皆さんこんにちは!本日も知って役立つ情報をみなさんと共有していきます!
今回のキーワードは「子育てが楽しめない」についてです。
過酷な子育て。「楽しめない」という気持ちは誰もが経験するありふれたこと。しかし、そこには複雑な問題が隠れていることも・・・
目次
限界のサイン
「子育てが楽しめない」という気持ちは、あなたの心の限界のサインかも知れません。
性格や程度にもよりますが、これに関連付いた大切なサインがあるのです・・・
子育て中は忙し過ぎて、「自分に大きなストレスがかかっている」と気づかない人も多いものです。自分と似た症状がないかチェックしてみてください。
・制御できないくらいイライラする
・マイナス思考になる
・無気力、無関心になる
・眠れなくなる
・食欲がなくなる、過食になる
・子どもに興味がなくなる
引用: オフィスK 子育てにイライラしてもう限界!もしかしたら病気が隠れているかも
「なぜ楽しめないのか?」マズローの欲求5段階説からひもとく
「無理をしないこと」や、「ストレスを上手に解消しましょう」など、色々なアドバイスはあふれています。
けれども、「私に必要な答えはそこじゃない!」と嘆いてしまう事もありますよね。
そんな個別的な原因を心理学の観点から見ていきましょう。
マズローの欲求5段階説
マズローの法則によれば、人間の欲求には「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求(所属と愛の欲求)」「承認欲求」「自己実現の欲求」の5段階があります(個々の詳細は後述)。そして、これら5つの欲求にはピラミッド状の序列があり、低次の欲求が満たされるごとに、もう1つ上の欲求をもつようになるのです。
引用:STUDY HACKER マズローの欲求5段階説とは? 知っておくべき心理の法則
下位の欲求が満たされなければ次の段階にはいきません。
①生理的欲求
子育ては子どもの都合に合わせることが大前提!
睡眠もトイレもゆっくりできないし、一日中子どもの要望に付き合って、何もできないままヘトヘト・・・というのが日常。
このような過労状態は、ともかく具体的な対応が必要です。
パートナーや親族の協力はもちろん、地域の子育て支援サービスなど、安価で頼れる資源を使うことも一つの手です。
また、体調や気分が優れない場合は、ホルモンバランスの崩れや貧血などが原因ということも。
つらい状態を速やかに治めるためにも、医療的な対処も視野に入れましょう。
②安全欲求
安心できる環境や保護されることへの欲求です。
元来、この段階は赤ちゃんに顕著な欲求であって、大人は何もなければスルーです。
しかし、どんなアドバイスを聞いても「どうも違うな」と感じるのは、この欲求段階に課題があるのかも知れません。
我が家特有の問題がある
経済的不安や、パートナーの協力、両親や義理の家族との折り合い。
あなたがこの段階で感じる不安は、子育ての中でごく当然のことであるはず。
子どもを育てていくために、調整すべき課題がないか、今一度見直し、心の負担を軽くすることが大切です。
自分自身の問題
あなた自身が幼少期に、安全欲求が満たされなかった経験がある場合、ここで引っかかりが出ることも。(とはいえ、完璧な親というものがいない限り、大なり小なり誰もが持っている課題でもあります)
子どもを育てることは、あなた自身の子ども時代の経験や頑張りを、無意識に振り返るときなのです。
子どもの言動や泣き声が異様に苦痛なとき、もしかしたらあなたの中の子ども期が、まだ泣いているのかも知れません。
この子育てのタイミング。耐え抜いて生きてきた、あなた自身を抱きしめてあげるきっかけにできるかも。
▼こちらの書籍で、子どもに対する時に起こる心のメカニズムの解説が詳しく紹介されています。
・「ママ、怒らないで」というのは実は幼い頃の自分自身の言葉。
子どもが産まれてから、なんでこんなに感情コントロールがへたなんだ!?
と思っていたが理由がわかった。
・カウンセラーの著書は耳ざわりが良い本が多い印象だが、
こちらの本はさらに切り込んで今後どういう風に進んで行けば良いのか指針を示してくれている。
・自分への対応だけではなく、具体的な対応等もほしかった。
・発達障害の子育ての対応本ではない。
参照:Amazon
複雑な現状
安心して子育てできない現状には、身近な親族、あなた自身の課題、子どもの発達、それぞれが複雑に絡んでいる場合も少なくありません。サポート機関は、あなたのどんな現状も正しく把握して伴走者となってくれます。
③社会的欲求
社会的欲求は、「仲間がほしい」「どこかに所属したい」という欲求。
発達障害を抱える子育ては、仲間探しも一苦労です。
そんな孤独な子育ても、意欲低下の原因としてあげられるでしょう。
上記の段階の、個別的なサポートもとても大きな存在ですが、そもそもサポートの目的は、あなた自身が自分の繋がりの中で、自分の子育てを楽しめるようになることが目標なのです。
子どもがいれば否応なしに社会との繋がりができるとはいえ、同じような立場の仲間がほしいもの。
自分にちょうど良い繋がりを見つけていくと、子育ての意欲にも良い刺激になりそうです。
▼発達障害の親の会についてはこちらの記事を参照してください。
④承認欲求
承認欲求は、所属した場所で「さらに自分を特別だと認められたい」という気持ちです。
仲良くなれたママ友なのに、ふと自分と比べて相手の方がキラキラして見えたりしちゃうときってありますよね。
誰にも評価してもらえない子育て。ついつい卑屈になって、目の前の子育てより頭がいっぱいになってしまうことも。
他者承認と自己承認
そんな承認欲求には2つの種類があります。
他者の評価に自分の価値を見いだす「他者承認」。
それに対して、自分で自分を承認する「自己承認」です。
他者承認欲求を満たそうとすると、他者から認められるために、時には自分の感情を押し殺したり、自分自身を犠牲にしたりしてしまう可能性があります。そのため、低次の他者承認にのみ固執するのではなく、高次の自己承認へと移行していくことがポイントになります。
(中略)
自己承認欲求は、技術を磨いたり、能力を高めたり、自己信頼を高めることによって満たすことができるものです。マズローの欲求五段階説では、他者承認よりも高次の欲求として位置づけられています。
引用: ストレッチクラウド 承認欲求とは?意味や承認欲求が強い人の特徴・対処法は?メリット・デメリットも解説!
