音に敏感なのは発達障害が原因?｜不快な音に対する対策4選とオススメグッズ

今日も皆さんと一緒に発達障害等に関する学びや情報交換の場所になることを願って投稿させて頂きます。

今日のトピックスは「音」についてです。

「音を異常に大きく感じる」
「時計の秒針の音が気になって我慢できない」
「人ごみの声が大きすぎて会話に集中できない」
「救急車のサイレン」などなど・・・

なにか特定の音、ヒト、突然鳴る予測不能な音などそれらの何かしらが苦手なのは、
発達障害のなかの「自閉スペクトラム症」が関係しているかもしれません。

また、この音に過敏なことを聴覚過敏といいます。

この記事を読まなければ、聴覚過敏を軽減することが難しいかもしれませんが、これから聴覚過敏の対策についてお伝えしますので、読むことで軽減できるかもしれませんのでよかったら参考にしてみてください。

聴覚過敏の原因

聴覚過敏の原因は大きく分けて3つあります

上の表にあるように聴覚過敏は突発性難聴やメニエール病、うつ病などの病気が原因の場合もあります。
これらの病気を治すことで、聴覚過敏が解決できることもあります。
ですので、まずは耳鼻科や精神科などの専門機関へ相談をしてみましょう。

発達障害でみられる聴覚過敏について

自閉スペクトラム症などの発達障害がある人は聴覚や味覚などの五感が定形発達の人に比べて、外部からの刺激に対して鋭敏または鈍感という特性があるといわれています。

ある音に対して、耳をふさぐことや泣き叫ぶなどの強い拒否反応がみられることもあります。

発達障害のある人に聴覚過敏などの感覚過敏が多くみられる原因は分かっていません。ですが、特別支援学校（知的障害）でのアンケート調査をみると多くの子どもたちが聴覚過敏があることがわかります。

他にも、Rosenhallらは、自閉スペクトラム症患者の18.3％に聴覚過敏があると報告しています。
引用文献：自閉症スペクトラム障害における聴覚過敏

聴覚過敏に関して、この薬を服用すれば治るのように決まった治療が現段階ではありません。病院や医師によって治療の仕方は様々です。薬やカウンセリング、生活指導や耳鳴りに対してはTRT（Tnnitus Reteraining Therapy）という治療をしてもらえる病院もあります。

「病院にいく以外にできることはないの？」と思われた方もいらっしゃると思います。そんな方には自分でできる対策で軽減できる場合がありますので、次に紹介させていただきます。

• 発達障害の人に多い聴覚過敏ってどういうもの？
• 本人や周りの人はどう対応したらいいの？について紹介された動画があり、分かりやすかったので掲載させていただきます。

聴覚過敏の対策

その人によって不快な音は違ってくるため、対策もその人に合わせて行っていく必要があります。
ここではほとんどの音に有効と思われる対策について紹介させていただきます。

静かな場所に移動する

休み時間に教室が生徒たちの声でガヤガヤすることがあると思います。たくさんのひとの声が苦手な場合は、図書館などの静かな場所にさっと移動するといいかもしれません。

時間帯をずらす

お昼の12時ごろファミリーレストランに行くと人がものすごく多いですよね。そのようにその場所に多くの人が集まりやすい時間があります。その集まりやすい時間をさけて外食などに行くとわりと静かであったりしますので、いく場所はすいているときにいくといいかもしれません。

ストレスを軽減する

ストレスは自律神経を乱す原因となります。自律神経が乱れることで聴覚過敏がでやすくなったり、悪くなることがあります。ですので、しっかりと睡眠をとったり、ストレスの原因を解決するようにします。

ストレス軽減方法は人によって様々かと思います。ですが効果的な方法を紹介させていただきます。

１、適度な運動

ウォーキングなどの軽い運動で血流がよくなります。他にもドーパミンやセロトニン、エンドルフィン、オキシトシンなどの「幸福ホルモン」や、アドレナリンの分泌をうながし、気分が明るく・元気になります。
特におすすめなのがグリーンエクササイズという自然の中で運動する方法で、この方法は1日に5分でストレスがかなりのレベルで軽減されるそうです。また、家の近くに森がない場合は緑の多い公園でも効果があるようです。

2、笑う

笑うことで免疫力が高まる、自律神経が整う、脳が活性化するという効果があります。今はYouTubeなどでお笑いが簡単にみつけることができるので、自分が大笑いできる動画を見つけてみるといいかもしれません。

