皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!今回のキーワードは「発達障害睡眠」についてです。

「自閉症スペクトラム障害(ASD)」や「注意欠陥多動性障害(ADHD)」など発達障害のある子どもたちに睡眠障害が併発していることはご存知ですか?それも高い確率で発症するようです。

「睡眠障害」といってもその中には不眠症、過眠症、睡眠時無呼吸症候群、睡眠時驚愕症(夜驚)、夢中遊行(いわゆる夢遊病)など様々な障害がみられます。

この記事では発達障害と併発する睡眠障害について考えて、少しでも発達障害のことを知っていただけたらと思います!

発達障害の睡眠障害は表裏一体!?

私は発達障害と睡眠について調べていて驚いたことがあります。

「発達障害がある子供たちの睡眠問題は、一般児童に比べて、その頻度が50%以上と約2倍」

ご存知だったでしょうか? これを知った時私はかなり驚きました。発達障害だけでも辛いのに、苦しい睡眠障害を抱える確率が50パーセントもあるなんて。

睡眠不足は生活リズムや体調を崩すことによって、多動や過活動といったADHDの特性を強く引き起こす傾向もあります。つまり発達障害の症状を悪化させ、日常生活に悪影響を及ぼしかねないのです。

多くの発達障害者・発達障害児にとって、発達障害と睡眠障害は切っても切り離せないもので、表裏一体なのです。

どんな睡眠障害を引き起こす?

睡眠障害は一つに括れるものではありません。ここでいう睡眠障害とは、

  1. 睡眠に問題があり(寝つきが悪い・夜間睡眠の途中で何度も目覚める・極端に早く目覚める・夜に眠れない・夜間睡眠時間が短い・朝に起きられない/朝に目覚めない・昼間に眠くなるなど)昼間の生活に支障をきたしていること
  2. 睡眠障害の病名としては「不眠症」「過眠型睡眠障害」「概日リズム睡眠・覚醒障害」「睡眠不足症候群、夜泣き(乳幼児睡眠障害)」
  3. 睡眠中の行動異常として、錯乱性覚醒・睡眠時遊行症(夢遊病)睡眠時驚愕症・悪夢障害・遺尿症など
  4. 睡眠に関連して起こる運動障害には、むずむず脚症候群・睡眠関連律動性運動障害など

……などなど睡眠障害といっても様々な種類があります

発達障害(自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、発達性協調運動症、限局性学習症(LD)などを抱えた上で以上の症状が見られるのです。

参考:兵庫県立リハビリテーション中央病院

当サイトの他の記事でロングスリーパーと発達障害の関係について書かれたものもありますので、よろしければご覧ください。

睡眠障害で困ってしまう子供達

長引く子どもの睡眠障害は、脳機能を低下させ、記憶力・判断力・注意力・意欲を低下させてしまいます。また、交感神経と副交感神経の自律神経機能も乱れてしまって、体調不良になり、体力が低下することも。

こんな不利益が考えられます。

可能性1

寝付きの悪さ、不規則な睡眠リズム、昼夜逆転、寝起きの悪さのために登校に苦労してしまう。

可能性2

集中力が続かなくなり授業にも置いていかれ、学力低下につながる恐れもあります。

可能性3

子供は眠りたくて眠っているわけではないので、日中に眠ってしまうと自己肯定感(自信)も喪失にもつながってしまう

一説の研究結果によると、

「眠気は早ければ小学校の高学年から、通常は中学校の時期以降に顕在化する事が多い。授業中の居眠りが主体で、体育などの主体的な活動中には少ない。しかし、教室での授業では最初の10分ほどは起きているが、あとは殆ど眠ってしまうということも見受けられる。」

