皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害や不安障害を持つ子供への接し方」についてです。
皆さんは発達障害や不安障害を抱える子供への接し方に悩んだことはありませんか?
大人が不安なまま接すると、不安が子供にまで伝染してしまいますよね。この記事では障害別に接し方のポイントをまとめています。
この記事を読むことでお子様への理解も深まり、接し方のコツが分かることで皆さんはもちろんお子様の不安も少なくなるかもしれません!
目次
発達障害とは
発達障害とは、生まれつきみられる行動面や情緒面に特徴がある脳機能の障害です。
「発達しない障害」ではなく、他の人とは異なるスピードや形で発達していく障害(個性)です。
そのため、その子その子の特性にあったトレーニングや対応をすることで、不安なことや苦手なことを減らし、得意なことや可能性を伸ばすことができます!
発達障害、不安障害の種類と特徴
自閉症、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム/ASD)
言葉の遅れや反響言語(オウム返し)、会話が成り立たないなどの言語やコミュニケーションでの障害が認められる障害です。
多くの遺伝的要因が複雑に絡み合って起こる、生まれつきの脳の機能障害が原因と考えられており、親の育て方は原因ではありません。
約100人に1人がこのASDだと報告されており、男性の発生頻度は女性の約4倍と言われています。
・文字や図形、物(電車など)へ関心が限定され、こだわりが強い
・無計画だと不安が強いが、計画していると安心し計画通りに対応する
・様々な音や光、匂いが多いところや気温の変化などの感覚刺激に敏感(感覚過敏)もしくは鈍感
・相手の表情や態度を読み取ることが難しい
・視線を合わせたり、他者と関心を共感することが難しい
参考:厚生労働省
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注意欠陥多動性障害(注意欠如・多動性障害/ADHD)
ADHDには以下の3つの症状があります。
- 不注意(集中力がない)
- 多動性(じっとしていられない)
- 衝動性(考える前に行動する、怒りやすい)
上記3つの症状が均等に出るわけではなく、人によって強く出る特性は異なります。
場に応じてこの症状をコントロールすることが難しいため、ミスや抜け漏れが他の人に比べて目立ちます。
・大切な用事を忘れてしまったり、期限を守れない
・物事を順序立てて遂行できない
・忘れ物が多く、物をなくすことが多い
・じっと座っていられず、歩き回ったり常に手足を動かしてしまう
・団体競技やダンス、図工、書道などの実技授業が苦手
・衝動買いが多い
・すぐにイライラしてしまう
・ついしゃべりすぎてしまう
参考:たわらクリニック
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学習障害(限局性学習障害/LD)
学習障害とは、知的発達の遅れはないが「聞く」「書く」「話す」「読む」「計算する」能力のうち、1つ以上の習得・活用が困難である発達障害です。
ADHDやASDを併存していることもあり、学齢期の5~15%程度がLDであるといわれています。
学習障害は主に以下の3タイプに分類されます。
- 読字障害/ディスクレシア
- 書字障害/ディスグラフィア
- 算数障害/ディスカリキュア
・文字を読んでも内容や意味が理解できない
・文字が思い出せなかったり、思い出すのに時間がかかる
・文章や作文を書いたり、書き取りすることが苦手
・九九を暗記しても計算に応用できない
・算数の図形問題や証明問題、応用問題が苦手
・一対一の会話はスムーズなのに、集団での会話が難しい
・その場の空気を読んで発言することが難しい
・団体競技やダンス、図工、書道などの実技授業が苦手
参考:LITALICO
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不安障害
不安になることを主症状とする精神疾患です。
心配や不安が強く、日常生活に影響がでていたら不安障害の可能性が高いです。
原因や症状によって細かく分類され、種類は様々です。代表的なものだと以下のような障害があります。
- 急性ストレス障害
- 強迫性障害