3、良質な睡眠

身体や脳を休めるために欠かせない睡眠にはたくさんのメリットがあります。不安感やストレスが軽減して精神的に安定する、副交感神経が優位になることによる疲労回復、成長ホルモンの分泌による成長や細胞修復、免疫力アップなどが効果にあります。

そんな睡眠のメリットをしっかりと受けれるようにするためには、「良質な睡眠」をとることが必要になります。
良質な睡眠をとるために意識したいのは、「眠りはじめ90分」ここの睡眠の質をよくすることが特に大切です。

• 食事は就寝2時間前までにする（食べ物が胃に残っていると身体に負担がかかり、安眠できません。）
• 入浴も就寝2時間前までにする（2時間前に身体を温めることで、寝る頃には深部体温が下がって自然と深い眠りが得やすくなります。）
• 寝る30分前は脳に刺激を与えない（ゲームやスマホをみるなどがよくないです。おすすめは本を読むです。）
• 理想的な睡眠時間は大人で7時間程度（7時間が1番病気の発生率が低いという研究結果もあります。まれにショートスリーパーという短い睡眠でも問題ない遺伝子をもった方がいますが、10万人4人程度ですのでほとんどの方があてはまりません）

睡眠の大切さは私自身も実感しています。以前は6時間睡眠くらいで起きたときにスッキリせず、日中もぼんやりしていました。そのせいかミスも多かったように思います。ですが、寝る前にリラックスするようにして、最低7時間は睡眠をとるようにしたことで日中元気になりミスが減りました。

他に、「なかなか眠ることができない…」という方におすすめなのは「ホワイトノイズ」と言われる音です。波の音などがそうなのですが、こちらは私もなかなか眠れない時に聞いています。リラックスできます↓

睡眠導入用の動画はYouTubeにいっぱいありますので、ご自分が一番リラックスできる動画を探してみるのもいいかもしれません。

子どもの睡眠時間について

子どもは身体や脳の成長・発達のために睡眠はさらに大切になります。
では、昼寝を含めて子どもは何時間睡眠が理想的でしょうか？
米国睡眠医学会によれば、

• 4ヶ月～12ヶ月：12～16時間
• 1～2歳：11～14時間
• 3～5歳：10～13時間
• 6～12歳：9～12時間
• 13～18歳：8～10時間です。

イヤーマフなどの道具を使う

聞こえる音が不快であれば、その音を聞こえにくくする。それに役立つのがイヤーマフなどの防音グッズです。身につけるだけで音を聞こえにくくするため、聴覚過敏の方にとって自分を守るツールになります。

このイヤーマフなどのグッズは次に紹介させていただきます。

聴覚過敏の困ったを道具で解決

防音保護具と聞いて何を思いうかべますか？「耳栓？」と思う方もいらっしゃると思います。

確かに耳栓は、百円ショップにも売っていて一番身近な防音保護具だと思いますが、防音保護具には他には「イヤーマフ」があります。

それらは製品ごとに遮音性能が違います。騒音の環境に合った聴覚保護具を選択し、正しくつけることが大切になります。 注意点としては、外を歩いている時に使用することで遮音されて不注意になることや（聞きたい情報を逃す可能性）、聴覚過敏の慢性症につながる可能性もあるという専門家の意見もあります。

使用に関しては耳鼻科で相談したり、必要な時のみにすることでリスクを減らすようにするとよさそうですね。

確かにデメリットもありますが、それ以上のメリットがあるのが聴覚保護具です。聴覚保護具を使用し始めたことで今まで悩んでいた聴覚過敏が軽減したというケースはネットをみてもたくさんあります。

次にそんな聴覚保護具について紹介させていただきます。

耳栓とイヤーマフの特徴

耳栓は、耳の穴の中に入れて耳を塞ぐものです。

対してイヤーマフは耳あてのように耳全体を覆うものになります。見た目はヘッドホンのようです。

それぞれにメリット・デメリットがあります。

耳栓やイヤーマフを選ぶうえで大切になってくるのが「遮音性」（防音性）です。

この遮音性について次に説明していきたいと思います

遮音性とは

遮音性を示す基準として、「NRR（北アメリカを中心とした規格）」や「SNR（欧州連合を中心とした規格）」があります。

ここでは、日本でよくみかける「NRR」について紹介させていただきます。

NRRの数値は「現在の騒音をどのくらい（何㏈）下げることができるか」をしめしています。

NRRが大きいほど耳栓やイヤーマフの性能が良いことになります。

実際の騒音レベル

「現在の騒音レベル（㏈）」－「NRR値」＝耳栓やイヤーマフをした状態の騒音レベル

騒音レベルをどのくらい下げられるか（NRR）が耳栓やイヤーマフの性能なので、例えば80㏈の環境で20NRRの耳栓やイヤーマフを使うことによって60㏈まで抑えることができます。

