みなさんこんにちは!今日も知って役立つ情報を皆さんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害 愛着障害」です。

愛着障害はアタッチメント障害、パーソナリティ障害ともいい発達障害と似た行動が見られます。

しかし中身はぜんぜん違います。原因が違うので、対応の仕方も全く異なります。間違った対応を続けてしまうと、お子さんにとって辛い時間が増えることになります。親御さんも本意ではないでしょう。

そんなことにならないように、見分ける方法をお伝えしていきますね!

愛着障害と発達障害の違い

両者は行動が似ていますが原因が違うので、対応が全く違います。
ここを間違えると悲しい結果になってしまいます。

問題行動が起きる原因

発達障害

生まれつき脳の機能に障害があることが原因で起こります。
つまり対人関係とは関係なく起きるのです。

誰のせいでもありません。

愛着障害

主に0歳~5歳の間の育て方が原因で起こります。
つまり対人関係に問題を抱えているのです。

愛着障害

乳幼児期に長期にわたって虐待やネグレクト(放置)を受けたことにより、保護者との安定した愛着(愛着を深める行動)が絶たれたことで引き起こされる障害の総称。

~中略~

他人と上手く関わることができず、特定の人との親密な人間関係が結べない、見知らぬ人にもべたべたするといった傾向もみられる。

コトバンク「愛着障害」

ここで大事なのは「長期にわたって」ということです。

愛着障害は長期にわたってあきらかな暴力や放置が続いたり、面倒を見る人がころころ変わるとが原因です。
この他、大人の気分で可愛がったり無視したりすることも愛着障害を引き起こす原因になります。

こう話すと、愛着障害は身近な養育者(たいていは親ですが)のせい?と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしこの場合は親も愛着障害である場合が多いので、一概に親のせいとは言いきれません。大人になってから愛着障害と診断されることも珍しくないのです。

特定の人から面倒を見てもらえて自分を受け入れてもらえる、恐怖から守ってもらえるという安心感が得られれば愛着関係は後からでもちゃんと作られます。

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都築
後からでも愛着関係は築いていけるんですね!

愛着障害の基礎を簡単に説明しているチャンネルです。
大人になっても引きずっている場合の4つのパターンについても解説されています。

愛着障害のあるお子さんへの対応


当てずっぽうに対応していたのでは、逆効果の場合もあります。ここでは主な対処方法について、逆効果になってしまうものと、心がけた方が良いことを紹介します。

こんな対応はNG!

要求に応える

一見、効果がありそうに見えますがこれは逆効果です。
子どもが要求してくるからと、求められるままに応えてはいけません。
要求をエスカレートさせてしまいます。

要求しないと得られない、次は応えてもらえないかもしれないと不安になるからです。
受けた愛情で満たされ、そのうち満足するということが無いのです。

底に穴が開いたコップには、いくら水を入れても溜まっていきません。それと同じようなことが愛情で起こっているイメージです。

このような時は要求される前にこちらから接触、声掛けをしていきましょう。
もし子どもから要求してきた時は大人主導に素早く切り替えます。
このとき、「嬉しいね」「気持ちいね」「楽しいね」などポジティブな言葉を添えます。

このように行動に対してポジティブな言葉を印象付けていくことを感情のラベリングといいます。

感情のラベリング とは?

行動と感情を言葉によって紐づけすることで、後で同じ行動をしたときにその感情が湧くように仕向けること

子どもが抱きついて来た場面を例にご説明します。

ぎゅっと抱きしめかえして、

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都築
ぎゅっとするのは気持ちいいね!

と言ってすぐ離れます。
そのあとすぐに大人から握手をして、

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都築
握手も気持ちいいね!

さらに大人からハイタッチをして、

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都築
こうすると楽しいね!!

