皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害 5歳」についてです。
5歳頃の幼児期の子供は、誰でもある程度は落ち着きがなく、また気分によって「できたり・できなかったり」が多いもの。だから、幼児期に発達障害に気づいてあげるのはとても難しくなります。
また、子供を思うあまり、「認めたくない」という親心がはたらいてしまうこともあるでしょう。
しかし、発達障害は早期に発見してあげることが非常に重要なんです。発達障害のチェックポイントをもとに、早めに子供の様子に気づいてあげましょう。
目次
5歳うちの子が発達障害かも?チェックポイント3つ
「なんだか、ちょっと他の子と違うな」「うちの子は発達障害があるかもしれない」
こんな風に感じた時に、チェックすべきポイントは、大きく分けて3つです。
- 人との関わり・社会性
- 学習面
- 動作・活動
発達障害とは、生まれつき脳の一部の機能に障害があり、様々な症状が現れるもののこと。
通常とは脳の発達が異なるため、育てにくさや、発達の様子に違和感を覚えることもあるかもしれません。
発達障害はいくつかの種類に大別できますが、上の3つのポイントに特徴が現れることが多いです。
発達障害の中でも代表的な、ADHD、LD、ASDにおける、それぞれの特徴を見てみましょう。
発達障害それぞれの特徴
子供の特性によって、多くの場合は、ADHD、LD、ASDと診断されます。
ADHD(注意欠陥多動性障害)の特徴
ADHDと診断されるお子さんの特徴は、「人との関わり・社会性」と 「動作・活動」に現れることが多いです。
<人との関わり、社会性の特徴>
- 約束事を忘れる
- 順番を守れない
- 癇癪をおこしやすい
- 友達に暴力を振るってしまうことが多い
<動作、活動>
- 飽きっぽい
- 集中できず、簡単なミスが多い
- 外からの刺激(音や光、知らない人が廊下を通ったなど)に、反射的に反応する
- 気になるものを見つけると、衝動的に向かって行ってしまう
- 興奮しやすい
LD(学習障害)の特徴
LDのお子さんの特徴は、「学習面」に顕著に現れます。
- 聞き間違える、聞き漏らす
- 言葉だけで指示されたことが伝わりづらい
- 集団への連絡事項を、自分へのものと捉えられない
- 順序だてて話すことが苦手
- 本を読みたがらない、文字に興味を示さない
幼児期は学習場面が少ないため、LDであることは発見されづらく、診断は、学齢期に入ってからされることが多くなります。
ASD(自閉症スペクトラム症、アスペルガー症候群)の特徴
ASDのお子さんは「人との関わり・社会性」と「動作・活動」に特徴が現れやすいです。
<人との関わり・社会性>
- 何でも一人でやりたがる
- 相手の反応を気にせず、一方的に話す
- 相手の気持ちがわからない
<動作・活動>
- 興味・関心のあることには執着するようにのめりこむ
- 変化に敏感で、予定変更などにパニックになることがある
このように、発達障害は3つのポイントをもとに、特性が分かれます。
しかし、子供の特性が一つの障害の特徴に集中することばかりでなく、「うちの子はLDとASDの特徴両方ある」などということもよくあります。
その子供がどの発達障害に当てはまるかは、明確な線引きができないことも多いのです。
生まれつきいくつかの障害を併せ持つ場合もあれば、生まれつきあった障害によって、二次的に生じた障害であることもあります。
うちの子が心配!すぐに病院で診てもらうべき?
「自分の子は発達障害があるのでは…」と不安に感じている親御さんは、まずは大きな病院ではなく、下記のような身近な専門家に相談してみると良いでしょう。
- 保育園、幼稚園の先生
- 保健センターの相談窓口
- かかりつけ医
育児書やネットに書かれている子供の発達の目安は、あくまでも目安にすぎません。親御さんの不安は、専門家から見れば、個人差の範囲内だと言えるものかもしれません。
専門家から見ても受診の必要があるということであれば、通いやすい病院を紹介してくれるでしょう。まずは身近な専門家に相談してみてください。
医療機関の受診って、何をするの?
医療機関の受診を勧められたら、不安になりますよね。
受診すると、以下のような診察を行います。
<問診>
普段の生活の様子、本人や親御さんが困っていることなどを聞き取る。
<面接・行動観察>
面接に応じられる子供には、面接を行う。
また、看護師や心理士と遊ぶ様子を観察。
<検査>
心理検査、発達検査、知能検査など。
必要に応じて、血液検査や脳波の測定。
診察は多くの場合、一度では終わりません。
たった一度の診察では、子供の全体像をきちんと捉えられないからです。
診断までには数か月かかることもあります。
受診が怖い。診断名がついたら、うちの子どうなっちゃうの?
「障害のレッテルを貼られる。これからどうしたらいいの?」「診断名がついたら、この子の将来、どうなっちゃうの?」
受診を勧められたら、こんな風に不安に思う人もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、診断名をつけて、医療機関の役割は終了ではありません。
そこからが、生涯にわたるサポートの始まりです。
診断名が付いたら…
診断名をつけるのは、レッテル貼りのためではなく、その子に合った支援をするためです。障害はなくなる、治療できるというものではありません。
一方で、適切な支援があれば、生活する上での困難は克服していけるものです。医療機関や、その後関わっていく教育機関と相談して、適切な支援をしていけば、子供の「生きづらさ」を少しでも解決していけるでしょう。
しかし、子供に診断名がつくことや、認めたくないという思いで、親御さんが受診を遅らせてしまうことも少なくありません。
診断が遅れると、適切な支援を受けることができず、二次的な障害(人間関係の悪化、学力不振、頭痛、チックなど)を生じさせる可能性もあります。
当施設職員Aさんも、他施設に勤務当時、「この子に、もっと早く支援の手が差し伸べられていれば」「この子に別の支援をしてあげたいけれど、親御さんの理解が得られないから難しい」と思うことが時々あったそうです。
まずは、親御さんが勇気をもって、身近な専門家に相談してください。そして、必要があれば、医療機関を受診してください。
医療機関の受診が、子供を暗い将来へ導くのではありません。受診は、子供にとって、より明るい未来への第一歩なのです。
お子さんの様子に、チェックポイントに当てはまることが多いのであれば、遅くとも5歳までには受診することを勧めます。
まとめ
- 発達障害のチェックポイントは3つ
- 医療機関にかかる前に、身近な専門家に相談しよう
- 医療機関では様々な診察があり、長期にわたることが多い
- できる限り早く発達障害の兆候に気づき、受診しよう
小さな子供の発達障害を発見してあげるのは、難しいものです。どの子でも、少なからず、落ち着きのない一面や、発達の個人差があると思います。
しかし、社会性や行動などに、何らかのサインが現れていることも。子供の様子をよく見取って、より良い未来のために、必要であれば、適切な支援を早く受けられるようにしてあげてください。