皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害と奇声」についてです。
お子さんを育てているご家庭の中には、お子さんが発する「奇声」に困惑される場面があると思います。
今回は、奇声の理由や発達障害を抱えるお子さんの場合の奇声の理由や対処方も含めて調べてみました。
少しでもお役になれば幸いです。
目次
奇声が多い子どもは発達障害が原因なのか
奇声の回数が多くなると、どうしても考えてしまうのが発達の問題です。しかし、奇声を発することだけでは発達障害とは言いきれません。
まず、どうして奇声を発するのかの理由を観察してみてください。具体的にどんなパターンがあるのか調べてみました。
0歳から1歳の場合
乳児期と言われるこの年齢の場合、自分の状態や気持ちをうまく表現できません。それが奇声となってしまうことがあります。
- ミルクがほしい
- オムツを変えてほしい
- 不安でいっぱい
- 疲れていたり、眠い
- 声を出すのが楽しい
- 注目してほしい
2歳から3歳の場合
この年齢になると、2歳の「いやいや期」から3歳の「わがまま期」に突入し、自己主張が激しくなってきます。
できることも増えていく一方で、できないこともあり、もどかしくイライラすることが増えていきます。
- 上手に言葉にできない
- 身体を思うように動かせない
- 感情の出し方がわからない
4歳以上の場合
年齢も4歳を超えてくると、言葉での理解もできてきます。ただ、個人差や理解ができてもコントロールができないこともあります。
- 周りの反応を楽しんでいる
- 体力が有り余っていたり、気持ちのコントロールができていない
気になることが多いと、ストレスになります。専門の機関に相談することも必要ですね。
発達障害とは?発症しやすい年齢と奇声の理由
発達障害には種類があります。奇声以外の症状を見るためにも、どんな症状があるのかを確認してみてください。
発達障害の種類
発達障害には大きく分けて3つに分類されております。
主な症状
•社会でのコミュニケーションや人との関わりに難しさがある
•限定された行動、興味、反復行動
•感覚に関する過敏性や鈍感性
主な症状
•不注意(集中力がない)
•多動性(じっとしていられない)
•衝動性(思いつくと行動してしまう)
主な症状
全般的な知的発達に遅れがないものの、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算・推論する」ことが難しい
他にもチック症や吃音も発達障害の中に含まれています。
年齢別に発症しやすい発達障害の例
奇声以外の症状がある場合、どの障害にあたるのかの判断はある程度の年齢に達していないと難しい傾向があります。
乳児期にあたるこの時期は、「自閉症スペクトラム(ASD)」の特性が一番わかりやすくなります。
この年齢では、身体的な発達もあり「注意欠如・多動性障害(ADHD)」の傾向がわかりやすくなってきます。
小学生になると、本格的に義務教育が始まり、授業を受けることになります。この時期にわかりやすくなるのが「学習障害(LD)」です。
奇声は発達障害のどの特性が原因となるのか
年齢が低いことで、発達障害の特性が分からず対処に困惑してしまう保護者の方も多いと思います。どんな原因があるのかみてみましょう。
伝えたいことが相手に上手く伝わらず、もどかしさから奇声として現れていることが考えられます。
感覚的に必要以上に刺激を感じとってしまうことで耐え難い苦痛が奇声となってしまうことも考えられます。
触覚過敏だと、肌に触れる衣服の性質、洗剤や柔軟剤などに反応したり、他にも肌に触れられることも苦痛に感じている場合もあります。
聴覚過敏だと、特定の音を嫌がっている場合があります。身近にあるため、大人にはわかりにくい場合もあります。テレビ、洗濯機、扇風機など、話すことができない場合は、子どもの様子をよく観察してあげてください。
嗅覚過敏の場合も同じ考え方で、探してみてください。柔軟剤や洗剤、ご飯の炊ける匂いなど観察しないとわかりづらいことがあります。
チックとは、本人に意識とは関係なく出てしまう素早く短い身体の動きや声を出してしまう動きのことです。
「運動チック」と「音声チック」の2種類があり、チック症状が重度になった「トゥレット症候群」というものもあります。
奇声と関係があるのが「音声チック」と「トゥレット症候群」です。「あ!」や「お!」、咳払い、鼻すすりなどを繰り返します。
「トゥレット症候群」では、わいせつな単語や人に良く思われない単語を本人の意思に関係なく連発して発してしまうこともあるようです。
チック症状について詳しい記事がありますのでご紹介します。
奇声を発することで、周りの反応を見ていることがあります。それがその子のコミュニケーションと考えられることもあります。
また、知的障害がある場合、奇声がその子なりの歌のようになっていることもあるようです。
奇声を発する子どもへの対処方法
奇声を発する理由が理解できても、頻回であったり、場所によっては止めてもらいたいこともありますよね。
年齢や障害のケース別で対処方を調べてみました。
0歳から1歳までの子どもの場合
- オムツ交換
- ミルクを与える
- 静かな場所で寝かせてあげる
- 不安な状況なら抱きしめてあやす
- 環境を変えてあげる
- 声を発することを楽しんでいるなら、「シー」と少しずつ教えてあげるところから
- 過敏になっていることがないか、あるなら取り除くか変えてあげる
2歳から3歳までの子どもの場合
- 共感してあげる
- 伝え方を具体的に教えてあげる
- 怒らず理由を教えてあげる
伝え方がわからないことで、感情が奇声となっているなら、まずは気持ちを受け止めてあげてください。共感してあげるところからですね。
その後に「こうしたらいいね。」など具体的に教えてあげることを根気よく続けていく必要があります。
怒っても行動は改善されませんし、怒られすぎると自己肯定感も低くなっていきます。
4歳以上の子どもの場合
言葉の理解もできるようになる年齢ですが、個人差はあります。また、理解できていても奇声を発することを楽しんでいることもあります。
周りの反応を楽しんでいることもあるので、奇声を出しているときは無反応を徹底し、奇声をあげていないときに褒め倒すやり方も!
