皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害 小学生 トラブル」についてです。

発達障害のあるお子さんは、複数のトラブルを抱えていることが多いです。

小学生になると、それまでよりも厳格な集団生活が始まり、その中で発達障害の特性が現れ、トラブルになってしまいます。

発達障害は、早期に発見し、必要な支援をすることがとても重要なんです!

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橋口
トラブルを放置しておくと、更なるトラブルに発展してしまったり、二次的な障害を生じてしまったりする可能性がありますよね。
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小野田
トラブルが小さいうちなら、簡単に解決したり改善したりしやすいので、できる限り早く手だてを講じてあげたいところです。

発達障害のある子供が起こしやすいトラブルとは?

小学生になると、それまでは目立たなかった、発達障害の特性が現れやすい状況となることで、様々なトラブルが生じてきます。

トラブルは大きく分けて3つ

発達障害のある小学生のお子さんは、大きく分けて次の3つのようなトラブルを起こしていることが多いです。

  • 集団生活に馴染めない
  • 良好な人間関係を築くのが難しい
  • 授業を受ける上で困難がある

具体的にはどんなトラブルになっているのか

上記の3つは、具体的に以下のようなトラブルになっています。

具体的なトラブルの例

・1コマの授業を座って受けることができず、出歩いてしまう
・持ち物の管理ができず、ロッカーの上や床に持ち物が散乱している
・小さなことでキレやすく、気持ちをなかなか落ち着けられない。
・もの覚えが悪い。
・相手の反応を気にせずに一方的に話し、会話にならないことが多い。
・計画や予定が狂うとパニックになりやすい。
・TPOをわきまえた服装や、態度をとることができない。
・忘れ物をしたり、予定を忘れたりすることが多い。
・自分だけが周りと違う行動をとっていることに気が付かない

この中であてはまるものが複数あり、それが本人や周囲にとって深刻であれば、そのお子さんは発達障害をもつ可能性があります。

なぜトラブルを起こしてしまうのか

発達障害をもつ人は、脳機能に何らかの障害があることで、想像力や社会性、コミュニケーション能力が欠けてしまうのです。

これらが欠けてしまうことで、集団生活に馴染めなかったり、良好な人間関係を築けなかったり、しっかりと授業を受けることができなくなったりします。

お子さんがこのようなトラブルを起こすと、親の育て方が悪い、しつけがなっていない、などと考えてしまう方もいるかもしれません。

親の関わり方が、お子さんに少なからず影響を与えることは事実です。

しかし、発達障害はあくまで脳機能の障害であって、このようなトラブルを起こしてしまうのは、本人のやる気の問題や、親の育て方やしつけの問題ではありません。

↓発達障害があるかどうかの簡単チェックと特徴まとめ

トラブルの改善方法とは?

どのトラブルにも通じる、改善方法の考案手順はあります。

しかし、子供の起こすトラブルに対して「これをすれば大丈夫!」という万能な解決方法は、残念ながらありません。

なぜなら、一人一人子供は違いますし、環境も違うからです。

同じトラブルを抱える子であっても、同じ方法で解決できるとは限らないのです。

一人一人オーダーメイドの改善方法が必要になります。

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橋口
一人一人、オーダーメイドの改善方法が必要なんですね。
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小野田
「一人一人に合った」というと、難しく感じるかもしれませんが、改善方法の考案には手順があるので、それに沿って考えていきましょう!