- パニック障害
- 心的外傷後ストレス障害(PTSD)
- 社会不安障害(社会恐怖)
- 全般性不安障害
- 物質誘発性不安障害……など
・突然強い不安に襲われ、動悸がしたりふらふらめまいがしたりする
・人前に出たり注目されることが怖く、人と話したり人が多い場所に強い苦痛を感じる
・外に出ることや人と会うことを避けるようになる
・ある特定の行為をやめられず、繰り返していないと不安になってしまう
・生活する上での色々なことが気になり、強い不安と心配を感じる
参照:厚生労働省
発達障害・不安障害の子供への接し方
自閉症、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム/ASD)
独特のとらえ方をすることが多いASDのお子様。
接し方で大切なのは、「分かりづらい表現をなくし、具体的につたえる」「ひとつひとつの考え方や感情などを簡単に表す」ことです。
・簡単な言葉でゆっくり声掛けをする
・肯定的で具体的な伝え方をする(「○○をしましょう」というシンプルな伝え方)
・視覚的な伝え方をする(図や写真、イラストなどを使って説明する)
・感覚過敏がある場合は、周りの音や光、室温などの感覚面を調整する
・手順やスケジュールを視覚的な方法で伝える
注意欠陥多動性障害(注意欠如・多動性障害/ADHD)
怒られる機会や忘れ物などの失敗が多いADHDのお子様は、自信が持てず、さらに失敗を繰り返してしまうことがあります。
そのため、以下の点に気を付けて接してみましょう。
・できないことよりもできる事を褒めてあげる
・お子様の強みに目を向ける
・こまめに声をかけて衝動的に行動しないよう気を配ってあげる
・気が散りやすい子の場合は、周りの環境を整理する
・忘れ物が多い場合は一緒にチェックしてあげる
・失敗した際には一緒に対策を考え、成功体験を積めるようにする
学習障害(限局性学習障害)
特定の分野で困ることが多いため、まずは不得意な部分を理解し、お子様にあった方法を焦らず探ってサポートすることが大切です。
学習障害の苦手に対するサポート・接し方は以下のとおりです。
・最初から無理に読ませず、周囲の人が音読してあげたりなどの工夫をしてあげる
・スマホやPCの読み上げ機能を活用する
・読みたい本を読み上げソフトに読んでもらうことで、学ぶ意欲を向上させる効果がある
・絵をヒントにイメージと意味と音が合致しやすいため、絵本を読むと良い
・読むことが苦手な子も多いので、まずは音読から始めると良い
・ある程度読めるようになると書くこともできるようになってくる
・無理に覚えさせようとするのではなく、文字や文章を書く楽しさを伝えてあげる
・文字をパーツごとに分けてなぞり書きするのも効果的
・レシートとお釣りがあっているかなど、生活する上で数字に結び付くことを身に着ける
・ドリル形式で時間内に問題を解かせるのではなく、問題数を減らし問題を1つずつ丁寧に解く
・問題に行き詰っている様子があれば、答えを教えるのではなく答えまでの道筋を教えてあげる
・九九の表を自分で作ることで覚えやすくなる子もいる
不安障害
不安障害のお子様には、苦手な物や場所に少しずつ慣れてもらったり、極端な考え方の癖を見直していくことが大切です。
段階を踏んで苦手なことにチャレンジし、自信を取り戻すことが回復に繋がります。
・相手の話を途中で遮らず、傾聴する
・「ゆっくりやろうね」「大丈夫だよ」と安心できる声掛けをする
・できないことよりも、ここまでできるようになったことに目を向ける
・十分にリラックスできる環境を整えてあげる
※これらはあくまでも接し方の一例で、すべてのお子様に該当するとは限りません。
お子様ひとりひとりに合わせた方法を選択することが大切です。
まとめ
いかがでしたしょうか?ひとつひとつは簡単なことですが、小さな思いやりの積み重ねが接し方のポイントでしたね。
障害と聞くとネガティブなイメージを持ちがちですが、出来ないことを考えるより、物事を見る角度を少し変え工夫し、良いところを伸ばしながら障害と付き合っていくことが大切です。
解決方法は1つではありません。できないことがあれば色々な方法を試し、自分にあった方法を見つけていくことで、その子らしい生活や生き方を創り上げていくことができます。
人は一人では生きていけないのですから、自分達だけで解決しようとせず、周りの人に頼ることも忘れないようにしたいですね。