小学校高学年や中学校では授業も難しくなってくる時期。大切な授業で寝てばかりいてしまっては本人にとっても困ってしまいますよね。

発達障害の睡眠特徴

ここからはASDとADHDの睡眠特徴について解説していきます。

ASDの睡眠特徴

ASDは自閉症や発達障害の子供の一部に、赤ちゃんから睡眠トラブルを抱えていることが多いです。

睡眠トラブルを抱えている可能性はASD患者の約5割から8割。

赤ちゃんの頃は脳の細胞が形成される最も大切な時期。おどすわけではないですが、その時期に良い睡眠が取れないことは、将来に影響が出る可能性があります。

普通の新生児期の赤ちゃんは、通常3時間ごとに寝たり起きたり繰り返しますが、睡眠障害を抱えている赤ちゃんは泣いてばかりで眠らない、逆に寝てばかりで手がかからないなどがみられます。

乳幼児期は、寝付きが悪くて長く寝られない・日中の機嫌が悪くて泣いてばかりいる・睡眠時間が短い・昼寝をしない・夜中にしばしば目を覚ますなどがみられます。

ADHDの睡眠特徴

ADHDの睡眠特徴はASDと似たような傾向があります。

睡眠トラブルを抱えている可能性は3割から5割。

その中でも特徴的なのは、入眠困難(寝付きの悪さ)と中途覚醒(夜間に何度も目を覚ますこと)

多動性の強いタイプは夜間もなかなか落ち着けずに寝付きが悪い上に、一度起きると騒いだり動き回ったりしてしまいます。

衝動性の強いタイプは夜にゲームなどを始めてしまい余計に眠れなくなったり、一晩中起きていたりしてしまいかねません。

注意欠如型は宿題や課題に時間がかかってしまい、寝付きが悪くなってしまう可能性もあります。

本人にとっても眠れずに苦しいだけでなく周りにも迷惑がかかってしまいかねませんね。

このようにASDもADHDも睡眠に深刻な困りごとが発生してしまっています。

今すぐできる対処法

睡眠薬の投与が一番早いかもしれませんが、まずは生活習慣から見直してみましょう。

発達障害をお持ちの子どもは、発達障害の特徴の一つとして「こだわりが強い」という面があります。そのこだわりの強さを「就寝前ルーチン」として生かすことで、眠りに入りやすくしてくれます。

睡眠前にやりたいこと

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小野田
ここからは睡眠前にやっておきたいことを挙げ、いい眠りにつながる行動をご紹介します!
就寝1時間前にはブルーライトのあるもの(パソコンやスマホ)は見ないようにする。
→ブルーライトを見ると目と脳が覚醒してしまいます。
入浴は睡眠の1時間以上前に済ませれおく。
リラックスができるように、37~39℃のぬるま湯で、20分の半身浴をする。
→熱いお湯では逆に体を目覚めさせてしまいます。
よく眠れそうな心地よい音楽を流す。
→リラックスできる音楽を選びましょう。

YouTubeには「睡眠用BGM」と調べればたくさんの音楽が出てきます。1時間や3時間といった長いものばかりですが、スマホ電池の消耗を考えここでは30分のBGMをご紹介します↓↓

https://www.youtube.com/watch?v=eUiDyzGSsVw
寝具は自分に合ったものを使い、寝室は落ち着いた雰囲気にする。
→華美なものではなく落ち着いたデザインにしてみましょう。

一例ですが、これは寝具「トゥルースリーパー プレミアケア(シングル)」というものです。テレビでのCMで一度は聞いたことある方も多いのではないでしょうか。低反発のクッションのため寝心地がよく、肩首を優しく包んでくれるのが特徴のマットレスです。27,280円とかなりお高めですが、人生の3分の1は睡眠なので、睡眠の質をあげるのに最適です。

利用者の声

・朝、起きるのが楽だし、腰等も痛くはありません。
・寝返りが楽になった気がします。
・一生ものと考えたら安い買い物かなぁ
・寝ていて身体が沈まないので、腰痛にとても良いです。

いい寝具でいい眠りを手に入れたいですよね。

アロマでリラックスする。
→自分がリラックスできる好みのものを選びましょう。

アロマでリラックスする方法もあります。アロマは人それぞれ心地のいい香りが違います。例えば私はオレンジ系の香りが好きですが、ミント系の香りは苦手です。ここでは一例をあげておきます。

ブレンド精油 ブレンドエッセンシャルオイルアロマオイル ブレンドオイル 選べる 16種 各5ml×4本セットです。

これは16種から選べるブレンドオイル(アロマオイル)お試しセットです。2021/08/20時点で金額は1019円ですが、アロマでこの値段は正直とても安いです!