⑤自己実現
より自分らしさを求める段階。
自分にしかできないことを成し遂げる、さらに学ぼうとする欲求が出てきます。
お子さんの特性や発達段階を知って、よりお子さんと喜びを共有する意欲が増してくるのではないでしょうか。
すべての段階の課題において、100%欲求が満たされる人はいないでしょう。
また、一度に全てを解決しようとする必要もありません。色々な課題を抱えながら何度でも、少しずつ対処していくビジョンが持てるといいですね。
生理的欲求と安全欲求に対応した対策
生理的欲求と安全欲求までは、一般的なストレス解消よりも具体的な個別サポートが有効な手段となります。
以下に、①家事・育児支援の具体的サポートと、②何でも相談できるサポートを紹介していきます。
家事・育児支援
全く無料で利用できるわけではないのでためらいがちですが、一般的に利用するよりお手頃に利用する方法もあります。
自治体が支援する家事代行サービスの情報を集めるには、お住まいの地域の子育て支援拠点にあるポスターやチラシ、自治体の運営する子育て情報のポータルサイトなどをチェックしましょう。また、事業者が自治体の支援を紹介してくれる場合もあります。
情報が少ない場合、市役所や区役所の「子育て支援課」「子ども家庭課」などのホームページや窓口に直接問い合わせてみましょう。
引用: 21FLOERES 子育て世代の悩みを手助け! 自治体が支援する家事代行サービスをご存知ですか?
ここでは、比較的どこの自治体でも利用しやすい、シルバー人材センターを例に見ていきましょう。
通常の家事代行サービスだと、1時間3000円~という印象ですが、シルバー人材センターなどを通じると1200円~。
お料理が得意な方に、月に2回ほど来てもらって作り置きおかずを作ってもらったり、お掃除が得意な方に週に1回お掃除を助けてもらったり。季節ごとに衣替えを手伝ってもらうなど。
このぐらいの料金なら、ずいぶん敷居は下がります。
シルバーさんの得意と自分の不得意がマッチするとお値打ちです。
◆注意点
子どもの一時預かりや保育園等の送迎なども、シルバーセンターのサービス内容に含まれます。しかし、その場合は自治体のファミリーサポートセンターの方が、訓練を受けた提供会員によるサポートで1時間700円程度と安価で安心です。
ファミリーサポートセンターなら、お子さんの特性も相談の上で利用できます。
ただし、地域やタイミングによっては都合の良い提供会員さんがいない場合も。
タイミングに関係なくお子さんを安心して預けられるのはやはり、保育園やRISEなどのデイサービスの一時預かりが最も安心です。
何でも相談できるサポート
本当に重要な問題は、自分の中にも家族にも子どもにも、それぞれ個別的な課題を抱えている事が少なくありません。そんなとき、まずはあなたに合わせて「何でも話を聞いてもらえる」ということで危機を脱する第一歩となります。
24時間対応の電話相談サービス
訓練を受けた相談員に無料でケアを受けられるのは助かります。(ボランティアといっても、実はすごい技術をもっている相談員さんも結構おられます)
ボランティアなので継続的な治療とまではいきませんが、一度でも助けられた経験があると、これから先の危機的状況に陥ったときに、より助けを求める力が持てるのではないでしょうか。
ただし、電話相談はいつも非常に混んでいて繋がりにくいです。
そして、全てのサポートで言えることですが、いつでもどこでも同じ品質で良いサポートに絶対繋がるという保証はありません。
相談員も様々な方がおられ、その方にとってはよかれと思っての対応も、こちらにとっては不快になったり、傷ついてしまうこともあり得ます。心のサポートはそれだけかけがえのない作業であり、技術の習得が難しいものなのです。
けれども、サポートは決して一つではないことを利用する側は知っておくことが大切でしょう。
▼是非以下の記事も参考になさってください。
近頃は、チャットによる相談窓口も多数開設されています。文字でのやりとりが苦にならない場合は、こちらもおすすめです。
24時間対応の他、時間や料金の設定をもうける事で通常のカウンセリングのように品質を保証するサービスもあります。
有料のカウンセリングを受けるべきか?
一人では抱えきれない、複合的な課題がある状態と言える中、個別的なカウンセリングを「受けるべきか」という基準は、あなた自身が「必要だ」と感じる気持ちを一番の条件としたいところです。
ただ、電話やチャットなどで手軽に受けられるカウンセリングや、民間のカウンセリング機関では保険の適用ができません。
さらに、病院ならどこでも保険適用で受けられるとも限りません。
しかし、子育て中という優先度の高い危機には、子育て支援センターや保健師さんを窓口にできることで、比較的安価でスムーズな受診やサポートに繋がりやすいといえます。
以上のようなことを踏まえ、様々な方面からのサポート体制を整えて、必要に応じて自分をケアするチャンスにしてみてはいかがでしょうか?
まとめ
子育てが楽しく感じられない原因は、その人の現状や課題によって様々ですね。
対処法は、自分自身のために頼れるものをカスタマイズしていくことがわかりました。
より自分らしい子育てを楽しめる手立てとして、役立てていきましょう。