といった流れです。
大人が主導権を握ることが大事です。

そっとしておく

無表情で人と関わらず一人でいたいように見えるからと言って、そっとしておくとますます孤立して状態を悪化させてしまいます。

反応が無くても嫌がらないなら、少しずつでも大人からスキンシップをしていきましょう。
ここでも「嬉しい」「気持ちいい」などのポジティブな声掛けをしていきます。

心がけた方が良いこと

特定の人との関係をつくる

特定の人とのつながりをしっかり形成する必要があるので、みんなで同じように接することはしません。
特定の人を決めて、要求される前にこちらからスキンシップや感情のラベリングで愛着関係を築いていきます。

上手くいったことに注目する

お子さんが愛着障害だと分かったとき、あなたはどうしたらいいのでしょうか。

それは「上手くいったこと」に注目することです。

問題行動だけに意識が向きがちですが、これからは出来たこと、上手くいったことに注目していきましょう。

上手くいったことがあれば、どうして上手くいったのかを振り返ってみる。
この繰り返しで、徐々にどんな対応が効果的か見えてきますよ。

第三者に助けてもらう

大人だって困ることがあるのは当然です。そんな時は迷わず専門家に頼りましょう。

お子さんの状態によって細かな対応が違ってきます。
どのように対応すればいいのか相談しながら進めていけるでしょう。

愛着障害の診断はとても難しいのです。

こころのオアシス
大阪府こころの健康相談センターオアシス
※診療対象は「パーソナリティ障害」になります

愛着障害と発達障害の見分け方

愛着障害の問題行動は発達障害による行動に似ている部分あります。特にADHDやASD(自閉スペクトラム症)と、似ている行動が見られると言われています。

しかし、良く観察していると特徴やその理由に違いが見えてきます。

シーン別に見分ける

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小野田
それでは、似た行動をみられるシーンごとに紹介していきますね。

1対1のときと集団でいるとき

ADHDの場合…
対人関係には問題が無いので1対1でいるときと集団でいるときで態度の違いはほとんど見られません。
落ち着いていられないのは、体を動かして安定を求める脳の機能のせいです。

愛着障害の場合…
対人関係の問題なので、相手を意識し独占できる1対1では落ち着いています。
しかし、集団になると落ち着く関係が壊されてネガティブな気持ちになってイライラします。
イライラする気持ちを紛らわし、気持ちを分かって欲しくて問題行動を起こすのです。