「遮音性」は大きさだけでなく周波数（音域）もあります。人間の耳で音として聞くことのできる周波数は20～20000Hzとされています。

例えば、健康診断で行う聴力検査（あのピーという音が聞こえるかどうかのテスト）では1000Hz（低音）と4000Hz（高音）の2つの周波数で行われています。

どの周波数がどんな音か

音の大きさと苦手な周波数を遮断できるものを選ぶことが大切になってきます。

耳栓・イヤーマフの選び方

まずは耳栓やイヤーマフの選び方についての紹介をさせていただきます。

耳栓やイヤーマフの選び方で大切なのが「遮音性」はもちろん、「つけ心地」「用途」です。

耳栓の種類

耳栓には種類があります。その種類によってつけ心地や用途が変わります。

イヤーマフの種類

イヤーマフにも種類があります。

• 遮音方法の種類

• 形状による種類

「勉強している時に集中したい」や「工事現場の音を防ぎたい」、「人との会話はできるようにしたい」などどのような音から自分を守りたいかによって選ぶ防音保護具が変わってきます。

同じNRR値の防音保護具でも防げる音域が違うので確認して選んでみるといいかもしれません。

オススメの耳栓

キングジム デジタル耳せん MM2000

キングジム デジタル耳せん MM2000 posted with カエレバ楽天市場で探すAmazonで探すYahooショッピングで探す

特徴

デジタル耳栓は、「騒音は消えて、必要な声は聞こえる」新しいタイプの耳栓です。アナウンス音や呼びかけ声まで聞こえなくなってしまうという従来の耳栓のデメリットを解決しています。 車内騒音や、空調音、機械音などの「環境騒音」をイヤホンに内蔵された小型マイクロホンで収音します。そして、その逆位相の音を出すことで騒音を打消しています。

• 環境騒音はカットし、必要な音は聞こえる
• イヤホンケーブル一体型のすっきりした形状
• ＵＳＢ給電により軽量化した本体
• 防滴・防塵設計（ＩＰ５２相当）
• ノイズキャンセルレベル：最大-25dB

口コミ

悪い口コミ ・子供の声も近くを飛ぶ飛行機のジェット音もカットされません。 ・風の強い屋外では、風の音が増倍されるので使えません。 ・耳栓やイヤーマフなどと使い分けるといいと思います。 参考リンク：楽天より 良い口コミ ・車の走行音も聞こえるけど、エンジンの低音がカットされるので道路を歩行する際にツラい感じではなくなります。 ・商業施設ではざわめきやドーっという機械音が静かになるので、買い物しやすくなりました。 ・雑音部分をカットするのは得意ですが、大きな音やアナウンス、話し声は普通に聞こえます。 参考リンク：楽天より 雑音部分をカットするのには長けていそうです。人によって効果あるないは変わるとは思いますが環境騒音をカットしてくれるのは画期的ですね。

LOOP　イヤープラグ

LOOP ?性能イヤープラグ LOOP-BLACK ブラック posted with カエレバ楽天市場AmazonYahooショッピング

特徴

こちらのイヤープラグはつけた見た目はリングのような形でとても耳栓には見えませんが、なんと20㏈も音量を低減します。 もともとは、大音量のコンサートなどで難聴になるのを防ぐのコンセプトにしていますが、この見た目で音はそのままに20㏈低減できるので、「目立ちたくない」という方にも使えます。

• 独自に開発された構造とフィルターを組み合わせることで自然なサウンドのモニタリングを可能としています
• 耳にフィットするイヤーチップを付属しておりますので、快適で長時間でも疲れない装着感があります
• 今までに無いリング形状のスタイリッシュなデザインと豊富なカラーバリエーションをコンセプトとし、大切な音楽を長く楽しむために開発されました
• 仕様　　サイズ：直径1.5cm、 重量：2g、 素材：ABS樹脂