購入者の声

・ストーンも付いているので色々な所に利用できます。
・車の芳香剤代わりにもなります。
・アロマがこの価格で買え良かったです。
・手作りアロマディフューザーや就寝前枕に1,2滴垂らして香りをつけて楽しんでいます(^^)
 好きな香りが選べてお財布に優しいお値段なのでまたリピートさせていただきます。

アロマは香りを嗅ぐだけでリラックスできる優れものです。精油をお風呂に垂らしたり、枕に垂らしたり、直接嗅いだり……などなど、簡単に始めることもできますので、ぜひご検討くださいね。

さらに睡眠についてよく知りたい方は以下の本がおすすめです。

著者出版社出版年値段
成田奈緒子産業編集センター2019年4月1430円(2021/08/20現在)
読者の感想

睡眠についての基本的なことから知りたい方にはいいと思います。(30代女性)

一方で、「新しく知った事実はあまりありませんでした」という声も。基本的なことを知りたい方にはぜひおすすめの本です!タイトル通り正しい睡眠法を知って、子どもが幸せになるといいですね!

睡眠前にやってはいけないこと

ここではやってはいけないことをご紹介します。

寝る目的でないのに寝床で過ごさない。
無理矢理寝ようと考えること
→20分以上入眠できなければ寝床を離れてみましょう
夕食後にカフェインをとる(コーヒーや緑茶などに注意)

一例としてここまであげていきましたが、まだまだたくさんあります。

自分に合った入眠方法が取れるといいですね。

発達障害の子どもがまだ小さいという方は、以下の動画もご覧ください。

どうしても無理なら薬を

2020年3月25日、日本で「メラトニン受容体作動性入眠改善薬」が製造販売承認されました。

これは2013年から開発されていたメラトニン(商品名メラトベル)が2020年承認・販売開始されたということです。「メラトベル」は睡眠ホルモンである「メラトニン」を含有し、子どもの発達障害に伴う睡眠障害における国内初の薬剤です。適応は「小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善」と子どもの治療薬として定められました。

メラトニン

トリプトファンを原料にした「セロトニンを経て合成される内因性のホルモンです。メラトニンは体内時計に働きかけるホルモンの一種で、夜になると分泌量が増えて眠気を引き起こし、明るくなると光の刺激で分泌量が減少して活動性を高めるという、睡眠・覚醒を含む概日リズムの維持・調整を担っています」

DI Online

臨床試験で以下のような有効性が示されたようです。

  • 約2週間の投与で眠りにつくまでの時間が約30分短縮した。
  • 副作用として眠気や頭痛が見られたが重篤なものはない。
  • 多動といった問題行動への効果が示された。
  • 投与患者の半数以上が薬をやめた後も良好な状態を維持できた。

効果や副作用など、この薬をより詳しく知りたい方はくすりのしおり(外部サイト)をご参照ください。

メラトベルを使って、発達障害の子を寝かしつけるのに楽になったという声がツイッターにありました。あくまで一意見ではありますが「500倍くらいマシになった」とは、お母さんのストレス軽減にもなって一安心ですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ASD・ADHD共に発達障害の睡眠障害は深刻なものが多いようです。睡眠障害が脳に影響を及ぼしてしまうのもまた怖いですよね。しかし薬も最近になって承認されるようになったようです。今後治療が行き渡り多くの子ども達が救われるとといいですね。

今回は以下の内容でご紹介しました。

  • 発達障害と睡眠障害は表裏一体
  • どんな睡眠障害を抱えているか
  • 睡眠の特徴
  • 寝るときに役立つ対処法
  • どうしても無理なら薬を使う

この記事で発達障害をお持ちのお子さん、その保護者さんにとって役に立つことができれば嬉しいです。