大事なのは、大人の態度をコロコロ変えないということです!無反応を徹底させることですね!
あとは、体力が有り余っているときは、運動や遊びを見直して発散させてあげることも大事ですね。
発達障害を抱える子どもの場合
発達障害を抱えている場合も、伝え方がわからないことが奇声の大きな理由になります。強制すると大きなストレスになってしまいます。
言葉の遅れが原因で、伝え方がわからない場合は、言葉を代弁して教えてあげる。誰かを呼んでいるなら「ママだよ。」などですね。
声の大きさのコントロールができていない場合は、大きさの種類に名前を付けて教えていく方法もあるようです。
「大きな声」、「小さな声」、「1ぐらいの声」、「3ぐらいの声」など、その子が理解していけるような工夫が必要ですね。
発達障害のお子さんの中には、感覚的な過敏が伴っている場合があります。その子が何に反応しているのか詳しくみてあげてください。
感覚過敏は我慢できるレベルではありませんので、取り除いてあげることが大事です。
触覚過敏であれば、衣服の種類や洗剤を変えてみる。抱かれることを嫌がる場合は、抱き方を変えてみたり合った方法を探してみましょう。
聴覚過敏であれば、反応しているものを取り除くことも大事ですが、外出先などでは全て取り除くことが難しいときがありますよね。
耳栓などがありますが、小さな子どもには付けるのが難しいので、イヤーマフなどが使いやすいかもしれません。
嗅覚過敏であれば、嫌な匂いを取り除く以外にも、その子が普段安心できる匂いを洗濯で取り除いてパニックを起こすことも考えられます。
外出先では、マスクやタオルなどで軽減してあげるといいですね。
「イヤーマフ」はどんなものがあるのか調べてみました。
商品名 | 住友スリーエム 3M(スリーエム) PELTOR イヤーマフ(ヘッドバンドタイプ) X4A 防音 |
価格 | 5,740円 送料無料 |
概要 | 重量:234g カップ部厚:46mm |
▼クチコミ
•キッズ用と迷ったケド、こちらで正解でした。痛いとか、重いとか、そんな愚痴を言うこともなく、かっこいいでしょ☆と、自慢気に、見せびらかしています。長く使えそうです。つけた感じは、しっかり、耳をふさいでいるので、テレビの音などは、聞こえはするが、半減してます。イヤーマフ付けてる状態の息子に、話しかけても、振り向いてくれるので、声も聞こえてるみたい。しかし、うるさくない~と、ご機嫌です。
発送も早くて助かりました。ありがとうございました。
•聴覚過敏の娘のために購入。簡易なイヤホンでは回避されなかった雑音等がかなり軽減されるとのこと。ぎゅっと抑えられる感覚も落ち着けるみたいです。ただ眼鏡をかけているので少し痛くなる時もあるようです。冬に購入して使っていますが、夏の暑さに耐えられるかちょっと心配です。
引用:楽天レビュー
チック症状がある子どもの場合は、意識することが症状の悪化に繋がりやすいため、行動を指摘したり、注意することはやめてください。
緊張時よりは、リラックスしている時に出やすいようです。繊細な性格のお子さんに多いようで、不安障害も併発している可能性もあります。
指摘せず、注意せず、優しくお子さんの話を聞いて普段通りに接することが一番大切です。
知的障害がある場合、奇声がそのお子さんの会話や歌の歌い方になっていることがあり、周りの支援や理解が必要になります。
意味のないように聞こえる奇声は、その子どもにとって意味があるのですから、無理に抑え込むとストレスになります。
その「言葉」を理解しようとする姿勢、共有が大切だと考えられます。
ここで、動画を一つご紹介します。
叫び声をあげてしまう問題行動を改善させる方法〜発達障害、ASD自閉症、ADHD〜
発達障害や奇声も含めて、症状の改善のついての書籍もありましたのでご紹介します。
著者 | 鈴木昭平 |
価格 | 1,540円 送料無料 |
概要 | 子どもが敏感すぎて扱いづらい、子どもの反応がなくて不安、そんな「育てにくい」には必ず理由がある。子どもがぐんぐん伸びる7つの教育法を全面公開! |
▼クチコミ
•とてもわかりやすくて、読みやすい本です。
•食事療法がとても勉強になり、フラッシュカードも購入しましたが効果はあると思います。
引用:楽天レビュー
まとめ
- 年齢が低い場合の奇声は、成長の過程でみられやすい
- 3歳ごろまでは、発達障害の判断は難しい
- 4歳以上であっても、個人差がある
- 悩みすぎず、専門機関に相談することも大事
- 発達障害の場合は、年齢や特性によって奇声となる原因がある
- 発達障害の特性が原因となるのは、「伝え方」、「感覚過敏」、「チック症状」、「その子のコミュニケーション」
- 乳児期の対処方は、生活リズムや環境の調整が大切
- 2歳から3歳までは、共感、伝え方の練習、ルールを教えていくことが大切
- 4歳以上は、お子さんの状態をみながら、ルールを教えることと、大人の徹底した態度も大切である
- 発達障害の症状が原因であれば、その子の特性に合った伝え方や不快なことへの対処、症状への理解と共感が大切である
今回は、発達障害と奇声の関係性を調べさせていただきました。奇声は意味のない「叫び」ではないことがわかりましたね。
誰よりもお子さんの理解者であってほしいと思っております。最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。