まずは学校と家庭での連携が大前提

まず一番大切なことは、学校と家庭で連携を図ることです。

なぜなら、学校で起こる問題を家で解決することは難しく、逆もまた然りだからです。

人間関係の問題など、いくら保護者が手立てを講じようとも、学校での子供の様子を毎日観察したり、必要な時に支援をしたりすることはできません。

また、忘れ物が多いなどの問題は、学校に来てからでは、どうすることもできないのです。

トラブルの改善には、トラブルが起こっているその場面での手立てが必要になります。

なので、学校と家庭で連携を図り、情報共有できるようにしましょう。

改善方法の基本

改善方法は、以下のような手順で、学校・家庭・本人の3者(+カウンセラー)で考えるのが基本です。

改善方法の基本

①トラブルのリスト化
②優先順位をつけ、目的を1つに絞る
③行動の設定
④目標の設定
⑤実行と評価

この手順で、改善方法を考えていくのですが、ここで大切なことは、本人を交えて、本人が納得する方法を講じることです。

そして、①~⑤のどの手順においても重要になってくるのが、具体的に考えることです。

詳しく見ていきましょう。

①トラブルのリスト化

発達障害のある子供は、いくつかのトラブルを抱えていることが多いです。

トラブルが多すぎて、何から手を付ければいいか分からない、ということも少なくありません。

そこで、リスト化することで、今抱えているトラブルを明確にする必要があります。

ここでとても大切なことは、具体的にリスト化することです。

悪い例

・授業態度が悪い

↓具体化

良い例

・授業中に出歩いてしまう
・大きな声で突然質問して、授業を遮ってしまう

このように列挙すると、膨大なリストになってしまうことを不安に感じるかもしれません。

しかし、授業中に出歩いてしまうことと、大声で授業を遮ってしまうことは、同じ対策では解決しない場合が多いです。

少しずつであっても、確実にトラブルを解決していくために、具体的にリスト化しましょう。

②優先順位をつけて目的を1つに絞る

リストができたところで、どのトラブルから手を付けるのか、1つに絞りましょう。

ここで大切なことは、一番解決したいトラブルを選ぶのではなく、手を付けやすいもの、改善しやすそうな簡単なものを選ぶことです。

簡単なトラブルであっても、解決できれば、子供に自信をつけることができます。

小さな成功体験を積み上げることで、自分に自信をつけることができ、さらに、トラブル解決への意欲をもたせることにもつながります。

また、リストが膨大な量になると、1つだけしか選ばないのでは、意味がないように感じるかもしれません。

しかし、複数のトラブルを取り上げることでどれにも集中できず、結局どれも成功しないということもあり得ます。

なので、まずはトラブルを1つだけを選択しましょう。

③行動の設定

1つトラブルを選択できたら、そのトラブルを起こさないための対策を決めます。

ここで大切なことは、「具体的な行動」を決めることです。

例えば「授業中に出歩いてしまう」というトラブルであれば、「出歩かないように気をつける」という対策はNG。

出歩くという行動の代わりになる、別の「行動」を設定しましょう。

例えば、「出歩きたくなったら、手を挙げて先生に知らせる」といったものです。

「気をつける」という対策は具体性に欠け、子供は何をしたら良いのかわかりません。

子供が、トラブル解決のために何をすればよいか、行動を具体化しましょう。

④目標の設定

トラブル解決のための具体的な行動が決まったら、それを評価するための目標を設定します。

目標設定で大切なことは、確実に達成できる簡単なものであることと、具体的なものであることです。

確実に達成できる目標にし、成功体験を積み重ねていけるようにしましょう。

そして、できる限り具体的に、可能であれば数値で目標を定めます。

「1日に1回」、「算数の授業の時は」など、子供自身が目指せる具体的な目標にしましょう。

⑤実行と評価

行動と目標が決まったところで、子供に実行してもらいます。

そして、実行した結果を目標と照らし合わせて評価します。

目標を達成できた場合は、たくさん褒め、自己肯定感を高めてあげましょう。

そして、新たな目標を設定したり、次のトラブル解決に着手します。

しかし、簡単な目標であっても、達成できないこともあるでしょう。

ここで大切なのは、「できなかった」ところではなく、「できた」ところに注目することです。

悪い例

「1日に1回」を目標としたけれど、毎日はできなかった。

↓できたところに注目

良い例

「1日に1回」を目標としていた。月曜日と火曜日は実行できた。

子供が達成感を味わえることが大切です。

しかし、目標をほとんど達成できていない場合は、目標の設定が厳しすぎるか、もしくは設定した行動が子供に適していない場合があります。

このような時は、子供が「また失敗した」という気持ちになってしまう前に、早めに見切りをつけて、行動や目標の再設定をしましょう。

これら①~⑤の手順を繰り返して、トラブルを少しずつ解決したり、改善させたりしていきます。

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橋口
でも、トラブルだけでなく、子供の得意なことや好きなことにも注目してあげたいですよね!
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小野田
そうですね。
そこを褒めて伸ばすことで、トラブル解決のヒントになることもあるので、できることはたくさん褒めて伸ばしていきましょう!

子供のトラブルに悩んだ時の相談先は?

小学生のお子さんにトラブルが多い、発達障害かもしれない、という時に相談する窓口は以下のようなところがあります。

  • 担任の先生
  • スクールカウンセラー
  • 保健所、保健センター
  • 児童相談所
  • かかりつけ医

お子さんの学校での様子を一番よく知っているのは担任の先生です。

相談できるようであれば、まずは担任の先生に相談できるのが一番ですね。

その上で、スクールカウンセラーやその他の機関にも相談してみるのがベストです。

また、私たち放課後デイサービスのスタッフにも、お手伝いできることがあるかもしれません。

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小野田
ぜひ、ご相談ください。
子供たちのより良い生活のために、一緒に考えていきましょう!

まとめ

  • 発達障害のある子供がおこしやすいトラブルは、集団生活、人間関係、授業態度に関することが多い。
  • トラブルを起こしてしまうのは、本人の気持ちや親の育て方の問題ではなく、脳機能の障害が原因。
  • トラブルのリスト化、解決のための行動設定、目標設定は具体的に。
  • 相談先はまずは担任であることが望ましいが、色々な機関を頼ってよい。

発達障害のあるお子さんは色々なトラブルを抱えていることが多いです。

本人も親御さんも、悩んでいるうちに、何が問題なのかわからなくなってしまっていることも少なくありません。

まずは、担任の先生や専門家に相談し、どんなことに困っているのか、明らかにしましょう。

一つ一つ少しずつでも、解決、改善していくことで、お子さんの生活は必ずより良いものに変わっていきます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。