口コミ

悪い口コミ ・私は聴覚過敏です。こちらは全く使い物になりませんでした。遮断率は5dbくらいでは？扇風機の音もエアコンの弱レベルの音もしっかりきこえます。 ・特別なノイズを軽減する能力はありません。さらに、耳栓は使い捨てフォームプラグほど快適ではありません。お金の無駄遣い(海外のレビュー) ・リング部分はちょっと触れただけではずれやすい(海外のレビュー) 参考リンク：Amazonより 良い口コミ ・バイク走行中もっとも音が大きくなる場面はトンネルかと思いますが、装着して走行したところ、普通の道路を走っている時と変わらないくらい音がカットされていて、反響している大きな音には特に効果を感じました。 ・聴覚過剰のため、外出の際付けるようにしています。少し聞き取りにくくはなりますが、電車の音や子供の鳴き声が以前ほど辛く無くなりました。 ・ループは、睡眠中でも素晴らしいホールドを持っています。飛行機にのっているときに迷惑な騒音をはるかに楽にしてくれてリラックスするのを手伝ってくれました。(海外のレビュー) 参考リンク：Amazonより こちらは、全ての音を低減してしまうため会話などは聞き取りにくくなることや、全く使い物にならないという人もいるため、万人に効果的ではないかもしれません。ですが、Amazonのレビューは4.2と高評価です。聴覚過敏の方にもおすすめというデビューもあるため検討してみる価値はありそうですね。

オススメのイヤーマフ

Mpow 防音イヤーマフ

Mpow 防音イヤーマフ ブラック posted with カエレバ楽天市場AmazonYahooショッピング

特徴

こちらのイヤーマフは、軽いのに遮音性が優れています。NRR値は29㏈です。子どもでも使うことができてデザインもシンプルです。

• 人間工学に基づく設計で耳へのフィット感が良く、長時間使用していても快適です
• ヘッドバンドは調節可能なので、子どもから大人まで使うことができます
• 本体が238gと軽量です
• 遮断タイプはパッシブ

完全な静かさは求められませんが、ある程度音を遮断するのには充分そうです。評価も少ないですが、高評価なのも安心ですね。   他にも、お値段ははりますが、ノイズキャンセリング機能のついたヘッドホンというのもあります。

BOSE QUIETCOMFORT 35 2 Blutoothヘッドホン

BOSE QUIETCOMFORT 35 2 BLACK Bluetoothヘッドホン posted with カエレバ楽天市場AmazonYahooショッピング

特徴

こちらは、周りの環境に合わせてノイズキャンセリングレベルを3段階で切り替え可能です。ヘッドホンなので音楽を楽しむのが目的ではありますが、ノイズキャンセリング機能があることで必要に応じて遮音できるのは便利ですね。

口コミ

悪い口コミ ・数回の使用で耳当てのクッションがポロポロ落ちるようになってしまいました。音質、遮音は流石ですが品質が良くないです。高い商品だけに残念でした 参考リンク：楽天より 良い口コミ ・遮音性が高く、NCを入れた瞬間、静謐な世界に入り込めます。掛け心地も軽く、一日中つけていても疲れません。値段相応以上の素晴らしい買い物でした。 ・ノイズキャンセル機能は大変パワフルで、電源を入れて装着しただけで周囲が静かになります。本製品購入は静かな個室をひとつ確保したくらいの価値があったように感じています。 参考リンク：楽天より レビューは、悪い評価がほとんどなく、遮音性に優れていることがわかります。こちらの製品に限らずノイズキャンセリング機能のついたヘッドホンはビックカメラなどの大型家電量販店で試着できるところもあるので、試着してから購入を検討するのもいいかもしれませんね。

道具を使用するときの注意

耳栓やイヤーマフはどうしても使用すると目立ってしまい、場合によっては周りから良くない反応をされる場合もあります。ですので、学校などで使用せざるを得ない場合は担任の先生などに相談し、周囲に理解してもらう必要があります。 「メガネはつけていても何も言われないのに、聴覚過敏はわざわざ周囲に理解してもらう必要があるなんて…」と思いますよね。確かに今は、聴覚過敏に対して理解が浸透していないのは事実です。 ですが、「聴覚過敏保護用シンボルマーク」というものがあります。 こちらのマークは無償で公開しているため、活用することで周囲に理解してもらうことも容易になりそうですね。 「聴覚過敏保護用シンボルマーク」の詳しい内容はここから！

まとめ

聴覚過敏の原因の一つに発達障害が関係していることもあります。ですが、聴覚過敏は対策次第で軽減することができます。 特に、道具で軽減できる場合もあるため意外と簡単に軽減できるかもしれませんので、試してみてはいかがでしょうか？