問題行動を無視したら

ADHDの場合…
問題行動を起こすことで注目してもらえるというプラスの感情が働きます。
周りが反応してくれると注目を浴びていると感じ、内心嬉しくなっています。

無視していると、そのうち効果が無いと感じてだんだんにやらなくなります。

愛着障害の場合…
問題行動を起こすときはかまってくれない、分かってくれないというマイナス感情が働いています。
無視してしまうとと怒りだします。

注目してくれるまで問題行動を続け、効果を感じられないとエスカレートしていきます。

片付けができないこと

ADHDの場合…
片付けるが終わるまで作業が続かなくて「片付け」の習慣がなかなか身につきません。
行動に問題があるのです。

ですから、片付けなくちゃという気持ちは持っています。

この場合、片付けの工程を分割して小さい作業を一つずつ完了させていく(スモールステップ)方法で改善していきます。

愛着障害の場合…
片付けると気持ちよくなるという感情が育っていません。

ですから、片付けなくちゃという意欲はありません。

ルールが守れないとき

ADHDの場合…
ルールを守ろうという気持ちはあります。
しかし衝動的に動いてしまう自分をコントロールするのが難しくて失敗してしまいます。

愛着障害の場合…
ルールを守ろうと言う気持ちがありません。
さらに感情が激しく動いてコントロールするのが難しく問題行動に出てしまうのです。

多動

ADHDの場合…
状況や本人の好き嫌いには影響されないので、いつでも多動になってしまいます。

ASD(自閉スペクトラム症)の場合…
自分を受け入れてくれる居場所があれば落ち着いていますが、急に環境や予定が変わるとパニックから多動になることも。

愛着障害の場合…
感情に左右されるので、ポジティブでもネガティブでも興奮状態になることで多動になります。

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小野田
感情にムラがあるのが愛着障害の特徴ですね。

参考
事例でわかる!愛着障害~現場で活かせる理論と支援を
著者 米澤好史 発行人 小林敏史 発行所 ほんの森出版株式会社

愛着障害のある子どもの、特徴的な行動

愛着障害でよくみられる行動をご紹介します。発達障害との見分けに役立つかもしません。

特定の行動がひとつ見られたからといって、必ずしも愛着障害とは限りませんので、その点はご注意くださいね。

床に体をスリスリする

接触欲求が強く、いつも物を触っていて、すぐ寝転んで床に体を接触させます。
何かに触れていることで守られているような安心感を感じているのです。

靴や靴下を嫌いますが、ASDのように知覚過敏が理由ではなく素足で直接地面に触れたいという気持から脱いでしまいます。

抱きつき

初対面でも過剰になついて、しつこく抱きつき離れません。
愛着を求めて応えてもらえても、次は見放されるかもしれないという不安でさらに求めようとエスカレートしていきます。

▼愛着障害のある方の呟きです。子どもの場合、心配に対して解決策が見つからず、上記のような行動を起こす場合もありそうですね。

異常に警戒心が強い

無表情で誰に対しても警戒して人間関係をかたくなに拒否しています。
年齢の近い子どもにも興味を示しません。

詳しいチェック項目はこちらの論文が参考になります。
↓↓↓

愛着障害と発達障害の特性のある幼児の支援について
松田真正 樋 口 好 美 居 川 寛 子
くらしき作陽大学・作陽音楽短期大学 研究紀要 第51巻第2号(通巻第91巻)2018年

併発しているとき

発達障害による行動に扱いにくさを感じている大人が育てる意欲をなくしたり虐待をしてしまうと、愛着障害を併発してしまう恐れがあります。

発達障害のあるお子さんが愛着障害を併発した場合、対応が難しくなるのはそれぞれ対応が違うからです。中には全く逆の対応が求められる場合もあります。

一人で考えても結論は出ませんし簡単に分かるものでもありません。

もしかしたらと思うことがあったら必ず専門家に相談してください。

▼併せて読みたい「発達障害の見分け方」はこちらです。
セルフチェックで自己診断ができます。

「発達障害かも!?」その見分け方と発達障害の特徴とは? | 発達障害のお子さんをもつママ達へ向けた安心メディア (rise-media-kansai.com)


まとめ

愛着障害と発達障害を見分ける方法をお話ししてきました。

愛着障害の特徴は以下のようなものがありましたね。

  • 1対1だと落ち着くが集団では多動が目立つ
  • 問題行動を起こして無視されるとどんどんエスカレートする
  • 片付けをすると気持ちよくなることが分からない
  • ルールを守る意欲が無い
  • 感情にムラがあり、興奮すると多動になる
  • 接触欲求が強く、物を頻繁に触り床に寝転んで背中をスリスリこすりつける
  • 初対面でも異常に親しく寄っていきしつこく抱きつきなかなか離れない
  • 人と関わらず無表情で異常に警戒心が強い

そして、愛着障害に対応するには次のような対応が効果的です。

  • 特定の人との関わりを深めていく
  • 子どもからの要求に応えず大人の方から触れていく
  • 感情のラベリングで行動によって得られるポジティブな感情の確認をする
  • 大人自身が「上手くいったこと」に意識を向ける
  • 専門家の助けを借りる

愛着障害は環境が原因で起きるので、対応次第で改善していける障害です。

発達障害とは対応が違うため、正しい診断を受けて判断してください。

愛着障害は大人のせいだと言う人もいるかもしれません。しかし、そのような対応をしてしまう大人も問題を抱えているケースもあるのです。大人だって、困ったときは専門機関に相談してみましょう。

誰かを責めるのではなく、幸せな未来へ目を向けていきたいですね。最後までお読みいただきありがとうございました。