を奪う事です。親子関係の中で、知らずのうちに相互関係を失わせるのは、結局、親の方が子どもが考えるべき責任を子どもに任せないで侵害してしまうところにあると言えます。

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都築
もう、私、失敗しかしてないですよ~(涙)
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橋口
親も子どもも楽になるって、改めてどういうことですか?
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小野田
失敗しない人はどこにもいません。
むしろ、失敗するのもまた権利なんですよ。
以下に全ての人が持っている「アサーション権」を紹介します!

アサーション権

コーチングの土台であるアサーションな関係の中で、守られるべきいくつかのポイントをまとめたものがあります。
これまで解説してきた事のおさらいもかねて、5つの「アサーション権」を確認していきましょう。

①尊重される権利

泣いても良いし笑ってもいい。子どももあなたもそれでいいのです。
子どもの頃、厳しく育てられた経験のある人の中には「自分も泣いて良かったのだ」と気づいて衝撃を受ける人もいます。
この権利の前に「お姉ちゃんだから」「男の子だから」は関係ありません
互いに一人の人間である事に襟を正す姿勢がアサーティブな承認の大前提です。

やりたいことを決める権利

自分がやりたいこと、やりたくないことを自分で決定する権利があります。
自分の夢にしても、頼まれたことにしても、やるかやらないかの決定権は本人にあります。
そして、自分の意思で決定した事は自分で責任をとるという強さに繋がります。
逆に「やりたくないのにしぶしぶやる」のでは、「ほんとはやりたくなかったのに!」という無責任な結果に繋がります。

間違える権利

「武士に二言なし」なんて文化がありますが、そんなことは無理難題の押しつけです。
間違えない人間なんてどこにもいません。だったら当然、間違うことさえ権利です。
同時に、間違っていたときはそれを改める権利もあります。そうでなければ誰も生きていけません。
子どもに「間違ってはいけない」という考えを押しつけるのは親にとっても諸刃の剣です。
あなたも間違ったり、考えを改めても良いのです。

不平や不満を言ってもいい

不当な扱いを受けたときはそれを訴える権利があります。大人と子どもの関係では特に、子どもは弱い立場になりがちです。言うことが聞けない子を力で押さえつけることが容易にできます。自分の子どもであっても、きちんと不当な扱いを訴える権利がある事を念頭に置いておきたいものです。

いつもアサーティブでいなきゃダメって事でもない

アサーティブな自己主張が良いことは分かっていても、それが時として通用しない場にも出くわします。
身に危険があるときなど、そうではいられない理由があるということもあります。
子どもの時、親に言いたいことが言えなかったというのも、それがあなたにとっての生きる選択だったのです。

参照:平木典子 『改訂版 アサーション・トレーニング – さわやかな〈自己表現〉のために』日本・精神技術研究所、2009年。


子育ては常に、子どもの権利と支配の瀬戸際という場面が多いですね。
そんな中で、権利の確認に立ち返り互いの今の課題に「YES」と、ありのまま承認できる距離感に、子どもを信じるという、大きな愛があるのかも知れません。

まとめ

以上が「子育てコーチング」の内容と理念でした。
要支援の現場ではすでに行われている部分がある事と、親子の関係の中に取り入れる事ができる新しい発見もありましたね。
子どもを承認するように、あなた自身も承認されて良いという気持ちで、より良い子育てにつなげる機会になれば良いですね。